ハイブリット時計理論とは、SP指数+ラップ理論の融合

ラップ理論って流行ってますよね?
巷で話題のサスケ氏の件は別にして、このいわゆるラップ理論とはどんなものなのか。自分自身もこのラップ理論を独自研究はしていまして。
ラップ理論は個々の考え方も有り、その理論や概念は様々のようです。

要はペースの前傾・後傾とか、テンの3Fと上がり3Fの特徴を傾向化し、そのレースのレベルや特徴を見出して実力のある穴馬をピックアップして馬券に生かすというものかと考えます。
特に「上がり3Fのラップの変動差」を重視しているものが多いようで、この変動によってどのようなレースだったかを傾向化。テン3Fの傾向ともリンクさせ「数種類をパターン化」しているものが多いようだ。

自分自身もラップ理論を研究しているから良くわかるのだが、このラップ理論ってのは確かに傾向や穴馬を発見するのには1ファクターとしては理に叶う事がたくさんある。しかしこのラップ理論には大きな弱点があることはあまりよく知られていない。

その大きな弱点とは何か。簡単に言えばこうなる。
馬場指数(日々変動する馬場のタイム状況を平均化したもの)の概念が無いため、例えば過去10年の同一レースの比較などをした場合にレース傾向などは見れても、どの年のレースが一番ハイレベルだったのか良くわからないのだ。そう、横の比較ができないため順位付けがしにくくなる。

例えばレースA、レースBに出走馬が今回「レースC」に挑むため、その予想をするとする。レースAのラップ傾向とレースBのラップ傾向を比較してラップ傾向としてレースAがハイレベルと思った場合に当然ここから好走した馬を選ぶだろう。
しかしレースAとレースBの「レース同士の比較」はあまりにも漠然としている。レースレベルの比較がフルデジタル処理できないとなると、同然ステップレースの違う馬達の比較はしにくい。

みなさんはSP指数は御存知だとは思うが、その概念はお分かりだろうか。
これは1975年にアメリカの競馬記者であるアンドリュー・ベイヤーが世界で最初に作り出したもの。日本でも西田式SP指数というものがあるが、おおむねこれはアンドリューの思想を受け継ぐものであり、イコールと言っても過言ではない。

SP指数を簡単に説明すると、競馬場ごとのクラス別走破タイムを各レース日やコースごとに「基準」を設ける。これが「コース別距離別の基準値タイム」。例えば過去5年の2勝クラスの〇〇競馬場ダートコースの勝ち馬の平均タイムなのでかなりのデータでクラス別に平均化されているため信頼度は相当なものだ。
それとまた別に各コースの日々の時計をクラス別に出すもの、これが「馬場指数」である。簡単に言えば晴れた日と雨の日では走破時計は変わりますよね。だからこそ全てのレースをクラス別に分けて「いつもの基準値より何秒早いか」を考慮し±したものが「馬場指数」になるわけだ。

SP指数の最大の武器は全ての馬をデジタルに「横の比較可能」なことなのです。例えば〇月〇日に東京ダート1600mで走った馬と、△月△日に中山ダート1200mを走った馬をデジタルに横の比較ができるというものです。
これは同クラスに限らず、3勝クラスの馬Aと1勝クラス馬Bも比較できます。
非常に理に叶った横の比較をできるのがSP指数の概念なのです。

よく「レースレベルが高い」という言葉を見受けますが、これはこういった概念を基にてであればかなりの信頼度ですが、単純に勝ち時計だけを見て言っているのであれば大きな勘違いになります。まあこのnoteを見てくれる方々にはそんな人は居るとは思えませんけれど。

またその中にコースバイアスなどを取り入れたりする方々も多く存在します。しかしこれはレースを目視確認し、どこのコースをどう通過したとか、JRA-VANなどでも取り出せないものです。なので内・中・外などの大体のコース取りを見て指数の中に取り込むくらいでしょうかね。また道中の不利や出会遅れなども含めるものもありますが。

自分の時計理論のベースはやはりこの「SP指数」なのです。その上に乗っけた形で存在するのが「ラップ理論」であります。比重的には
SP指数60%:ラップ理論40%位が平均でしょうか。レースの特性などによってもこの比重は変動しますが、基本はSP指数の方を上位に考えています。

自分ではこれの(SP指数+ラップ理論)=武田優駿ハイブリット理論としています。指数だけでは出ない答え、ラップ理論だけでは取れない馬券、これを補うのがハイブリット理論です。
SP指数もラップ理論も、どちらにも弱点は存在します。
この弱点を補い合えるのは「SP指数60%:ラップ理論40%」の法則となります。

ハイブリット理論こそが、自分の研究してきた時計理論の集大成だと考えています。ご興味のある方は是非またこのnoteに遊びに来てください。
いつでもお待ちしています。



サラリーマン馬券師の武田優駿。 ラップ分析を基本としてハイレベルのレースで好走した馬を皆さんに伝える事を宿命と考えています。人気薄馬の激走を見抜く事に全身全霊で挑戦しています。