私の競馬観

みなさんお疲れ様です、武田です。
中央地方共に玉砕されたここ数日、特に日曜の雪の影響で延期になったマーチSは見事に砕け散りました。

ここ数ヶ月、ここぞという時に10万勝負をして幾度となくピンチを救われた感じでした。まぁその勝負自体オッズ的に単勝「1.8倍」みたいなのが多かった事もありますが、それでもそれを的確に的中出来た事によりギリギリの線で競馬資金がショートせずにここまでやってはこれました。

が、しかし。
ついにその運が途絶えたのが先日3/31。元々勝負するつもりのなかったマーチSが雪のため延期になり、どこでどう血迷ったか翌々日の3/31の順延時には「ここは勝負!」と熱くなる。。。
それまでの負け分を一気に取り返そう、いやここまで来たら帯を狙うしかないなどと暴走。
気がつけば単勝4番人気のタイムフライヤー6.3倍に16万円入れていました。

しかし夢破れる・・・。
タイムフライヤーは掲示板にも載らぬ9着大惨敗。
そして更に最終レースで穴を狙い、プラス2万円分購入の追い討ち。
さぁ困った。まさか軍資金20万の18万をたった一日で失う事に。

一瞬吐き気がするほど青覚めるも、まだ希望の光はあった。
「今日中に・・・なんとか今日中に軍資金を元通りにしたい」
そう、船橋・高知のナイター。

これだろ。これしかないんだよ。

なぜこれしかないと思ったのかさえも謎な状態。笑
私は即座に船橋と高知の馬柱を見だした。
「このあとの船橋は固い・・・固すぎる」
メインも最終もグリグリ人気の馬がコケる要素はかなり薄い。
では高知はどうだ。メインはやはり固い、赤岡の馬がコケる要素が無い。

しかし残る高知12R、いつものようなオッズ過剰も存在しない。
でも人気はかなり割れていることだけは間違い無く、高配当が望めるのはこのレースで、当たれば確実に今日の全てをリカバリ出来るはず。

やるなら何を根拠に馬券を購入を組み立てるか。
「パドック」それしかない!
この時点で船橋10.11.12R、そして高知10.11Rを回避。
全神経を高知12R(ファイナル)のパドック&返し馬に注ぐ、頭の中はその1点だけだった。

ファイナルのパドックが始まり各馬が続々と入ってくる。
これはいいかも?と思える馬が3頭。
しかし1頭は騎手が乗ってから、厩務員とニコニコ会話しながら本馬場へ。こういうパターン、まず来ないので消し。
そして残り2頭。
返し馬で最終判断でしたが、一頭は追い込み馬でありながらほとんど返し馬も無く待機所へ。先出しした訳でもなくほとんど返し馬の無い場合、これも私的には買いにくい。
ラスト1頭の候補、返し馬でのキャンターも良かったが、なによりギリギリまで本馬場で入念に乗り込んでいた。

12頭立ての11番人気。
人気的には誰もが見向きもしない成績。
だが私はこの馬のパドックと返し馬は抜けて良く見えた。

「これしかない。ここから買うしかない。」
買うなら馬単。相手は6頭とみていたのでこの馬から流す。
3,000円×6点=18,000、何とか予算内で納める配分。

レースは想像以上のハイペースに。
ただ私が軸にした馬の手ごたえは抜群で後方2頭目だったが向正面より追いまくり、大外回しも4コーナー回ったところでは4番手まで来ていた。
「頼む、そのまま突き抜けてくれ」
心の中で何度もそう叫び、レースを見守る。

ラスト100mで私の選んだ11番人気の馬はついに先頭へ。

後は何が来るか。2着を争っている2頭、一頭の脚色は良い。
コイツは紐にしてる、たのむそのまま!
しかしあと10メートルの所で更に外からもう一頭突っ込んできた。
「あーっ」

軸馬は見事突き抜けてくれた。
一瞬取ったと思いました。
しかし2着は写真判定。
ただレース直後のスローVTRでは、最後に外から突っ込んだ馬が有利に見えるのは間違いない・・・でもそれは買って無い馬。
すべては終わった。
馬単150倍、3000円持ってったのに。
写真の鼻差で45万円が無くなった。

