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『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』を観ながら考えたこと

『映画 オッドタクシー イン・ザ・ウッズ』を観てきました。



アニメ視聴前提、大ネタバレと大偏見ありです。

何に使えるかはまったくわかりませんが、使えたら何かしらの参考にお使いください。


(※以下、ネタバレ注意)











観る前に考えていたこと


・アニメ最終話で、小戸川のタクシーに和田垣さくらが乗り込んできて、これもしかして殺されるんじゃないか!?ってとこで終わっちゃったから、最低限でもとにかくそこの部分がはっきりすればそれでいい。映画にまでなってはっきりしてくれないと困るぞ。




観ながら考えていたこと


・初っ端からどこの時間軸の話なのか全くわからない。小戸川が取調べを受けているということは、一連の事件が終わってからなのか?この相手の警察官は誰なんだ?そいつが大門兄弟のいずれかなのか、彼らと関係のある人物なのか、全く別の警察なのかどうなのか。

・喫茶店らしき場所で次々に人を呼びつけていくところも、始めは警察が事情聴取をしてるのかと思ったけど、警察と話しているには全員フランクすぎるし、違うっぽいな。「2人組」とか「電話の時は女の人が出た」とか言ってるから、2人以上のグループなのか。誰だ?

・「モグラのメガネみたいなやつ、だれ!?」と思ったら、ドクロ仮面のアイツの小学生の頃の友達か。ちょい役すぎて覚えてなかった。やはり嫌われたり張り合われたりしている側の人間は自覚はないんだのいうことが分かった。

・話を聞いている側の人間、初めは山本と二階堂かと思ってたけど、山本も二階堂も事情聞かれる側で出てきちゃったから違うな。大体の人と親しげで、それでいて山本とかにはかなり警戒されているようだったけど、本当に誰なんだ。

・観ていく中でだんだんわかり始めたけど、総集編っぽいやつのターンなのか。時系列がめちゃくちゃのままで再編成しているようだったから、旧劇場版のエヴァを観てる時みたいな気分になった。ただ、田中の暴動のきっかけとか、柿花がハメられるキッカケとか、小戸川がドブと絡み始めたキッカケとかはだいぶ曖昧にされていたので、アニメを観ずに映画だけ観ちゃうとよくわからなくなりそう。アニメ観た勢から観るともう一回アニメを丸々観たような心地がして満足感がすごい。気になるのはそのあとな訳だけど。

・ジュラルミンケース強奪作戦、通称「オッドタクシー」の概要をよく分かっていなかったようで、一回しっかり観ているはずなのに「へ〜」と思ってしまった。ドブも悪の道に身は置いているけど、かなり頭はキレるんだな〜と思った。逆に悪だからこそ、ある程度頭が回らないとキツいか。

・調査報告書???田中の友達はわかるけど、他の2人誰???どこに提出するんだ???

・二階堂が山本と関口の力を借りて三矢ユキの死体処理をしたあと、山本と一緒に死体を海に投げ入れるところ、二階堂がどんどん崩れていくのが分かってめちゃくちゃ怖い。元々から向上心の塊だったからむしろ死なれたら困るくらいだったんだろうけど、個人的には心のどこかで「事務所で三矢ユキが既に死んでいなければ、自分が殺す側の人間になっていたかもしれない」と思っていたのではないか、とか思っている。

・馬場が「いつものやる?」って言ってから、「ルーイルイ♪ルイルイルイルイルイルイ……」と一方的に言い始めたところ、おそらくは映画の中で何度かしかない笑いどころだったんだろうけど、映画館の中の誰1人として笑ってなかったのめちゃくちゃおもしろかったな。馬場の気遣いが揉み消されたというより、ダイアンの津田が映画館という大ステージで大スベりしているみたいな構図になっているのが最高だった。

・樺沢に見つかる前のドブが先に誰に撃たれたのか、と、駐車場で待ち伏せをしていた田中がドブに発砲した時なぜ撃ち切ったはずの弾丸が残っていたのか、まだ謎が残っている。また、ドブがズーデンをやっていなかったと一回否定したが実際にはditch11がはドブだったことが分かったが、逆にドブは本当にやっていたのかなという疑問がある。誰かがなりすましてやっていたとかの説はないのかな、とか、そこのところも少し気になっている。

