教員採用試験倍率が低倍率を毎年更新中。こんな時代の心意気



そもそもとして、今の日本の教育施策(主に公立の小中でなされている)は、故安倍総理が作った教育再生実行会議で諮問されたものである。別に僕は自民党嫌いでもないがこれは最悪の諮問機関であった。
まず明らかに教育基本法ってのは公立小中をターゲットにして作られている。
それにも関わらず、公立小中の先生経験者は会議参加者のうち10%以下であった。
先生をやったことがない、塾の先生、大学教授、経営者のオッサンや、オバハンが、「夢と理想の話」を語りまくったわけだ。
先生を外したのは安倍さん近辺には先生=日教組という意識があり、それは自民党の支持母体で無かったからだと思われる。
そこで決められた施策は「常人未達のスーパーマン」レベルのことである。
※本屋でこの諮問機関が作った学習指導要領を売ってあるので読むと良い。マジでギャグ?なの、ってくらいの理想論が詰め込まれている。
はっきり言ってこれできるの、常人の3%切ると思う。そりゃ教師未経験者の社長が言うだけ言うなら、こんな内容になるよねw
と言う感じだ。

今の教育大は成績はそこそこな子がいくのだが、
大卒一年目から「イチロー、大谷翔平レベル」を求められると言うことだ。しかも研修とは名ばかりで大したサポートはない。いや、普通に無理でしょ?って話だ。
(最近になって岩手県で英断=新任教師の担任禁止令が出た、くらい。理由は若手教員の離職や鬱病の増加である。他府県では未だに放置である。)
そりゃ若い子は先生やらんわ。

もちろんこの施策にまとまった対価予算などつくわけもなく。
もし健常児30人のクラスに3人のLD,ADHD児がいれば理屈上、先生は4人必要になる。けれど実際は2人ほど。それも保証されていない。
海外で盛んなインクルーシブ教育!!にしても理想は理想だが、
現実は、カオスである。隣の子供が走り回ったり、そもそも理解できず先生がその子ばかり教えてたり、ひどい時は叫ぶ、暴力を振るえば周りの子供は勉強どころではない。
理屈上、保護者が学校を選べるので、そしていわゆる支援学校や支援学級を嫌う親が多いために、
親が(もう無理。限界)となるまで(中学入学や高校入学のタイミングなど)続けられる。
親は良いかもしれないが、隣の席の子は大変困ることになる。先生はもっと困る。
そりゃ若い子は先生やらんわ。

そして欧米はもちろんそうだし、日本でもインクルーシブというのはものすごく建前で、実際の政治家や官僚の子供は、そんな公立小中なんぞ行くわけない。
ひどい時は幼稚園から私立国立で、そのまま大学までエリートに囲まれて進む。
官僚や、政治家はインクルーシブを勧めておきながら、自分の子供は1ミリもインクルーシブさせないのだ。それが事実である。
「隣の子が叫んだらしてる中、頑張って勉強して中堅大学に行きました」なんてのは、何の役にも立たないのを知ってるのだ。インクルーシブは金も時間もかかる。それを出さずに、とにかくやらって現場に押し付けてる。
金持ちは、普通に私立に行く。そう言うところはテストや面接で、その手の子供や、いわゆるモンペは弾かれるから、ゼロとは言わないにせよ「快適な学校生活」を送れることになる。
「弾かれるような子」もその方がいいのでは?と思うんです。レベルや性格が全く違うような子供達と過ごして本当に楽しいのかな?と思ったりする。インクルーシブ否定したいわけではないですが、
親のあなた、
あなた自身が現在どれだけの学歴や性別や、人種、年収やその他様々に違う階層の人たちと楽しく過ごしてますか?って話なんです。
90%の人はやってないと思う。

それをやってない、やらないのはそれが楽だし、楽しいし、現実的だからです。同じ性別の方が楽だし、学歴がすごく低いとか、刑務所に行ってたみたいな人と仲良くできる能力ってなかなか無いですよ。
で、自分がやってないことを子供に求めてるのがおかしいと思うんですよね。
ギフテッドだから浮くと言うのもなんか変ですけど(この手の親は子供のコミュニケーション不全はIQのせいだと決めつけたがるけど、むしろそれは付随しているアスペルガーやLD,ADHD障害によるものが多いはず。だから高IQが揃う有名校に行っても孤立してしまうことが多い)、
本人の幸せのためには、ある程度似た集団にいた方がいいのでは?と感じることもあります。地元だから行く、というのはすごくわかるけど、でもそれって「行きたくて行ってる」わけでも無いでしょう。子供は誰とでも仲良くなれる能力は大人と比べるとかなり高いです。それでも馴染めないとなると、やはりかなりハードルは高いと思うんですよね。
コミュニケーション不全があって、あるいは学習の問題があって、不登校やいじめがあった、と言うときに「むしろ当たり前では?」と思うんですよね。親のせい、先生のせいにする人が多いけど、そうかな?と。
僕ら大人でも、サウザアラビアやロシアにいきなり放り込まれてコミュニケーションが取れない、
あるいはレベル差の違いすぎる名門高校野球部に入ってしまってついていけない、
その時に楽しくなくて行きたくなくなる、またはイジメられるみたいなのは、むしろ当たり前な気がするんです。
そこで云々言うよりも、自分に合ったところに行く方がいいと思うんですね、選択の自由は(少なくとも保護者は)それなりにありますし。