一瞬夢見ましたよ。
マイナス20万がプラス25万になる、そんな紙一重の夢。

ゲームセット。
ノーマネーでのフィニッシュ。
全てがこの瞬間に消え、そして音を立てて崩れ堕ちた。

これが私の3/31。
非常に熱い戦いも、最後の運もなく全てが無くなってしまった。
こうなると4月末まで資金ショート、つまり競馬でかけるお金すらない。
有馬記念でもないのに、1日で20万が消えた。
衝撃的でしたよ。
悪夢であって欲しいと思ったのが本音。

夜21時。
何も考える事が出来ない。
何度レースVTR見返しても結果が変わることは無いことは分かっている。
しかし受け入れられない・・・。


月末まで資金難って、まだ3/31だよ?笑。
正直、笑ってしまった。
だって残された日々は25日間もあるのだから。笑

先日サポート代で購入したウイスキーを手に取り。
煙草に火をつけて部屋を暗くする。
そして沈黙。
無音。
風の音と時計の秒針だけが部屋に響く。

だが何度かウイスキーを呑みタバコの火を消そうと思った瞬間、ふと思う事があった。

武田よ。お前なら一発でやり返す力はいつでも持ってる。
じゃなきゃ12頭立て11番人気を馬単の頭で買えるのか?
常に大勝ちできるだけのポジションで競馬してるんじゃないのか?
落ち込む暇が有ったら次の勝負まで待つしかないんだよ!

「お前は真のラストザムライなんだ!」

これが誰の声だったのか自分にはわからない。
思い込みなのかもしれないし、そう誰かに言ってほしいとの思いから聞こえてきた妄想なのかもしれない。
部屋の明かりをつけ静まり返った部屋のカーテンを少しだけ開けてみる。
特に何の変りも無いいつもの風景。LEDに変わった街灯だけが無駄に明るく光っている。

チャンスがあればいつでも逆転できるだけのポジション。
常にどんな位置からも馬券と言う格闘技に真摯に向き合い、馬券と言う強豪にマウントを取り行くだけの術を私は持っているのだろうか。

武田よ。まだ足りないんだよ。
全てを覆せるだけの力が無い、まだまだこれでは足りないんだ。
常に攻めるだけが馬券じゃない。引くという勇気も無きゃダメなんだ。

馬券の道も柔らの如し。
柔よく剛を制す、この割り振りを覚えなきゃお前は常に資金切れする可能性を残してしまうんだよ。
どこまでが攻めでどこまで引く勇気があるか。
攻める勇気より引く勇気、これがどれだけ大切かを考えるんだよ。

引く勇気。
おそらくこれが完全欠如していることに間違いはない。
確かにこの点については、今でも制御不能な自分が居ます。

勝負レース取れなきゃダメなんだ。そこを厚めに買って負ければ終わり。
どうでもいいところで馬券を取っても、入る金は知れたもの。
分厚く勝負できるレースを待ち、そこをガツンと取らないと勝てない。

そのためにはレース資金をもう一度しっかり作り、そしてまた確実に勝負できる馬を見抜くだけの技量が必要。


数年前。
自分は馬券と言う悪魔に己の魂を売り渡した。
詳細はここで語りませんが、いざと言う時はこの悪魔が必ず私を勝たせてくれる。
だが今はその時では無かったのだろうと。
私は受け取ります。
まだまだその「いざと言う時」では無いんでしょうね。

今の私に出来るのは、勝負できるための資金が出来る日まで待つこと。
これを機に「引く勇気」を改めて持ち合わせる事。
ただ強く感じているのは「その日の中で勝ち逃げできればOK」なんて事は無く、もっと大きなスパンで馬券と向き合い、勝負レースを絞りそこを取る事。そう思っています。

必ずしや4月末に、私は再び馬券師として勝負をかける。
これが自分の定めであり、生きていく術なのだ。

私が私である限り、凌ぎの道を突き進みます。
それまで少しだけ、時間を掛けます。

サラリーマン馬券師の武田優駿。 ラップ分析を基本としてハイレベルのレースで好走した馬を皆さんに伝える事を宿命と考えています。人気薄馬の激走を見抜く事に全身全霊で挑戦しています。