見出し画像

6月2日「日本で唯一 感染者ゼロ・岩手」 #あの素敵なセカイをもう一度

日本では、10、000人以上が感染し、800人以上が亡くなっている。北海道から沖縄まで感染者が出る中、唯一感染者が出なかったのが、岩手県である。

その噂は、日本の裏側ブラジルメディアにまで伝わり、英公共放送「BBC」ブラジル版には特集されるほどである。コロナの渦が進む南米の大国で“岩手の奇妙”は注目を集めている。

なぜ、岩手県では感染者が出ないのか。

この質問に対し、達増知事は首都圏に比べ人口密度が低いことや、中国からの観光客が少ないことを挙げたという。

一方5月22日、岩手めんこいテレビでは、震災3.11がもたらした「変化」が背景にあるという特集を行っている。岩手県医科大学・櫻井滋教授は、「あの時、岩手県人にとって世界は変わった」と話している。

震災で、生き方、考え方、価値観が変わる体験を一度しているということが、今回の難局に向かっても生きているのではないか。

「とりあえず自主規制」、事前に命の危機を防ぐことが出来るのであれば、まずは実行するという行動様式が変わったと。

今回のコロナウイルスに関しては、子どもたちから親へ、地域へ伝わり、教育の効果が表れたのではと考えられている。

私の母から、手作りのマスクが送られてきたり、コロナに関する歌が岩手で作られたり、ソーシャルディスタンスについての新聞記事、スーパーでの呼びかけなどを忠実に実行する人が多いという。

今回のコロナウイルスは多くの方が犠牲者となり、再度流行する恐ろしささえある。しかし、この教訓を無駄にせず、次の世代へ繋げていくことが私たちの使命なのではないか。

一度、命の危機を経験しているからこそ、今回の事態に素早く反応実行を行った岩手から世界に元気を届けたい。

石割桜

写真:
石割桜。岩手県に盛岡市ある一本桜。巨大な岩の割れ目から聳え立つ。本来であればゴールデンウイークに実家に帰る途中、直接見られる予定であった。しかし、自粛に伴い今回は埼玉の社宅で、姉からの写真を眺めることとなった。美しくかつ力強く咲き誇る姿は多くの人を勇気づけ、魅了する。

小坂理加
#あの素敵なセカイをもう一度

※6月1日から毎日連載中※

関連記事 6月1日「史上初の五輪延期・東京」


インド、フィリピン、マレーシア、トルコ、インドネシア、ベトナム、バミャンマーで働く11名の喜怒哀楽の物語。 【新卒海外研修】(連載中) http://www.kuno-cpa.co.jp/recruit/shinsotsu-kaigai/