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無料考察 かしわ記念2024 武田優駿

5/1船橋競馬場で行われるJPN1交流重賞。
今回この鞍の考察を無料にて挙げさせて頂きます。

まずコース形態。
中央競馬には無いマイル戦で有りながらコーナー4つ、そして何と言っても独特な1・2コーナーのスパイラルカーブ。
1角への侵入は比較的緩いためスピードが落ち難い反面2角が急激にキツく、ここである程度の隊列が決まる形。
しかし敢えてこの決まりかけた隊列を向正面でのストレートを活かして、ここで外から先頭に躍り出る馬も居たりとメンバー構成の脚質によっては波乱の一面もあるトリッキーなコースでも有る。

とは言えやはりポイントになるのは急激にスピードの落ちやすい2角、ここで大方の隊列が決まりやすいため先行して隊列の出来上がる前に好位を取れないと厳しい。そのため後方からしか競馬出来ない馬にとっては勝負所は向正面からロングスパート的な形しか望めないものの、ペースが早くなればなるほど後方組にもチャンスが出てくる。

ここ10年で中央9勝とやはり性能差で地方勢を圧倒。その中で逃げ切りは22年のショウナンナデシコと、20年のワイドファラオ2頭のみ。どちらも1枠1番を活かし切るロスの全く無い形での競馬で、スタート決めてハナを取れるだけの脚質を持つ馬ならノンストレスで力を出し切れるだけの『スタート次第で隊列の出来やすいコース』と言える。

とは言え過去の勝馬は10年で8割が好位置差し、隊列の4列目以内で有ればベース次第でチャンスは大きい。しかし中断より後ろの組となるとほぼ追い込みが効かず。船橋1,600で向正面からのスパートが決まるのは低額条件でのハイペースと時だけで有り、圧倒的に先行・差しが有利になるのがこのかしわ記念になります。

どちらにしてもこのかしわ記念のレースメイクをする中心馬は『逃げ・先行』の馬のペースとポジションが全てと言っても過言では無く、勝利の方程式としては下記3つ。

①ゲートの速さ
②2コーナーでのポジション
③好位で脚を溜める

逃げ先行なら当然①②が全てですが、差し馬にとって③が全て。隊列の3.4列目になった場合は『インが取れている事』がほぼ絶対条件で、1・2レーン以内にいない限り道中相当振り回される距離ロスが発生すし、最後まで脚を残せない。
どちらにしても中段より後ろとなった時点で終了なのは定番、いかに隊列の三列目居ないのインを取れるかが大きな勝敗の分かれ目になる。

前に居なければどうにも勝ち負けに繋がらないのと、3列目以降なら内側取れなければまた厳しいそんな鞍に。だからこそ上記①②を取り切らなせればその後の選択肢はどんどん無くなるのがかしわ記念。
もちろん2着3着は差し追い込みから出る場合も有りますが、それは先行争いを前で競り合って下がった馬を捉える形が多いため。あくまでも勝ちに拘るのであれば如何にスンナリと先手イン取れるかが大きい。

そしてまた今回のメンバーの中間。
時計面で目を引くのはペプチドナイル。
時計の出難い24日、稍重の栗東坂路で51.6-37.6-24.8-12.5は全体時計としては優秀。
またウィリアムバローズの21日のCW79.0-64.3-49.8-36.2-11.9もそれなりにまとめていて、その後24日と28日に坂路を56.4と53.5を短期間に早めをやってる事か。
また時計面では目立つもの無しでどちらかと言えばかなり内容は軽めもキングソードは寺島調教師がずっと付きっ切りでこれは例のないベタ付き調教。今回鞍上モレイラに変わり渾身の仕上げか。ただし時計面で強調できる内容では無くフェブラリーからの間隔を考えると軽めの内容は間違いない。