僕自身もここ数年で考えは変わってきて、自分の子供にはたぶん私立に行かせるかなと思うようになってきた。公立学校の治安が悪いとは思わないが、現場に立っていて、一部の子供の持ってる違いが生んでるのは、多様性というよりかは単なるトラブルなので、子供にとっていわゆる「生きる力」になってるのかどうか?疑問に感じることもある。あと、先生のストレスがすごくある(私立がないとは言わないが。)先生がイライラしてて。快適に過ごしてないところに、何でわざわざ子供行かせるの?って思う。
そりゃ若い子は先生やらんわ。

他に「年間時数の徹底」である。これは実際にはノルマである。昔の先生は割といい加減で、運動会の練習で骨も折れたし、国語ばかり、道徳ばかりの授業なども行われていた。
タバコも普通に吸っていた。
バカな話だが、コロナでも時数は「法律上の制約」とされたので、夏休みも減らし、休み時間も減らした。全ては時数である。そんなことしても勉強にはなるないと思うんだが。
本末転倒である。この程度のことは読めたはずだ、何だできないかというと「今の教育基本法(改正)や教育再生会議は素人が作ったから。」これに尽きる。
ゆとらない教育、なんだがその割に成果は出ていない。

「教育保証」についても同じだ。コロナ禍で家庭学習する、不登校でも家で勉強する、それは良いと思う。
しかし、毎週バカみたいに思いタブレットを運び、持って帰り、何ならWi-Fiの設定までやる、修理もやる。これ全部を担任に丸投げしてる(now onの話ですよ。)。もちろんクラスのうち何人かは普通に壊すし、無くすし、何なら親が逆ギレする。その対応も、委員会とのやりとりも全部担任。そうですね。死にますよねw
そして、新採用でいきなり担任。「お前も2,3年したら体育主任な。サボってるのと同じだろ。朝は早く来い。挨拶しろ。あれしろ、これしろ」てオバハンオッサンのベテランは言います、保護者も、税金もまともに払ってないような方が平気で無茶苦茶言ってくることもありますね。
そーですね、そりゃ壊れます。
そりゃ若い子は先生やらんわ。

ここまで書きましたが、それでも先生をやる理由は何でしょう。個人的には無視するのが1番!
です。分かりやすく反抗するのも叩かれますけど、ここで書かれていることや理不尽は、そのうち是正されたり、廃止されたりすると思う。
そりゃPISAテストでハイスコアを取っていたり、採用試験倍率が高くなれば違うんでしょうが、今はまあまあオワコンですから、変わらざるを得ないでしょう。そうであれば「終わりいく人たちの妄言」を守る必要はないかな。
やっぱり子供たちって可愛いですし、教育の価値って絶対不変です、教師の社会的身分もなんやかんや高いと思います。
マイナス面はいい感じに流す(それできない人が離職したり、うつ病なって休職してるのを時々見ますし)、それで、自分の立場とか良い面にフォーカスしていけばいいんじゃないかなと思います。
例えば、僕は最盛期に比べたら倍率は下がってるのは知っていました。しかし単純にラッキー!と捉えてました。

そりゃ政治家や教育委員会の上のオッサンオバサンは「良い人材を選びたい」悪く言うと、自分のイメージと違う若者をガンガン落としたいわけですが、受験者側としてはそれは大変困るわけです。
このように校長が「これは困る!」と言ったところで「僕は困らないけど?」と言う気持ちが本来のところです。
やりすぎたらダメでしょうけど、これは同僚や保護者にも言えることです。
学校の急な呼び出しがあると仕事してる保護者は困りますよね。けど、急に呼ぶのはそれなりに理由があるからです。
そもそも先生はは時間もないし、他の子供にもつかなきゃいけない。感染症なら、長く学校にいさせたくもない。
先生は、親の事情とかそんなもん知らないからすぐに来いよ。と言うのが本音です。
「じゃあ預かりますね。放課後に送っていきますね。」とかやると、結局は自分か周りの先生が困ることになります。
これをやるな、と言うのではなく「これが当たり前」になってしまい、病んでしまったり休職したりすることになるのです。
(そうなって初めて管理職や保護者が反省するわけですが、だからと言って簡単にうつ病が治るわけではないのです)。
持続可能性なんて、かっこいいこと言う前に、自分自身のキャリアや人生、仕事などを持続させていく仕組みを作ることですよね。残念ながらどこの自治体もそんなもんは出来ていないので、自分で作るしかない。
平たく言うと「いかに楽するか」みたいな話だと思うんです。保護者や管理職は持たないレベルの重りを持たせようとしてるわけですから、まともに取り合ってたら潰れてしまう。
やることはやるとして、その中で自分の中でのやりがいみたいなものを持つのが良いのかなと感じます。
















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