見出し画像

VOL.2 言葉にできない

                           

コンセプト
今回のテーマは「言葉にできない」。
言葉でぴたりと言い表せないこと、ありますか?
感情、現象、性格…
「しっくりくる」「しっくりこない」っていう言葉の感覚、
これはなんだろう。

今回あつまった投稿は26!
綺麗なものや素敵な体験について書いたものもあれば、疑問や違和感に注目したものもあって、対比が浮かび上がりました。過去の出来事といまの私たちの距離に向き合ったもの、果敢にも「言葉」それ自体の網の目について言葉で書いたものもありました。

画像4

ティーパーティの開催

そして、3月の中旬、まだコロナ禍が深刻化する前(今思えばほんとうにほんの直前)、teaspoon VOL.2の寄稿者を中心に、10人程度でジンを共に読み、楽しむ会を開きました。集まったのは大学生や大学院生、そしてアーティストのみなさん。今回のテーマだった「言葉にできない」ことについて、造語を提案しあうワークショップを行いました。

ここでは、参加者のひとり、カカキマキコ(instagram: @kakaki_makiko)さんが描いてくれたイラストと一緒に、teaspoon VOL.2に寄稿された「言葉にできない」シチュエーションとワークショップで提案された造語の一部を紹介します。

画像1

「売る」と「譲る」のあいだ

長いあいだ使い込んだ、愛着のあるものを売るとき、その行為をなんと呼べばしっくりくるのか?掲載した寄稿文のなかに、そんな疑問を書いたものがありました。
みんなで頭をひねり、「売り届ける」「売り別れ」「おゆずりする」「引き継ぎ」などの表現が並びました。

ふとんの干したあとの香り

誰もが嗅いだことがあるであろう、あの温い香り。その幸福感を書いた投稿もありました。「完全な布団」という多幸感たっぷりの表現のほか、「焼きたての布団」という、パンのような香ばしい表現も生まれました。

画像3

ピザやお菓子をつまみつつ、各々が考えた造語を提案していきます。

自分の写真のうつり具合への違和感

今回は、言葉だけでなく、イラストや写真もいくつか掲載することができました。チェキは、黒目の部分がベタッと大きくなることがありますね。
「文字化け感」という、メールの文字化けを比喩的に活かしたものや、
「ちょっぺるげんがー」という可愛らしい響きの言葉が提案されました。

人混みで他人と対面してしまう気まずさ

こんな経験ありませんか?
向かい側から歩いてきた誰かと対面してしまい、横にずれたつもりが、相手も同じ方に一歩進んでしまい、それでは逆方向にずれようと判断したら相手も同じことを考えて、結局数秒間、赤の他人と右へ左へステップを踏みながら対面し続けてしまう…。
「ゆずれない合い」「『どこみてんだよ』状態」「ありがとうバグ」など、工夫を凝らした表現がいくつか挙がりました。

画像2

穏やかな春の昼下がり、普段集うことのない人たちが一緒に顔を突き合わせ、あれやこれやと造語を発表しあう状況はどこか非日常的で、不思議なおもしろさがありました。ぴったりな造語が出てきたり、あ、この感覚わかる!といった共感が生まれるうちにティーパーティの空間には静かな熱気が満ちていくようでした。

このnoteをご覧になった方も、もし、なにかぴったりの表現が見つかったら、遠慮なくコメント欄でご提案ください!

ここから先は

0字

¥ 500

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

いただいたサポートは印刷費、寄稿者と読者が集うティーパーティの会場代、飲食代に充てたいと思います!