東京大学発スタートアップのVCメンタリングに、トヨタコネクティッド事業開発メンバーが参加しました(GLIP Partner Community)
トヨタコネクティッド株式会社、先行企画部の宮本です。
トヨタコネクティッドの東京・御茶ノ水オフィス「GLIP」は、オープンイノベーションを志向した戦略的なコミュニティ拠点でもあります。
私が携わる GLIP Partner Community では今回、ベンチャーキャピタル(VC)の株式会社アルバクロス(以降、アルバクロスさん)と連携してスタートアップ3社をGLIPにお招きし、トヨタコネクティッドで新規事業に携わるメンバーと交流会を行いましたので、その様子をご紹介します。
アルバクロスさんは、東京大学大学院工学系研究科の田中謙司研究室と連携して大学の研究室発スタートアップへの投資とインキュベーションに取り組んでいるベンチャーキャピタルです。
今回の交流会は、アルバクロスさんが普段行っているスタートアップへのメンタリングに、トヨタコネクティッドのメンバーも参加させていただくという形式で行われました。
参加したスタートアップは、アルバクロスさんが出資や支援を行うOLIENT TECH株式会社と株式会社Bolteo、株式会社Green AIの3社。いずれも東京大学発の技術開発系スタートアップです。
トヨタコネクティッドからは、先行企画部で主にエネルギー領域やスマートシティ、モビリティの領域で、ソリューション開発やデータ分析に取り組むメンバーが10名ほど参加しました。
高専ネットワークを強みに事業開発に取り組むOLIENT TECH株式会社
OLIENT TECHの経営陣は、全国各地の高専から東京大学に進学したメンバーで構成。高専生向けの教育事業と、高専生のネットワークを強みにした開発事業の両輪でシナジーを出すという組織的ユニークさを有する企業です。
教育事業の責任者を務める藤本さんが教育事業を紹介し、河野代表からは現在取り組んでいる開発関連の事業のプレゼンテーションがありました。
アルバクロスのメンターからは、組織のユニークさを評価する一方で事業ドメインに関わるノウハウや知見の集中・蓄積について鋭い指摘が出たり、トヨタコネクティッドのメンバーからも、高専卒業者の人材的な特性やネットワークの強さについて、驚きや感心が上がっていたのが印象的です。
エネルギー領域のデータサイエンスに取り組むBolteo
株式会社Bolteoの代表である佐川さんは、データ分析のコンペティションで実績を上げているスペシャリスト。エネルギー分野における発電や需要予測技術の説明を受けると、先行企画部のメンバーからもさっそく仔細に込み入った質問が飛んでいたのが印象的です。
近しい分野で事業開発をしている社員からは、「先日の電力料金のスパイクはどう捉えるか?」といった具体的な問いかけや、採用している統計手法などメンバーの知的好奇心を掻き立てる議論でした。
脱炭素計画策定の知見に強みを有するGreen AI
Green AIは、企業のCO2/GHG排出量削減のプロセスにおける、「計画策定」にフォーカスしたソリューションを展開。現在のCO2/GHG排出量削減のバリューチェーンは見える化とアクションに偏っており、削減の「計画策定」というピースが欠けているのでそこを埋める、という事業戦略には説得力がありました。
開発中SaaSのデモを前に、機能実装をどのように実現しているのか解説を受けると、これまでコンサルタントとして大企業の削減計画に携わってきた代表の鈴木さんならではの強み、リサーチ手法に感心の声が上がりました。
トヨタコネクティッドでも、カーボン削減は大きなテーマ。ソリューションを利用してみるのはもちろん、削減に取り組む企業のモデルとして何か協力や協業の余地はないか?といった感想が上がり鼓舞された様子です。
お互いの理解と協力に向けて…
交流会では、まずはお互いの技術や事業を知る情報交換のディスカッションから始めましたが、時間終了で議論を遮るのが悔やまれるほど密度の濃い内容で盛り上がりました。
3社ともシード期のスタートアップですが、人や技術の尖り具合はとても鋭くて、先行企画部のメンバーには十分、刺さっていた様子です。
GLIP Partner Communityでは、スタートアップのいい話を聞いておしまい、ではなく、さらにもう一歩、お互いの理解と協力、そして社内やグループを巻き込んだ協業へつなげていく次のステップにも取り組んでいきたいと考えています。
参加いただいたスタートアップの経営者の方々、またメンタリングに混ぜていただいたアルバクロスや田中研究室のみなさん、どうもありがとうございました!
関係企業リンク
トヨタコネクティッド先行企画部の紹介はこちら。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?