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TBSドキュメンタリー映画祭2024舞台挨拶レポート3/23(土)、24(日)@京都

ついに3月22日(金)より、京都のUPLINK京都でも開催がスタート!3月23日(土)に『サステナ・フォレスト〜森の国の守り⼈(もりびと)たち〜』、24日(日)に『家さえあれば~貧困と居住支援~』の舞台挨拶を実施。それぞれ監督と出演者が登壇し、満席続出の大盛況となった舞台挨拶のレポートをお届けします!


○舞台挨拶レポート3月23日(土)

『サステナ・フォレスト〜森の国の守り⼈(もりびと)たち〜』

【登壇者】 監督:川上敬二郎  ゲスト:山極壽一(総合地球環境学研究所 所長)

“森の国”、日本の現在を、森の守り人達が語る『サステナ・フォレスト~森の国の守り人(もりびと)たち~』の舞台挨拶には、川上敬二郎監督と、作品にも出演している山極壽一さんが登壇。実はこの日初めて本編を鑑賞した山極さん、「俺が出てきてびっくりしたよ」の登壇第一声で場内は笑い声に包まれ、柔らかい雰囲気の中トークがスタート。サステナブルな林業をテーマにした本作で、「道づくり」がひとつのキーワードになっていることに着目した山極さん。実際に新しい林業で一度過疎化した村が復活した場所では、“道が残っていた”ことが復旧の大きな理由になっていることを例に挙げました。そして「日本という“森の国”で守り人が少なくなる中、たくさんの人たちが頑張っていることを目の当たりにした」という川上監督の話を受けて「かつて男性の仕事だった林業に、技術の進化もあり、女性たちの進出が目立ってきているし、若い人たちが自然と付き合いながら、自然を再生させるということを楽しみながら林業に携わるようになってきているのも素晴らしいこと」と山極さんが続けました。また本作では“小さな林業”“自伐型林業”に着目し紹介していることを受け、「林業だけではなく、エネルギーなどほかの分野にも通じること、これから栄えるのは分散型の産業」とし、川上監督が劇中の山極さんのインタビューを引用し、「新しい発想と今のテクノロジー、そこに古くからの知恵を掛け合わせることの重要性」と結びました。その後話題は“持続可能性を秘めた森と教育”へと繋がり、農業・林業、さらには教育まで及び、来るべき日本の未来を考える示唆に満ちたものとなりました。

○舞台挨拶レポート3月24日(日)

『家さえあれば~貧困と居住支援~』

【登壇者】 監督:海老桂介  ゲスト:坂本慎治(NPO法人生活支援機構ALL代表理事)

生活困窮者への住宅支援を行う坂本慎治さんに密着したMBS制作のドキュメンタリー作品。24日(日)に行われたアップリンク京都での舞台挨拶では22日(金)の大阪に続いて坂本さんと海老桂介監督が登壇しました。最も心に残っているシーンについて問われると、海老監督は「相談に訪れた青年が坂本さんにもらったカップラーメンを無心に食べているところ」と即答。「彼の一歩目はあそこから始まった。生きるってこういうことだと思った。僕もあの後、コンビニに走って同じカップラーメンを食べた」と明かすと、会場には笑い声が響きました。作品には盛り込まれなかったが、なかには自殺に至るような深刻なケースも経験したという坂本さん。気持ちをどう切り替えているかと聞かれると「反省しても深く考えないようにしている」と回答。「うちに来ても100%の人に支援できるわけではない。途中で裏切る人だっている。貧困ビジネスと批判されても僕は構わない。良い貧困ビジネスだと胸を張って続けたい」と強い決意を示しました。

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