・小戸川が子供の頃の回想シーン、何回観ても悲しい。記憶って本当にイヤなものはあれだけ頑丈に閉じ込めてしまうものなんだなと感じる。

・小戸川の車が金を撒き散らしながら海に落ちて行くシーン、各々が自分の思う「水に落ちるもの」を連想している中で、指輪、入浴剤、からあげとかある中で、二階堂だけ死体ってのがレイヤーが違いすぎて「うわ、え」となってしまった。おもしろいしいいんだけど、一番狂気的であるべき和田垣さくらが唐揚げなのは釣り合いが取れてないだろ、とは思った。もしかしたらこれから何かしらの伏線になるかもしれないな。

・最終的な柴垣の「いや車がツッコむんかい」のところ、柴垣がボケのはずなのに一人でノリツッコミしてたから、あそこに「いやオマエがツッコむんかい」が付されるのが完全な正解な気がする。あの映画館の中で心の中で同じツッコミをしている人がいたらその人はすごいので、私が勝手に称賛したい。

・小戸川が病院で目を覚ますモーション、何回観ても、やっと戻れたんだね、って思っちゃってどうしようもないくなっちゃう。泣くつもりは全然なかったけどちゃんとした姿の剛力先生と白川さんが見えてきて、病気が原因とはいえ長年の呪いが解けたみたいでものすごくグッと来る。

・動物園に行きたいというところから始まってくれて、ちゃんと忘れずにそのシーンもやってくれようとしていたんだねと思って感心してしまう。

・取調べとかも受けてたから時系列的には銀行強盗よりはあとだというのはわかるが、小戸川のタクシーに和田垣さくらが乗り込んできたのがどの時期なのかがわからないのでずっとハラハラはしていた。

・何度見ても和田垣さくらが人を殺めているシーンは慣れないし、顔がなれている人の表情だから狂気的で怖すぎる。

・よりによって「明日から仕事に戻る」と言ったその日に和田垣さくらが乗り込んで来なくてもいいだろ、と思いながら、小戸川が人の顔を覚えられていたのは全員の顔が動物に見えていたからであって、人間として見るのは初めてだから彼女が誰なのか分からない仕組みになっているのはおもしろいと思って観ていた。

・和田垣さくらが包丁を取り出してからは、ずっと生きた心地がしなかった。何度もやってきている人の手捌きだからなおのこと怖い。

・え!?そこで動物園の話になるの!?と混乱してしまったが、まず私がすべきことは、この白川さんと小戸川が動物園に行かんとしているシーンがあの和田垣との一件があってからの今のものなのか、それともそれよりも前に済んでいることなのかを見極めることなのだが「白川さんの足が治っていない」というのはあまりにもその判断材料に乏しく、ずっとハラハラしたままで観ていたらエンドロールが始まってしまった。

・アルパカが好きな理由言っちゃえよ小戸川〜、って思ったけど、小戸川と白川さんはこういう関係が一番いいのかもしれないな。

・エンドロールの一枚絵がズームして、和田垣さくらが逮捕されたニュースが映っていたので一安心したけど、ここを楽しみにみんな観に来ているだろうに、ちょっとだけ話は進んだにせよ和田垣が逮捕されるまでの経緯がわからない。運対決に敗北だけでまとめて終わってしまうのか?

・「映倫」の後にちょっとだけあるやつだ!!!しかも実写!?まさかの第3弾は実写なのか!?!?!?




観た後に考えていたこと


・全て最後のシーンに感情が持っていかれた。実写化の暗示なのか、はたまた他の意図があるのか。公式の発表を待つしかない。

・まだまだ残っている謎は多い。埠頭でドブを撃った犯人、駐車場でドブが撃たれた時に銃に弾が残っていた理由、小戸川が山本に襲われている時に白川さんが小戸川の位置を把握して駆けつけたこと。そしてさらに新要素によって調査報告書とその調査をしていた人たちの意味も追加で謎となって残ることとなった。

・調査報告書を作っていた知らない面々、よくよく調べてみると今井が働いているキャバクラのキャバ嬢だったのか。まったく記憶になかったけど、それくらいのちょい役のキャラが公式サイトのキャラクターの欄に追加されているということはそれなりのポジションにはついてくるはずだろう。

・追加要素としては「調査報告書とその調査をする人々」と「小戸川のタクシーに乗り込んだ和田垣さくらの末路を含む小戸川と仲間たちの少し未来のお話」と「実写化?」のみだった。のみとはいえ、私にすれば大収穫だが、再解釈による完全な構成変更などを期待していた人からすると物足りないのかもしれない。

・一番よかったの、『馬場(ダイアン津田)の「ル〜イルイ♡」の後の映画館の沈黙』かも。



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