総合内科専門医試験勉強法・合格体験記

はじめに

2022年9月第50回総合内科専門医試験受験してきました。
コロナにより2020年、2021年試験が延期となり、内科専門医試験が登場してから初の総合内科専門試験となり難易度がどうなるか非常に注視されていました。結果はSNSで話題になってるよう問題自体は激難化(一部クソ問、特に総合内科分野)となりました。

今回、そのときの自分の勉強法、実際に試験を受けて感じたことを書いていきたいと思います。

多分、王道スタイルの勉強法ですので奇異なことはありません。ただ、後から思えばもっと最短かつ効率よくそしてストレスなくできたなと思うことはありますので、その辺りをお伝えさせていただきます。

あくまで個人的感想です。人によっては不快と取れる表現をするかもしれませんがご容赦ください。

  ※合格発表後追記 試験中の感触や自己採点から明らかに得点率が上がっており、相当数の問題が削除ないし得点調整されたのではないかと思います。試験問題の難易度自体は難化しましたが、実際の合格率など詳細はまた内科学会の発表を待ちたいと思います。また適宜加筆修正すると思います。

はじめに要約

・試験を受ける方は余裕をもって早めの時期に自己分析を済ませる。無勉でどのくらい知識があるのか・過去問が解けるのか、勉強時間がどれくらい確保できるのか、自分の勉強速度/勉強スタイル、解くスピードの把握など。勉強ペースは人それぞれ。
・この試験の特殊性は受験者のバックグラウンドが皆かなり違うということ。国試や自科専門医試験とは違う。まず自己分析を済ませるのが重要。
・この試験は「頻出/重要疾患で得点を稼ぎ、up to dateや割れ問は五分五分運任せで、各分野6割を目指す資格試験」である。自科など得意分野に時間をかけない。
・頻出/重要疾患が何なのかを把握できるようにする。
・それを把握するまでに必要な問題数は約1000問(QBオンライン500問+直近の過去問復元やセルトレなど)が一つの目安。
・問題を解きまくると頻出/重要疾患が何なのかが分かるようになるが、より最短ルートを目指すため、先にないし問題集と並行して頻出・重要疾患をサマライズした講義動画を見ておく。長門先生の「内科専門試験出るズバLIVE2022」や孝志郎先生の「リサーチサマライズ」など。
・頻出/重要疾患を把握した上で問題に取り組み、周辺知識など知識のボリュームを増やす。
・頻出重要疾患が分からない状態で学習するとストレス大。範囲が膨大過ぎて暗中模索状態になる。
・知識が定着するのは結局自分で取り組んだことだけ。ケアネットなどの講義動画はとっかかりには悪くはないし勉強にはなるが、復習しなければ何も頭に残らない。時間のロスにつながる。
・スマホで勉強できる教材は場所と時間を選ばないので有効利用する。
・モチベーション維持のためtwitterなどSNSを利用する。

裏技
・超絶時間のない方は直近3~5年分の総合内科専門医試験・内科専門医試験の復元+セルトレのみで。結局実際の試験問題が1番大事。トレンドが分かるし、プール問題なのか全く同じ問題が複数出ているという事実。

※追記
・これまでどのくらいの知識量なら(⁠無勉に近い状態でも)受かるかの指標がなかったが、それは完全再現した過去問がなかったから。自分の復元はほぼ完全再現しているので、それをほぼ無勉で5割くらい取れるのなら少しの勉強で受かるはず。

自分のバックグラウンド

急性期市中病院で働く呼吸器内科医です。
呼吸器内科専門医、感染症専門医を所持しています。
呼吸器内科は呼吸器、感染症、一部アレルギー・膠原病など比較的広い分野を扱いますので、そういう意味では他科の先生よりアドバンテージはあるかもしれません。

あと、自己分析のところと関係しますが、問題処理速度は多分かなり早いほうです。後述の「自分がやった勉強スケジュール」ではかなり早いペースで問題集など解いていると思います。本腰入れてからの勉強の意識としては、まずいかに早く1周目を終わらして自分の知識量・試験の傾向・勉強ペースを把握することに努めました。さらに2周目以降や他の問題集に移行する際も、早く多く問題を解いて、頻出重要疾患をどんな角度から聞かれても答えられるよう意識してました。

