星の王子さまミュージアム
11/7(月)、星の王子さまミュージアムに行きました。
前日の11/6(日)、静岡県御殿場市で開催されたフェスに参加したのですが、御殿場(静岡)から箱根(神奈川)までバスで30分くらいで行けることを知り、行けるうちに行きたいなと思い行きました。
星の王子さまミュージアム、巨大を想像していたのですが、意外とこぢんまりしててかわいい…と思いきや、奥が深いのか?かなり工夫が施されていて充足感がすごかったです。
星の王子さま。わたしはこどもの頃に読んでつまらないと感じました。小学生の頃は教室、図書室、保健室など至る所に星の王子さまがあり、なんとなく本を開いてみてはその度につまらないと感じていました。次第に本を目にしても手に取ることはなくなり、成長と共に内容も忘れてしまいました。絵が好きということだけ覚えていました。
星の王子さまミュージアム閉館の報せを受け、星の王子さまが好きだと言う人がたくさん現れました。しかし内容の話はしないので内容が思い出せません。たぶん、みんなもわたしとおなじように絵が好きなんだろうなと思いました。しかし星の王子さまは、こどもの頃に読んだ時の印象とおとなになってから読んだ時の印象がだいぶ違うという話を聞き、わたしは読み直してみました。
星の王子さま。わたしははじめて読む作品のような衝撃を受けました。「そうそうこんな話だった」とノスタルジーに浸ることができません。しかし確かに何度か読んでいるはずなのに。
星の王子さまは星の王子さまの作者サン=テグジュペリの心の中に存在する男の子を具現化したものらしい。なぜその男の子を"星の王子さま"と名付けたのか?恐らくサン=テグジュペリがこどもの頃に"太陽の王さま"と呼ばれていたことと関係があるのかもしれません。ではなぜ月の王子さまではないのか?
星の王子さまは星の王子さまが住む星の他に6つの星が登場し、ひとつにひとりずつ属性住人が暮らしています。しかし地球にはその6つの星の属性住人が何百、何千、何万人とも暮らしており、そして星の王子さまの薔薇もそうなのです。星の王子さまが宇宙にひとつだけだと大切に育てていた薔薇は、地球にたくさん咲いているごくありふれた薔薇のひとつにすぎなかったのです。
星の王子さまは絶望します。「僕が宇宙にひとつだけだと大切に育てていた薔薇は、ごくありふれた薔薇のひとつにすぎなかったんだ」と。しかし星の王子さまもそうなのではないだろうか?星の王子さまという属性住人も地球にたくさん暮らしているのではないだろうか?だからたったひとつの月の王子さまではなく、数多に輝く星の王子さまと名付けられたのではないだろうか?などと思いました(100%憶測というか妄想というか原題はThe Little Prince(小さな王子さま)なんだよな…)。。。
星の王子さまの作者アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ。小説家というよりは飛行士。作品も空を飛ぶことの素晴らしさについて書かれているものがほとんど(ぜんぶ?)らしい。
サン=テグジュペリが生きた時代の飛行機は、現代のスマートフォンに近いという話を聞きました。スマートフォンが存在しない時代で、飛行機は人だけではなく情報を往来する最先端技術だったそうです。飛行機、そして飛行士は、人々にとって未来と希望の象徴だったのかもしれません。サン=テグジュペリは誇らしい人生を送っていただろうなと思います。第二次世界大戦が始まるまでは。
サン=テグジュペリは戦争に対して疑問を抱きながらも、反戦的でもなく好戦的でもなくニュートラルな立場を貫き、孤独に陥りがちだったようです。これは経験談ですが、白黒はっきりつけたい人にとってニュートラルな人というのは、どっちつかずに見えたり、考えることを放棄しているようにも見えるらしく、そういう人もいるのかもしれません。しかしニュートラルな人のなかには問題を細かく分けてひとつひとつに白黒はっきりつけている人もいます。だから総合的に白黒どちら?と問われるとどちらとも答えられないだけです。そしてわかっているのです。白が多いから白が正しいとか、黒が多いから黒が正しいとか、多数決で判断してはいけないことを。
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