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大佐の映画パンフ「ターミネーター2」編

オススメ度🌟🌟🌟🌟🌟
総合評価 4.5
筆者が4歳か5歳の頃。夜に目が覚めてふとリビングに目をやると映画好きの父がいつもの様に1人で晩酌をしながらテレビで映画を見ている。今日は何を見てるんだろう?と遠くから覗いて見るとまず最初に画面に映っていたのは体が自由に変形する化物に襲われる母子。画面はなぜかオレンジ色一色だ。助けに来たらしい味方の大男も蹴散らされやがて母子も追い詰められのびた男の指元が母親の首に近づく。子供ながらにこの光景が怖くて仕方なくなる僕。結果的にその化物は大男に倒されてそれをみてほっとしたのもつかの間なぜか大男が理解不能な言葉を呟く。「自分はこの時代にいるわけにはいかない」なに言ってんの?と思って画面を注視していたら男は母子に別れを告げたあと自ら溶鉱炉に沈んでいくではないか。「なんでこんな事するん?そんな事する事なかったやん」
映画に出てくる少年の様に泣いた。大人になった今の自分が思い返しても引くくらいワンワン泣いていた。これが筆者とシュワちゃんの出会いであり私にとって人生最大のヒーローを与えてくれた「ターミネーター2」と言う偉大な映画との出会いでもある。
言わすもかな。映画好きを問わず映画に普段触らない人達の間でも抜群の知名度を誇る本作品。昔は見たけど今はあんまり見てないなあって人でも特に男の人はシュワちゃんのあのショットガンの持ち方を傘で真似したって人もいるんじゃないでしょうか?「勿論私もやりました笑」1は殺人マシンシュワちゃんに追われる恐怖でごり押す良い意味でのパワープレイが光る映画でしたかそれに比べると続編のこちらは起承転結が凄くまとまった映画になった気がしますね。強大な追跡者に追われる恐怖は前作と引き続きで、カーアクションあり、銃撃戦ありの娯楽映画としての面白さも組み入れられた完成度の高いSFアクション。大男のサイボーグと少年の組み合わせがなかなかに最高なのもありますが自分の意志と言うのを持っていない冷たい機械だったT-800が少年との疑似親子の様な関係を通し人間の暖かさと命の尊さを知った時に人類の絶望の未来は希望ある朝へ変わると言うストーリーラインは何度見ても号泣不可避。大人になった今見ても泣いて去年の午前10時の映画祭りで見た時もやっぱり号泣してしまった。
サラは自分を恐怖と絶望に叩き落としたT-800が人としての優しさを知りそれを他者に与える姿を見た事で人類にも明日の明るい未来を掴める希望がある事を信じた。人工知能が急速な発展を遂げた近年で我々はそんな優しい未来を作る事が出きるようになったか?全ては私達人類と科学のこれからの向き合い方次第であろう。サラの語る通り人生とは先の見えないハイウェイなのだから、だからこそ人は面白い。



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