20230311

3.11、この日がきた。

あの日、私は息子と実家にいて
ニュース速報で地震を知った。
震源地から遥か離れた近畿でも揺れて、
これは大きな被害になるかもしれない…と
冷たい嫌な予感がした。
速報の映像から、
阪神淡路大震災を思い出した。

早めに帰宅するね、と実家を出た。
実家から自宅までは電車で1時間弱ほど。
近畿の揺れは大きくなかったものの、
点検のため電車が遅延していたと思う。
2歳の息子と手をつなぎ、そわそわしながら帰る。

あの、揺れたあとの不安な時間。
テレビ画面から流れる、嘘みたいな信じられない映像。
兄の安否がわからず、心ここにあらずだった数日間。
辛い記憶は、感情の波を鎮めるために、普段は顔を出さない。
でも、関連のある出来事が起こると否応なくそのときの細部に至るまで、なにもかもありありと思い出される。

大切な人には、いつまでも幸せで生きていて欲しい。
そう願うけれど、突然呆気なくいなくなってしまうことがある。
だから、悔いのない一日一日を重ねていきたいんだと強く想う。
自分は、いつ死んでもいいんだと思うように過ごしている。

強く、強く、鎮魂を祈る。

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