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観光客専門店スンバジュン事件

セネガルでお土産を買う場所と言ったらスンバジュン。
ここのマーケットは、外国人がお土産を買う専門のマーケットだ。
木彫りとか、布とか、アフリカの洋服やアクセサリー、アート、絵などが販売されている。
ここのマーケットにいる客層は基本外国人で滅多にセネガル人は買い物に来ない。
なのでセネガル人は基本英語が喋れないのにここのマーケットで働いてる人たちは基本フランス語も英語も喋れてしまう(すごい)。

セネガル人は、ここにくるとお店の人がしつこいからあまりおすすめはしない。
他にもお土産を購入できるマーケットはあるものの、外国人向けだけあって趣味のいいものが置いてある記憶があったので、近くにいたし
フランス人の友達と二人で乗り込んでみた。

最初のお店から猛烈アタック。
だが、ターゲットはフランス語が喋れて愛想がよく心の優しいフランス人。

辛うじて抜け出し、2店舗目へ。
私がその店に入ったにもかかわらず私の好きなものは見つからなかったが、フランス人がアートを購入したので難なく脱出。

3店舗目は、フランス人が好きな布を見つけ、
お店の人と価格交渉バトル。購入。
私はマグカップが気になってチラチラみていたら、めっちゃ値段下がって約三百円(1700CFA)で販売してくれるとのことで、買う予定はなかったが購入。
フランス人が布交渉している時に口挟んだのが功を奏したのか、最初からそんなに値段が釣り上がらなかった。

その後、マーケットを捕まらないように逃げるように徘徊した。
心の優しいフランス人は一回捕まるとしつこさに負けて購入してしまうので、既にげっそりしていた。

もうこりごりだ、とマーケットを出る直前の店で事件は起こった。

まず私だ。

おじさん。流暢な英語で、「きみ、アメリカンスクールでなんちゃら(聞き取れなかった)してた子だよね?あの、なんちゃらのアメリカンスクール・・・」
私「え?違うよ」
このくだりを3回くらい繰り返す。
きっと素通りしてしまう観光客の気を引くためのテクニック。

おじさん「それはそうと、何も買わなくていいから、僕のお店を見るだけみてくれないか?買わなくていいから」
素通りしてしまう観光客の気を引くテクニック2。

私も鬼ではないし、買わなくてもいいならみてもいいか・・・

お店の中に入ると、木彫り系のものの中に、手作りブレスレット。

おじさん「どう、このブレスレットめっちゃいいでしょ?〇〇で(また聞き取れない)作った自然の素材のブレスレットなんだよ(それかリサイクルかも)。君はセネガルに来るの4回目ということで、特別2000cfa(約400円)で販売してあげる!」
私「(何個かブレスレットをみたあげく)うーん、欲しいものないからいらない」

ここからおじさんの本気の猛虎撃が始まった。

おじさん「僕のお財布を見てくれ、空っぽだろ?僕は君に自分の洋服を買うために、これを売りたいと思っているんじゃない。僕は、僕の家族のご飯を買うために、君にこれを買って欲しいと言っているんだ。そしたらブレスレットじゃなくてもいい、他に欲しいものはあるか?これはどうだ!」
と言って渡されたのが、見猿聞か猿言わ猿の一体小さい手のひらサイズの猿木彫り3体。

私「いや、いらない・・・」

そんなようなことを何回も必死に訴えてくるので、なんか欲しいものあるかな、と私もお店を見渡す。

木彫りにブレスレットに絵だ。
まだお土産を買うには早いし、家に飾るほど長く滞在するわけでもない。
今は全部いらない・・・

と思いながら振り絞って口から出たのが
私「このバオバブの木彫り・・・」

おじさん「特別に1万CFA(約2千円)だ」
私「じゃいらない」
おじさん「いくらなら買ってくれる」
私「5千CFA」
おじさん「見てくれこのバオバブの大きさ、そしてこれはとても時間と労力がかかっているアートだ。普通の観光客には1,5万で売るものなのに5千はないよ!!!」
私「じゃいらない」
おじさん「それなら5千でいいよ!!!」
と言われたものの、よく見たらあまりかわくないし、重たいし大きいので…
私「ごめん、やっぱりいらない」
(といいながらもう一つサイズが多きバオバブを見る)
おじさん「これサイズ大きくて本当はもっと高いけどそしたらこれ5千でいいよ、もってけ泥棒!(とは言ってない)」
私「ごめん、スーツケースで今過ごしてるから邪魔になるし本当いらない」
おじさん「これは通常もっと高いのに君に、家族のために5千円といっているんだ!なんで買ってくれないんだ。お願いだ、何か買ってくれ!!!」

なんかお店に欲しいものがあればいいんだが、欲しいものがない!!!
辛うじて、ブレスレットの大小とあるやつの大に目を付ける。
私「これが2千なら・・・」
おじさん「これはサイズが大きいから3千だ」
私「じゃいらない」
おじさん「お願いだ、何か買ってくれ」

キリがないし、確かにこのマーケットにお客3人くらいしか見てないし、コロナの影響も若干はあるだろうし(セネガルは現在入国規則が緩いので結構観光客来てる)私も何も買わないのも心許ない・・・
私「わかった、じゃブレスレット買うから」
5千cfaを渡し、お釣りを待とうと思ったら
おじさん「このもう一つ大きいのを持ってけ。僕はお釣りがないし、このブレスレットをこの値段に君に販売したことを他の人に知られたくない。このお店の中で一番いいこの2つのブレスレットを5千cfa(約千円)で買ってくれ、お願いだ!!」

と、無理矢理ブレスレットを腕につけられる。

私(いや、私金属アレルギーだし、アクセサリーをつけるのが苦手で数年ほぼアクセサリーつけてない生活をしているのに2つもいらない!!)
と思いながら、おじさんの圧力に私は屈してしまった。

私「わかったよ・・・2つ買うよ(だから解放してくれ)」

おじさんはありがとう、といってやっと私は解放された。

そして、あれ?フランス人がいない。私なしで帰ったのかな?
と、周りのお店の人に聞いてみたら、真向かいにあるお店のおじいさんと何やら話し込んでいる。笑笑笑

私が終わった2分後くらいに出てきて、
フランス人「もうここから出よう、ここは十分だ」

その後話を聞いたら、おじいさんに捕まり、
まず、木彫りの人形を一体プレゼントすると言われ、その後、お金に本当に困っているから寄付してほしいと言われ、1万CFA(約2千円)を寄付し、木彫りの人形をもう1体もらってでてきたそう。笑笑笑

そうだ、私達はお土産屋さんに来て、寄付をして帰ったのだ。笑

そのフランス人は、私の国のおじいちゃんみたいでお店のおじいちゃんのことはとっても気に入った、とやはり心の優しい発言(私との心の余裕の差よ)。

私と彼女は心に決めた。
マルシェ・スンバジュンには2度と来ないと。

ご参考までに、スンバジュンは海に面していて、魚マーケットもある。
魚好きな人この魚マーケットおすすめみたいだが、私は魚嫌いなので、生魚くさい魚マーケットは2分しか滞在できなかった。

千円で購入した錆びた感じの手作りブレスレット




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