勉強中のあるあるですが、一度参考書やネットで調べている疾患でも、違う問題で違う聞かれ方をすると全く解けないパターンがよくあります。これを防ぐために問題を早く多く解きました。そうすると聞かれ方が見えてきます。
頻出重要じゃなかったり明らかにマニアックなところは深く調べませんし、覚えるのを諦めました。丸々答えを覚えてるだけでそれ以上は諦めました。どうせ、みんな解けません。

試験について

毎年9月上旬に行われます。
試験時間は110分×3時限。
問題数は過去250問でしたが2022年より200問となっております。
合格者は出席者の6~7割程度と言われています。
合格基準は提示されておりませんが、「全体での得点率6割以上+各分野の得点率-2SDが一つ以内」と噂されております。おおむねこの基準で間違いないような気がします。
合格基準や各分野の得点率については日経メディカルの長門先生の記事をご参照ください。他の記事も非常に参考になりますので必見です。

これを見ると分かりますが、そもそも各分野の平均得点率が6割程度しかないです。総合内科分野に至っては最も得点率が悪く50~60%程度しかありません。ある程度経験のある内科医が受けてこの得点率なんでそもそも問題自体がそんな簡単ではないです。自科では常識でも他科から見たら知らないことだらけです。

試験の問題難易度

2022年は2019年までの難易度と比べ明らかに難化していました。セルトレ同等ないしそれ以上という認識でいたほうがいいです。2018年の公式過去問は必見ですが明らかに難易度が変わっています。二つ選べ問題が増えたり、典型問題だったり1対1対応で解ける問題が激減していました。2018年公式過去問集は抜粋問題ですので比較的簡単なものや頻出・典型問題が集まっています(そういう意味では疾患の傾向を把握するのには良いです)。

この試験は、簡単な問題を確実にゲットして、専門科領域の問題は五分五分運任せくらいで、総得点6割を目指す試験です。
2019年までは一般100問・臨床150問の計250問でしたが、2022年から一般50問・臨床150問の計200問になりました。感覚としては得点しやすい典型一般問題50問が減ったように感じます。そのため2022年の問題難易度自体は激難化となりました。
これは内科専門医試験が始まって実質第1回目の総合内科専門医試験であり、内科専門医試験との差別化を意味するのかもしれません。

問題解きまくってたり内科専門医試験の復元を見てると分かるのですが、何となく嫌な予感はしてました。問題自体の難易度としては内科専門医試験≒2018年までの総合内科専門医試験です。合格率は置いといて内科専門医試験の問題は別に簡単じゃないです。


攻略法・勉強法

問題自体は激難化しましたが攻略法はあると思います。上にも呟いてましたし実際の試験もそうですが、頻出疾患は確かに出ています。ただし、回りくどい聞き方や、そこ聞いてくる!?という設問が多いので、浅い知識で挑むとやられます。

攻略の共通認識として

攻略するのに必要なことは「この疾患は頻出/重要疾患」であるというイメージを最短で持っていくことだと思います。総合内科専門医試験は科によっては日常臨床でほぼ全く見ない疾患が頻出/重要疾患になっています(アミロイドーシス、Fabry病、サルコイドーシス、Cusing病、血管炎など)。そのイメージを持ったうえで勉強し知識のボリュームを増やしたほうが得点に繋がりやすいと思います。

攻略法①自己分析

この試験の特殊なところは受験者のバックグラウンドが皆かなり違うということです。
みな同じ学生である国家試験や、初期研修/内科ローテーション終了すぐに受ける内科認定医や内科専門医とも違いますし、自科の専門医試験とも違います。
若いと8年目?くらい〜ほば自科のことにどっぷりの中堅専門医、はたまた指導医クラスもいます。
バックグラウンドが皆かけ離れているので、人の経験談は実は全く参考になりません。当たり前なことですがその当たり前を認識するのが大事だと思います。

