三年days #3
保:なぁ〜〇〇〜来んの遅ない〜?
〇:もうデキてるのか......"保乃"
なぜ僕がこの酔っ払いの相手することになったのかと言うと数週間前に遡る
あの日の僕は外回りの合間にカフェで休憩しつつ近々行うプレゼンの資料を読み込んでいた
〇:う〜ん......ってもうこんな時間?!
〇:早く帰らないと怒られる!
余りにも急ぎすぎて僕はプレゼンの資料をカフェに置いてきたまま会社に帰って来てしまった
〇:やばい...資料どこやった?
〇:外回り行く前に鞄に入れて...
〇:それからカフェで出して...それからどこやったっけ?
それから僕は上司に状況を説明して探しに行った
〇:はぁ...はぁ...はぁ...
ダッダッダッ
保:はぁ...はぁ...はぁ...
コツッコツッコツッ
〇:(さっきから俺のあとつけてる人居るよな?)
〇:(もしストーカーとかならキッパリ言わないと!)
〇:あの!クルッ
ドンッ
保:グヘッ...痛た......
〇:すみません!大丈夫ですか?
保:大丈夫です...
〇:あのさっきから僕の後ろつけてますよね?
保:これ渡そうと思って......でも速いんですもん!
〇:これ...探してた資料!ありがとうございます!
保:いえ、大丈夫です!
〇:お礼したいですけどお時間って大丈夫ですか?
保:大丈夫です!
その後近くのカフェに移動した
〇:さっきはストーカーって疑ってすみませんでした!
保:大丈夫です
〇:ここは奢られせて頂くのでそれがお礼でも大丈夫ですか?
保:ダメです!
〇:そうですかありが......えっ?
保:ここは自腹でお支払いするのでお礼は私が提示してもいいですか?
〇:僕が出来ることなら...
保:じゃあ仕事終わりに保乃の愚痴を聞いてください!
〇:保乃?さんの愚痴を聞くだけでいいんですか?
保:はい!それで十分です!
そしてその日は連絡先を交換して解散した
これが僕と保乃の奇妙な関係の始まりだ
そして今に至る
〇:『ごめん、今日も残業になりそう。ご飯は外で食べてくるね。』っと
保:なぁ〜携帯ばっか見てそんなに保乃の話おもろないんかぁ〜!
〇:そんなことないけどさぁ〜...
その後何度か話をしてるうちに保乃が僕や夏鈴と同い年で夏鈴と同じ関西出身という事が判明した。
夏鈴が1番好きなはずなのに何故か保乃と話してて落ち着く自分がいた
保:〇〇は彼女とかおるん?
〇:奥さんいるよ?
保:おるん?!意外やな笑
〇:失礼な...こんな僕には勿体ないくらい可愛い奥さんがいます〜!
保:結婚してるのに保乃と飲みに行くんや〜悪い男やな〜
〇:保乃が呼び出して来るんだろ!
〇:しかも断ったら『保乃が資料拾ってなかったら今頃クビ飛んでたで?』って脅してくるからだろ!
保:そんな怒らんとってや〜笑
〇:しかも最近毎日呼び出されるし......
保:でも拾ってくれたお礼やもんな?笑
〇:ぐっ......
保:はい、保乃の勝ち〜笑
薄々気づいてるこの関係が夏鈴にバレたらマズイ関係だって事を...
『ごめん、今日も残業になりそう。ご飯は外で食べてくるね。』
夏:今日も残業か...
〇〇が居ないだけでこの部屋が広くなった気がする
夏:お皿洗わないと......あ、洗剤切らしてた
夏:22時......少し遠いスーパーならまだ開いてる
何枚か羽織ってから私は外に出た
店:1点で700円です
夏:これでお願いします...
店:はい!700円ちょうど頂きます!
夏:ありがとうございました
店:ありがとうございました!
この辺は居酒屋が多いので酔っ払いに絡まれないように素早く買い物をして店を出た
夏:あ...あの本にもこんなシーン合った気がする...
夏:確かこの後は夫が女の人と一緒に店から出てくるって展開だったはず...
夏:でも流石に〇〇は残業って言ってたし...
夏:そんなわけないよね......!!
次の瞬間私の目にはありえない光景が入ってきた
保:ちょっと〜〇〇〜しっかり歩いてや〜
〇:保乃飲み過ぎたよ!
保:そんなわけないやろ!〇〇が飲まなさ過ぎや!
〇:僕はお酒に弱いんだよ...
夏:!!さっ
何故か私は電柱の陰に隠れてしまった
夏:どうして〇〇がここにいるの?