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FUNDINNO第133号案件Modern Art Japan株式会社

順番が前後してしまいましたが、FUNDINNO第133号案件であるModern Art Japan株式会社について、内容を見ていきたいと思います。

概要

D2C、O2Oといった言葉が並んでいますが、現状はフレンチレストランと言わざるを得ないでしょう。

購入型クラウドファンディングで最高額を集めたのもあくまで飲食店としてであることは留意しておく必要があります。D2C、O2O企業としての実績ではありません。

D2C、O2O企業としてはこれからの会社と言えるでしょう。そして、店舗展開をしないというのはまさにwithコロナ、afterコロナを見据えた闘い方と言えます。

今回は調達資金をもとにD2C企業として発展させるべく、「パーソナライズ・グラスワイン」、「完全栄養食カレー」、「トリュフティラミス」という3つのプロダクトでそれぞれワイン事業、完全栄養食事業、高級贈答品事業に進出予定とのことです。

何はともあれトリュフティラミスがとても美味しそうで気になります...

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雑感

飲食という領域は店舗の有無にかかわらず非常に難しい事業領域です。なぜなら参入障壁が極めて低いからです。この業界で勝ち続けることがいかに困難なことかは、飲食店の廃業率の高さから明らかです。Modern Art Japan株式会社も非常に厳しい競争に晒されるであろうことは言うまでもありません。

競合企業は?

ワイン事業はエノテカなどの既存のワイン屋・酒屋が競合となります。毎月4〜6種のグラスワインが届くようですが、ボトルではなくどのような形で商品が届くのかはとても気になります。そこそこのボトルワインが買える価格ですから、期待が高まりますね。

高級贈答品事業は、あらゆるレストラン、パティスリーが競合となるでしょう。3年待ち予約困難店として有名な長谷川稔氏がチーズケーキで参入するなど注目が高まっている分野ではあると思います。コロナの影響で今後この分野に進出するレストランも増えてくるのではないでしょうか。高級贈答品の定番であるとらやの羊羹のような存在になれることを期待しています。

完全栄養食事業としては、かの有名なBASE PASTAだけでなく、超巨大企業である日清食品も参入済みです。レトルトの完全栄養食カレーも既に他の企業から販売されており、目新しさはありません。ブランド作りの上手い野口茶長がどのような切り口で事業展開するのか楽しみです。

これらのようにどの事業も事業そのものに新規性はなく沢山の企業との競合が考えられます。ライバル企業と需要を食い合うのではなく、ともに競い合ってマーケットを拡大させていくことができるかどうかがとても大事になりますね。

財務

直近の2019年6月期で既に債務超過に陥っています。目標募集額に到達したとしても2020年6月期で資産・債務トントンといったところでしょうか。上限額までの応募が欲しいところでしょうね。

個人的には販管費の4分の1程度を占めている「支払手数料・IPO費用等」の内容が気になりました。IPO費用を計上するようなステージではないので手数料系だと思うのですが...

総合評価

Modern Art Japan株式会社の個人的な評価ですが、D評価とさせていただきます。投資はしませんが、トリュフティラミスを買って売上で貢献したいと思います。

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