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【ACfa】テルミドールは何故裏切ったのか

今回唱えるのはマクシミリアン・テルミドール性善説です。
度々ハードモードのアルテリア・クラニアム襲撃におけるORCA旅団・旅団長のテルミドールの敵対について考察されますが、やはりテルミドールが裏切ったか、あるいは元々企業連側だったとされる考察がネット上ではヒットします。

それもわかる。よく筋が通っているし。

でもテルミドールは本気で完璧な形でクローズ・プランを進めたかったのでは?という考えもあってもいいよね!という飛躍した妄想……フロム脳の暴走を書き留めておきます。ハードモードが正史説で展開します。

完璧なクローズ・プランの達成とは?

・アルテリア施設の占拠とそれによるエネルギーの奪取
・そのエネルギーによる衛星軌道掃射砲の起動
・アサルトセルの掃討
・宇宙への進出

そのために必要になってくることとは?

・企業連、カラードの根本的な失脚
・インテリオルユニオンとオーメルサイエンスの政治力を衰退させること

だと考えています。企業がAFやリンクスを抱えたままクローズプランを成就しても、世論は企業連を反乱分子を食い止める正義の味方として支持するでしょう。
そうした場合、宇宙への道を開いた革命の後にはなにも残らないのです。クレイドル住民や地上の兵士たちが企業連とカラードを支持すれば、ORCAに扇動されていた少数派もラインアークのような反政府因子も、ひいては主人公も政治的権力はなにも持たないままになります。

つまり『宇宙進出への道を拓いた』というよりは『クレイドルを大地に堕とした』だけの大罪人が出来上がるわけです。

テルミドール自身、衛星軌道掃射砲を起動するためにアルテリア施設のエネルギーが必要になることは致し方ないと思っているわけで、決してクレイドルを不時着させるのが目的ではないとわかっています。

悪いが、譲れないな。だが…覚えておこう、お前の『答』も

アルテリア・クラニアム防衛より

彼に潜む、”熱っぽい扇動家”の部分が世間に強い印象を与えるために「To Nobles, Welcome To The Earth.」という声明文を出したのだと思えば、テルミドールの腹の内も辻褄が合うわけです。宇宙進出を根本に捉えつつクレイドル体制への反逆を大義名分にし、反乱分子を扇動しました。

そういった要素を確実に積み上げてから世論にぶつけなければ、過激派組織リリアナや瞬時に数億の命を奪おうとしたオールドキングと多少の違いはあれど根本的なイメージは同じになってしまいます。

クロース・プラン第一段階終了後もORCAを筆頭にした反政府組織に発言力を持たせ、本当の革命を続けていくためには

・カラードのリンクス(主人公)がORCAにいること
・アンサラーの破壊
・ウィン・Dの死
・オッツダルヴァの死

この四つは非常に重要な要素になります。本当だったら革命後も最初の五人のうちテルミドール以外は残っているのが理想なんだよな。一番ベストなのは企業連とカラードを完全に失墜させた上でメルツェルがテルミドールの遺志をもって世論を先導(扇動)すること。
カラード所属のリンクスが反乱分子に従き、企業連のAFとネクストは全滅。最後は空の揺籠すら大地に堕ちる。そうなった時に市民が唯一縋れるものは宇宙への進出を掲げたORCAの思想のみです。

仮にORCA創設者が全員生きていたとしたらメルツェルはウィン・Dの死後に行方不明だったオッツダルヴァの死体を揚げ、企業連の完璧な敗北を世界に知らしめたあとに企業連に成り代わり政治を先導したはずです。
テルミドールも自身の死をもってして革命を成し遂げることは厭わないでしょう。

しかし予想通り(かは知らんけども)企業連も粘ります。メルツェルはビックボックスで斃れ、テルミドールもクラニアムにてウィン・Dに敗北します。アンサラーを自力で退けた主人公とセレンは、テルミドールが死んだものとみなし、最後のBRFが示すアルテリア施設であるクラニアムに向かうわけです。

