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また、敵が来た。 俺は読んでいた小説にしおりを差すと、リビングのソファから静かに立ち上がった。 連中は集団で活動する。見敵必殺、見かけたら必ず殺す。 敵は今、何かを狙ってゆっくりと歩いている。距離、三メートルといったところか。でかい。これは大物だ。 だが、まだ動くには時期尚早だ。 敵が立ち止まった時、そこを一気に叩く。 俺は得物を右手に、少し姿勢を低くした。 今の得物は今までの経験から導き出された最適解だ。 また敵が動いた。 バカめ、うかうかとこちらに近づ