内科的知識が比較的フレッシュな若手や、普段から臨床で内科横断的な診療を意識している先生は、過去問とセルトレをちょっとやったくらいで多分受かると思います。
一番怪しいのが、専門単科だけにどっぷり浸かった中堅以上や、臨床から離れた先生だと思います。

また自分の勉強速度や解くスピードはどのくらいですか?
これは卒試や国試勉強のときどうだったが参考になるとは思います。
試験のときすぐ解き終わって時間を余らすタイプでしたか、それとも時間いっぱいギリギリまでかかるほうでしたか?前者は試験中の時間配分は考えなくて大丈夫です。後者の場合、時間配分を少し気にする必要があります。(なんだかんだギリギリ解き終わるとは思うのでそこまで心配する必要はないですが。)

攻略法②スケジューリング


日常業務、外勤、当直、論文・学会の準備、家庭、プライベートなどなど、先生方それぞれ忙しいと思います。そもそも勉強時間を確保するのが難しいかもしれません。
とりあえず4月から勉強を始めるのをお勧めします。自分は6月半ばから本腰入れて始めましたが、4月がどの方でもある程度余裕をもって始められる時期かなと思いお勧めさせていただきました。それより前だと緊張感が出ないと言うか・・・。勉強開始時期・ペースについては本当に人それぞれだと思います。業務の忙しさ、勉強時間の取りやすさ、やる気によって勉強ペースは変わるからです。いざ直前になって、「全然解けない!」&「そもそも勉強時間が確保できない」が一番困りますので、早めに取り組んで自己分析、スケジューリングを済ませるのが吉です。

自分は6月中旬から一気に集中してやりました。土日は家族イベントなどがあり全く勉強できませんでしたが、平日2~3時間はコンスタントに勉強したと思います。外来や検査の合間はスマホ開いてQBオンラインしたりGeneralのサブスクをやってました。勉強ペースは早いほうですがそれでもカツカツ感があったので、4月か5月くらいから始めたほうがいいと思います。

4月段階でまだ本腰入れるのが難しければ、とりあえず出るズバを流し見でもいいので見てみてください。。

攻略法③勉強の意識

共通認識でも述べましたが、とりあえずの勉強の目標は「傾向を把握できるようにする」「頻出・重要疾患が何なのかをいかに早く把握するか」です。

漢方とか、明らかにマニアックな遺伝子代謝疾患とかどうでもいいです。過去問とかセルトレで出た問題だけそのまま覚えて、他の聞かれ方をしたら捨てましょう。どうせみんな解けませんし、労力に見合いません。

1周目だとどれが重要疾患なのか分からないですが、ある程度問題数をこなすと分かるようになってきます。個人的に血液は最初全疾患がまじでどうでもいいと感じてしまい本当に苦痛でしたが、数をこなすと聞かれている疾患はある程度決まっているのが分かりますので、そこを重点的にガイドライン読んだりして勉強しました。

QBオンライン500問とセルトレ5年分くらいすると、何となく頻出・重要疾患が見えてくるようになります。プラス過去問で1000問くらいが試験に必要な問題量の目安かと思いました。自分の場合は、超速でたくさん問題を解いて、重要・頻出疾患を把握し、問題を解きながら周辺知識を増やしました。

ただし、長門先生の出るズバやサマライズ系を見るのが重要・頻出疾患の最短ルートだと感じました。2023年に新しいのでるかは分かりませんが、2022年ので十分活用できると思いますので、先に見ることをお勧めします。



参考書、問題集、ネット講義について

以下、自分が今回の試験で使った参考書たちです。

★★★
・ケアネット 長門流 内科専門医試験「出るズバ!LIVE」2022
・QBオンライン内科専門医試験2022-2023
・General/内科系専門医試験学習サービスのサブスク
・日本内科学会認定内科試験・総合内科専門医試験/過去問題集 第2集(いわゆる2018年過去問
・内科学会セルフトレーニング問題2018~2022年 5年分
・総合内科専門医試験2019年復元・内科専門医試験2021、2022年復元集)