また各陣営のここまでの動き。
ペプチドナイルとキングソードに関してはフェブラリーの後すぐにこのかしわ記念参戦への意思表示。
逆にクラウンプライドは2末のサウジ以降明確な意思表示無く、かしわ記念参戦を決めたのは4月になってからであり、今回川田鞍上で人気になるもののレース参戦の意思表示があまりにも遅く疑問に感じるのは確か。
ウィリアムは前走東海S後の出走となるが、実際には直後フェブラリーにも登録したが見送り。その後3月初旬にかしわ記念参戦表明と言う形で、東海S勝利で緩めた馬体、フェブラリー見送ってのここは気配としては微妙。
タガノビューティーに関しては2月末にかしわ記念出走表明、こちらは思った通りの早めの表明か。
今回のかしわ記念に向けての各陣営の出走表明を見る限り、買い難いのはクラウンプライドとウィリアムバローズ。ここ目標なのかを考える上では表明に時間がかかったのは確かで、勝ち負けする陣営であればこれはない気がしています。

今回力量評価という意味ではやはり中央勢が抜けて強いのは確か。ただ中間の内容や先行出来る為の脚を考えると、今回の枠順はとても気になりますね。
本来ならウィリアムバローズがこの枠を利して競馬と思いますが、その脚色を最後まで残せるのかはここまでの状況考えると疑問符は消えず。
かと言って有力馬は外目の枠に配置されそう簡単にベストポジションが取れるかどうか。2コーナーの隊列完了時にどのポジションを取れているのかを考えるとそう簡単ではないのかもしれませんね。

中央勢力が抜けてるのは確か。
特にレース当日は雨の影響を多く受ける可能性も残し、ある程度は脚抜きの良い馬場になるのは否めず。こうなるとシャマルなとば何が何でも出して行けば残り目は有るかもしれない。
また先行争いがあまりにも過酷な状態になると、怖いのはタガノビューティーのラストの脚。しかし上記した通り後方一気は不可能なコース形態、どこまでハイペースになるか、どこまでインで我慢できるかが大きなポイントになりそうです。

隊列決まるのが早いかどうか。
ここが毎年のかしわ記念の肝になります。
もちろんこれは地方勢も同、こんなのは痛いほどよく分かって居るのが矢野・和田譲治・吉原で有り、少しでも良い成績を残すなら一か八かテンにどこまで出せるかスタート直後から徹底して前に出す事を考えてくると思います。

雨が避けられない当日。
船橋スパイラルの2角をどれが制するのか。
昨年のテン3ハロンが36.7。その前が36.6、36.3、36.8となりここ近年で最も早かったのはオーストラリア産の白砂導入前ガジノフォンテンが勝った年。
この白砂導入以降、ガジノフォンテンはどつしても好走出来ず。年齢的なものよりは荒い粒子の砂にマッチしない事が一番の原因と感じています。

このオーストラリア産の砂、今では大出門別園田で使われ始めましたが、どこも共通してるのは大雨でも水が浮く事がほとんどない事。かなりの降水量になっても路盤に雨が浸透できるのは、この粒子の荒さが大きな要因。おそらくかしわ記念当日程度の雨であれば、稍重程度の発表だと感じてます。

ペースとしてはハイペースは必須。
外目枠に入ったペプチドナイルやキングソードの先行力に飲み込まれたくない各陣営、最内のウィリアムバローズにどこまで食らいついて行けるか。後手踏んだら全て終了のかしわ記念、先行争いはかなり激しいと予想します。

今年のかしわ記念。
2角を制するのはどの馬か。
そしてフェブラリー組がどこまで外を回す形になるか。ここの見極めが最も大切だろうと思います。


このかしわ記念2024の最終結論、これはメンバーシップにて明日の朝に掲載したいと思います。
メンバーシップは月333円の格安定額制ですので、気に入った方は是非お待ちしております。

それではまた。

サラリーマン馬券師の武田優駿。 ラップ分析を基本としてハイレベルのレースで好走した馬を皆さんに伝える事を宿命と考えています。人気薄馬の激走を見抜く事に全身全霊で挑戦しています。