三流の昼ドラ

かつて結婚していたことがある。
その時は元夫の会社の社宅に居住した。
一棟まるまる社宅マンション。
都内の高級住宅地で生活させていただいた。

こんな私ですから、社宅の伝統に則ることができず、奥様方から大層虐められた。三流の昼ドラのような。そんな社宅のくだらない話を書きたい。

【掟】
ゴミ当番、月一みんなでお掃除、持ち回りの役員などなど社宅での役割は色々あります。
これらは生活の基盤ですから勿論遂行。
お布団を干してバンバン叩いたりしてはいけないのね、等。細かな生活のルールはこういった活動から学ぶ。

【カースト制度】
夫の役職によって、奥様のランク付がされた。
たかだか普通のサラリーマンだろうよ。

まだ30代だった元夫なので、当然私はカーストの底辺。

【幼稚園問題】
某皇族の方と縁ゆかりのある幼稚園に、皆様ご子息を通わせていた。（学習院じゃない）当然のように、そちらのお鞄やらお帽子のお古の進呈をされる。それなのに。

ウチの子ひとり。わざわざ遠くのパンツ一丁で泥遊びする幼稚園に入れた。奥様方の恰好のターゲットとなったキッカケ。

【奥様会】
お昼間。上司の奥様のお宅にお呼ばれする。
宝石商がいて、お茶会が繰り広げられていた。
数回で懲りて、その後はお断りした。
私は今の仕事の資格を取る為、学校に行きはじめた。そこにいないという事となれば当然。

ある事ない事、好き勝手。奥様会での悪口の標的となった。それが詳らかにされたのは。

【間違いメール】
奥様会のグループメール。
Aさんが間違いメールを一斉同報で送ってしまう。
そこには、私の悪口が書かれていた。

【7割返しだ！】
私の悪口メールを私が読んで、おとなしくしているわけがなかろうよ。
グループメールに引用添付付き返信をする。

「こんなメールが私の元に届きましたよ♪間違いメールかなっ？」ｳﾌｯ♡3割引くらいにしといてやる！クソがっ！

【騒音問題】
ウチの子18時には寝てたんです。パンツ一丁で泥だらけで遊んでいたから。
それなのに、深夜に太鼓を叩いて騒いでいる子がいると。我が子に濡れ衣が着せられる。
あそこの子、おかしいんじゃないの？噂が立つ。

（実はこんな混沌とした中に隠れキリシタン的な方が3人おり、ひっそりこっそり助けてくれていた、ちゃんとした人もいる。感謝）

【上司の奥様】
ウチに怒鳴り込んでくる。太鼓の音がうるさいのよ！と。ウチの子寝てますけど。。。なにか？

これがカーストトップの常務の奥様だった。
お前の方がこんな夜更けにうるせーんだよ。常務で社宅入ってんじゃねぇ！

いよいよ、ブチ切れた私。

でもね、元夫は私を庇ってくれなかった。。。

【お受験】
皆様ご子息を幼稚園時代から塾に通わせ。お受験させていた。ウチの子はパンツ一丁泥んこ幼稚園から、公立小学校に進む。

と、同時に私は離婚し、社宅を出た。
終の住処となる、クレイジーなママ友達に囲まれた、この愛すべき下町に引っ越した。我が子も私も、のびのびと生きている。

あれから17年。風の便りによれば。

蓋を開けてみたら。
ウチの子が一番そこそこ良い大学に行った。
（⚠︎学歴に拘っていません⚠︎）

泥んこ舐めんな！

生きる力なんだよ！

くだらない人間とは交わらない。

私はここで沢山のことを学んだ。

女は暇になると碌でもない。
こんなくだらない三流の昼ドラのような世界が
世の中にはあるんだよ。