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奥が深いぞ、4コマ漫画の制作は!!

先日、無印良品で「短冊型メモ  4コマ」という商品を買いました。

これ、4コマに区切られたメモ用紙で、つまりいつでも4コマ漫画が書けます(どの層に需要があるんだ?)

で、僕は「漫画を描くのが趣味」というわけではないのだけれど(むしろ絵を描くのは苦手)、これを機にちょっとだけ4コマ漫画を描いています。1日1作、作ってみるのを趣味にしようかな的な。この趣味、割とクリエイティブでいい感じがしています。

そしてそうやって4コマに向き合ってみると、4コマって、思ってたより奥が深いなと感じられます。意外と奥深い。4つのコマに絵を描き込む、ただそれだけのことなのに、そこには無限の可能性が秘められているのであった....... 今日はそのあたりの面白さについて簡単に語ります。


面白さ① その人のユーモア感覚が出る

まず作り手になってみて、あらためて、4コマってその人のユーモア感覚がモロに出るなと感じてます。その人が「何をおもしろと感じているか」というのがわかりやすく表れるという意味ですね。

例えば、下は現在僕が作りかけの4コマになります。

現在作りかけの4コマ。画力オワオワリでも、4コマならまあ多分許される。

3コマ目までは僕が勝手に考えて決めました。そして4コマ目のオチが全く思いつかず悩んでいます。どう着地させるんだ、これ。

皆さんならどんな4コマ目を作りますか? 3コマ目までがクソすぎて話にならんと思われた方、正しさは時に人を殺めるからな!! 注意しろよ!!(画力の都合上、1コマに多くの情報を詰められず、どうしてもこれぐらいシンプルになってしまう)

で、こういうとき、どんな4コマ目にするのかに、その人のユーモアの感覚が如実に表れる気がします。

例えば、右の女性に「どうって、何が?」とだけ言わせて突き放すもよし、怪物に取り囲まれる2人を描いて「人間を滅ぼす決意をしたようです」とするのもよし、あるいは急に場面が「ミヤネ屋」のスタジオに切り替わって、宮根真司の引退会見が始まるというぶち壊しパターンでもよし。つまりは、本当に無数のオチパターンがあるように思います。

そして、その無限の可能性の中から、どの1つを選んだかによって、どういったことを「面白い」と感じているかがわかるという、いわばユーモア感覚暴露機の機能が4コマはあるように思います。偽り難きは、人のユーモアの感覚。4コマを描くと、嫌でもそれが暴かれます。たぶんだけども。

実際に描いて、Twitterなどに投稿すると、そういうことがわかって面白いですね。個人的にはめっちゃ面白いと思っても、意外と身近な人には受けなかったり、逆に「この人とユーモアセンス合わんなあ」と思ってた人に大当たりしたりして、なんか様々です。


面白さその②  無限の宇宙が開かれている

4つのコマは“扉”、ペンが“鍵”です。その先を開け放つと、無限の宇宙が広がっています。カッコつけた言い方をしましたが、これは漫画『ハチワンダイバー』111話のパクリですね(将棋盤が“扉”、金が“鍵”)。

本当に4コマって、無限の選択肢を秘めていると思います。絵・表情・セリフ・オチ・構成、どこか1つが1mmでも変われば、それはもう全く別の4コマになっている......と言うとちょっと大袈裟だけれど、でもそれぐらいに、あらゆる可能性に開かれていると思います。

先ほど、「オチ」をどうするかにその人のユーモアが出るという話をしました。が、もちろんヴァリエーションを付けられるのはオチだけじゃないです。1コマ目をどうするか、絵柄はどうするか、構図はどうするか、など、あらゆるところにその人の選択の余地が残されていて、そしてどんな選択をしても、出来上がるのは未だかつてない唯一無二の4コマである...... と言うとまた言い過ぎ感があるけど、でもそういう面白さが、確かにあると思います。

実際に一から作ってみると、これは実感しやすいはず。完成に至るまでの選択肢、ほぼ無限です。あらゆるパターンが考えられる。

で、たった4コマの絵を埋めるという作業の中に、それだけの宇宙が秘められていること、これが割とすごくないですか? 小説は無限の可能性を秘めている、とかはわかるんですよ。だってたくさん書けるし。ただ、4コマ漫画は、4つ並べられたコマに絵や文字を描くという、ただそれだけの作業なんですよね。

古今東西、いろんな人が4コマを描いてきたのに、同じ4コマはただ一つとして存在しない..... そのことがなんかすごいなあと思いました。


とはいえ、

とはいえ、そうは言いつつも、まあ実際のところは、だいぶオチのパターンって出尽くされてるよなとも思います。頑張って描いてみても、どっかで見たようなオチしか付けられん。急にシュールな方向に持っていくとか、最後に全部台無しにするとか、、、 そういうのにどうしても頼りたくなってしまう。

でも大喜利感覚で楽しめるのは、よいところです。さらに言えば、我々がこれからも真摯に4コマに向き合うことで、4コマの神が新たな可能性を啓示してくれるかもしれない。来るべきXデーのために、皆さんも4コマ漫画に向き合ってみてはいかがでしょうか!!!



結局のところ「画力がないと構成が限られてしまう」というのも真実である。オチを作るの、難しいね。