テルミドールはクラニアムで寝返ったのでしょうか?それとも殺害されたのでしょうか?筆者は“捕縛された”と考えています。

殺しはせん。体に聞く事もある。

アルテリア・カーパルス襲撃より

カーパルスでジェラルドに敗北するとこんなイラつくセリフを吐かれるわけですが、企業はリンクスを捕らえて尋問したり拷問したり平気でやるようです。

クラニアムで捕縛されたテルミドールは
“オーメルサイエンスのリンクス、ランク1・オッツダルヴァ”
として、ORCAで起こしてきた罪の清算をさせられることになったのでしょう。この時点で弱りきっていた企業連はまさにこれを狙っていたと考えられます。

衛星軌道掃射砲防衛戦でBFFの要であるリンクスを完全に排除し、更には企業連(インテリオルオーメル)が最大限のコジマ技術を投資し作り上げた最強のAFアンサラーすらも単独で撃破してみせたカラード出身のリンクス。彼を食い止めるにはオッツダルヴァより他はありません。

ランク1のオッツダルヴァによって主人公が撃破されることにより、カラードの信用も回復します。
もちろん、彼はオーメルの切り札ですから、オーメルの失墜も免れるわけです。クレイドルを守る思想の強いウィン・Dも先陣を切って戦いますが、結局企業連における発言権はオーメルが上ですので、オッツダルヴァが贔屓されるのも納得が行きます。

テルミドールは既に死んだ。ここに居るのは、ランク1、オッツダルヴァだ

アルテリア・クラニアム襲撃より

テルミドールはオッツダルヴァとして復活し、ステイシスを駆り主人公に襲い掛かります。しかし彼はもともとレイレナード出身とされており、オーメルサイエンスとは冷たい関係です。
雇い主のメンツを保つためという理由だけで、自身が多くの犠牲を払ってきてまで起こそうとしている革命を諦めることはありえないハズです。
あるいは、レイレナードがオーメルサイエンスに吸収されたときから、反旗を翻すタイミングを伺っていたのでしょう。

増長だったな。貴様ごときがORCAを気取るなど。あとは任せておけばいい。

アルテリア・クラニアム襲撃より

オッツダルヴァに撃破されたセリフから分かるように、主人公が死んでもクローズ・プランを諦めていないことがわかります。おそらく何かしらまだ企みはあったのでしょうね。
とは言え、いままでの記載の通りテルミドールはオーメルとカラードの完全な失脚を目論んでいます。
つまり、この時点では“カラードのリンクスにオッツダルヴァが殺害される”という構図がベストになります。

余談ですが、オッツダルヴァ自身にも最強のリンクスと本気で戦いたいというランク1の矜持があったのではないでしょうか?
あるいは、ここで自分に負けるようなリンクスにはクローズ・プランを任せられないとも考えていたかもしれません。
それ故の撃破された時のセリフなのではないでしょうか?

主人公の手によりウィン・Dと協力者のロイ、そしてオーメルの切り札であるオッツダルヴァは殺害され、クラニアムは占拠されます。
この時点でまだ力の残っていたインテリオルとオーメルは完全に戦力を無くし、世論の評価も完全に地の底に落ちます。全戦力を投下しても、反乱を止められなかったのですからね。

そんな最中にORCAが多くの犠牲を払って守った衛星軌道掃射砲、エーレンベルクから放たれる光が、唯一残された希望のように宇宙へと伸びていきます。そして過去に企業間の諍いが作り出した巨大な障壁であるアサルトセルを焼き払うのです。
企業も政治も機能しなくなった世界では、残された人民は皆すがるように宇宙へと活路を見出す事でしょう。

これこそ、マクシミリアン・テルミドールが計画したクローズ・プランの全容と言えます。

テルミドールはクローズ・プランがどのような進み方であれ、最終的には自らの死をもって革命を成し遂げた事でしょう。
それ故に、彼は自分のACに『アンサング=影の功績者』という名前をつけたのではないでしょうか。


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