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三重でその夏を終わらせる事

てぃーあつです

地元に帰省した

2023年夏

毎年恒例

三重県鈴鹿市白子駅近くの港で行われる鈴鹿げんき花火大会を観に行った

ここの花火大会は特別好き

他にない下町感とか

一生懸命さがすごく伝わってきて

きっしょいヤンキーとかいて

見てて楽しい

今年は5年ぶりに会う友達を誘った

小学の頃一緒にサッカーをしていた友達で

5年前とかは一緒に名古屋とかで
だらしないミラーボールに踊らされていた

"白子の花火連れてって!"

"いいよ!"

二つ返事だった

当日、




「おいっす久しぶり!」

「久しぶりやんおい!」

「てぃーあつ今日誰といくの?」






「誰と行くの?」

「うん、誰と行くの?」

「どういう意味?」

「え?」

「え?」


「ほらお前とよ」

「え!!そういう事!?」


「何がどういうこと!??」

「いや、てぃーあつはてっきり会場まで連れてって欲しいだけで、向こうで誰かと待ち合わせしてるかと思った!」


「そういう解釈!?」

「連れてって!って言うから!」

「まぁ確かに男2人で花火大会誘ってる俺も変か!」

「全然ええけど!おれあれよ、女の子呼んでるんやけど、一緒でもいい?」

「あえ、そうなん?」

「うん、一応Gカップ」


「Gカップ?」


「うん、あれやででも、一応な」


「だるいなおい!ええよ!全然!はーん!だる!」



めっちゃ嬉しかった!



「ほな向かうか」

「おなしゃす!」

「女の子もう白子駅着いてるらしくて、大分待たせてるねん」

「そらちょっと急がないとね」

「白子駅一応マップ調べるか」

「ほんだらおれも一応調べるわ」

「15分か」

「48分か」

「てぃーあつのGoogleマップ歩いてるやん」

「そんなことある?」

「おれ開いてるからええよ閉じて」

「おうさんきゅ!」

「お前のGoogleマップ歩いてるし」

「俺のGoogleマップなんで歩いてんねん」

「ちょっと一回停車して、女の子に電話するわ」

「おけ」

「もしもし!ごめん!もう着いてるんやけどどこおる?うん、分かった、あとおれめっちゃ勘違してたんやけど、友達もおる!そう、いい?芸人の!クソおもろい!」


「お前ハードルあげんなや!すません!お邪魔してもよろしいですか!」

「"むしろ3人の方がいいです!"」



最高の返事が電波に乗ってきた🎵


その後その女の子と合流し、3人で車を止め
会場へ足を進めた

「どうも初めまして!てぃーあつです!」

「こんばんは!お願いします!芸人されてるんだ!」

「やってるよ!」

「名古屋?」

「東京!」

「へー!すごいね!」

すごく社交的でアパレルの話とかですぐに仲良くなれた

会場に向かいながら途中の屋台で友達は
みんなの分のイカ焼きを買ってくれたりしてかっこよかった

会場に着くとより爆発音が胸を叩いた

「てぃーあつこの花火見るために帰ってきてるんでしょ?もっと前で見たい?」

「みたい!」

女の子も気を遣ってくれた

なるべく見晴らせる堤防の上に3人で登った

有料席程ではないが、十分過ぎる光景だった

鮮やかな光から大きな白い光まで

小刻みに揺れる黒い水面に映し出されるその光もすごく綺麗で

やっぱりいいなと実感した

友達は普段そういうイベント行事に全く関心が無いらしく、

花火を横目に女の子のおっぱいを見ていた

「お前花火見ろや」

「花火も綺麗やな」

「花火が綺麗やねん」

「お前それは失礼やろ!」

「たしかに!」


フィナーレみたいな花火が上がった

会場は拍手に包まれた

拍手込みで素敵だと再認識した

なんとなくフィナーレじゃないと思ったので
少し待った

すると凄い爆発音と共に海上花火が観客を魅了した

実は去年も観ているのでこの演出がある事はうっすら記憶していた

大体の人は最後のこの海上花火を前に帰路についてしまうので、十分な景色で見ることができた

「またきてくださいね〜」

「なんでお前主催側なんだよ」

こういうボケを公然の前でやってのけるあたり
イカレポンチタンクトップだと思った   

「てぃーあつこんな花火大会教えてくれてありがとう!」

女の子が振り返って言った

「とんでもございやせんよ」

「大きかったな」

「大きかったな!」

「花火もな」

「花火がな」

相変わらず友達は性欲の権化で安心した

なんかバランスのいい3人でずっと心地良かった

「ほないこか」

帰りは3人でスタバに行った

そこでも友達はみんなの分のドリンク代を出していてもう俺も抱かれるんじゃないかと錯覚し始めた

その後適当に駄弁って

駐車場のDQNみて

性犯罪の話をしながら帰宅した

楽しかった

この花火大会を境に暦上の夏を終わりとしているので

今日からは秋である

私はもう明日には番組オーディションを控えていて帰らなければいけない

あと1日くらいはゆっくりしたかった

たくさんの三重に癒された

家族ともゆっくりできた

たまたま夜テレビのネタ番組を見ていて
父は要所で笑っていたが
母は飽きて猫ばかり撫でていた

タコ焼き50個食ってゲボ吐く父と
ラグビーの再放送で盛り上がりすぎてる母の間に生まれ落ちる子供は
多分芸人になるだろと思った


美味しい鰻とか食べた

鈴鹿にある"あおき"という鰻屋は

自分が初めて親に「M-1出るねん」
と打ち明けた場所だ

自分の自炊がどれほど不味いか思い知った

それでもそれでいいと思えるのは自分の長所だ

おばあちゃんにも顔合わせできた

「わたしが生きてる間なら新幹線代出してあげるから。夜行バスで帰ってくるのはしんどいやろ」

と言ってくれたので

「じゃあ新幹線でこれからも帰ってきたいからずっと生きとってくださいや」

と言った

帰り際小学校の通学路を歩いてみたりした

歩幅そのものが当時と違うので半分の時間で往復できた

懐古厨なのでその景色景色に悶えた

大人になったんだなぁ

よくぞ大人になれたもんだ

子供の分際で

当時想像もしなかった形の種類の大人になった

明日からまた頑張るぞ

また正月!



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