美術館博物館のあり方それぞれ
兵庫津ミュージアムと藤田美術館に出かけて感じたこと
兵庫津ミュージアムにはモノがない。収蔵庫は空っぽ。モノで集客できる立地ではない。ならどうするの?
来館時はレゴ展を開催中。開館後最多の1300人以上の来館者があり、ここに来た人たちが生み出すものがこのミュージアムの魅力だという。
レゴ展会場は混雑しており、会場で作ったレゴを展示できるようになってたり、イベントがあったり、この日のみ展示のピタゴラスイッチみたいなのがあったり。
常設展示には実物展示がない。
壁面の文字情報、イラスト、映像、レプリカで兵庫の歴史を紹介している。映像にはもれなく音声がついてくる。床面に生簀を模した映像を投影したコーナーでは兵庫の魚にタッチできる。こちらも音付き。
展示会場内は様々な音が入り混じり、落ち着いて展示を観る雰囲気ではなかった。
ひょうごダイナミックシアターでは20分のミュージカル仕立てで兵庫県が生まれた背景を紹介。
目を惹くし、子どもたちも興味を持ち、思っていたより多くの人が鑑賞していた。
曲はラップもあり、『ワンチャン』なんて歌詞も。
併設の初代県庁館はシアターでのミュージカルでも登場した建物を再現。木造。
レゴだからこれだけの人が来てる。
シアター映像は定期的にリニューアルする?
県庁館のメンテナンス経費は?
現物がないミュージアムの存在意義は?
そもそもの来館目的は有料のMuseumセミナーで、こちらも思ってたより参加者が多く驚いたので普段から人は来てるのかしら?
藤田美術館
仰々しいものが何もない
建物内はBGMなし
チケットなし、案内なし、目録なし、キャプションなし
展示室はモノと向き合いたいだけ向き合える環境
没頭してもらいたいと
透明度の高いガラス、明るくない照明
開館時はもっと暗かったのだそう
館に入ったところにある茶屋も含めて文化的空間
作家さんの器を使い、気軽に楽しめる値段設定
情報が何もない
と感じるだろうが、何かあれば聞けばよい
現に入館時をはじめ、必要なときにはスタッフから声をかけられた
美術館博物館のあり方はそれぞれで正解はない
私は藤田美術館が心地よかった
ずっといられるし、人に薦めるし、また行く