★★
・QB総合内科専門医試験 予想問題集vol.2
・セルトレ第4集
・ケアネット 総合内科オールスターレクチャー

調べもの
・イヤーノート 2021(2020年試験延期時購入したものです)
・病気がみえる血液、腎臓
・ネットで見れるフリーのガイドライン、論文、各種HPなどなど

自分がやったもののあくまで個人的感想です。
合う合わないは人それぞれだと思いますのでご参考までに。

ケアネット 長門流 内科専門医試験「出るズバ!LIVE」2022


内科系試験の重要/頻出疾患が分かりやすくかつコンパクトにまとまっています。2022年の内科専門医試験向けに2022年5月ごろに配信されたものになりますが、総合内科専門医試験でも普通に使えます。内科系専門医試験の重要/頻出疾患の傾向を把握したほうが勉強の道筋が立てやすいのと、この講義のスライド自体をスクリーンショットで印刷すればノート代わりになってきます。色んな問題集や過去問、ガイドライン、文献などを見ていると、知識があっちいったりこっちいったりして、定着しにくくくなるのですが、このスライドにほぼ要点まとまってますので、問題解いてて足りないところや気になったことを書き込めば、自前ノートの完成です。ですので、とりあえず最初に見るのをお勧めます。自分は左半分をスライド、右半分メモを開いた状態でA4紙にプリントスクリーンし、右半分にメモを書き込んだりしていました。通勤中や昼休みはずっと視たり聞いたりしていました。

QBオンライン内科専門医試験2022-2023

スマホでぽちぽちできるのが良い。解説も比較的丁寧です。紙書籍じゃないので最初抵抗感あったのですが慣れるとむしろこっちのほうが便利です。2018年過去問やったあとにQBオンラインに取り組んだのですが、あまりに難易度高くびっくりしました。「これまでの総合内科専門医試験と微妙に傾向違くね?」と思いましたが、実際はこれが正解でした。傾向が違うと感じたのは2018年までの総合内科専門医試験は一般問題が多く問われる知識がなんだかんだあっさりしているのが多いのですが、QBオンラインは細かい実際の治療法まで知っていないと解けない問題が多いためです。病態→症候→検査→治療を理解して解くという本来の総合内科専門医試験らしい作りになっております。自分は古いイヤーノートしか持ってなかったので同期できませんでしたが、新しい電子版イヤーノートを持っていると、問題の解説からすぐにイヤーノートのページにいけるようです。

General/内科系専門医試験学習サービスのサブスク

月1500円のnoteと、月500円のサブスクがあります。比較的直近の内科系専門医試験を抜粋・改変して問題がまとまっています。全疾患・全問題が載っているわけではないですが重要疾患ばかりですし、解説も丁寧です(ごく稀に解答間違っているところありますが、報告すればすぐ修正してくれるようです)。自分は月500円のサブスクを使っていました。ソート機能があるので、各分野毎の過去問だけ復習できたりするので便利です。スマホで過去の重要問題が勉強できるので隙間時間にもってこいです。

日本内科学会認定内科試験・総合内科専門医試験/過去問題集 第2集(いわゆる2018年過去問)

言わずと知れた公式過去問。2022年時点で公式最新過去問はこれですので、まあやらざるをえない。認定内科試験と総合内科専門医試験がありますが、自分は総合内科しかやってないです。抜粋問題だからなのか、難易度はそんなに難しくないというか、セルトレみたいなひねりがないというか、ある程度解けてしまうと思います。ただし、頻出/重要疾患が集まっていますので傾向を把握するのに大事です。一番最初に力試しの意味で無勉でやってみるのをお勧めします。公式の解説もついていますし。
ちなみに第1集(2016年)もありますが、古いのでやっていません。

内科学会セルフトレーニング問題2018~2022年 5年分

セルトレです。難しい問題だったりひねった問題もありますが、内科学会の傾向がつかめますし、試験に全く同じ問題が出ることもありますのでやったほうがいいです。かき集めましょう。ただし、セルトレの血液は明らかに難易度がおかしな問題が多いので、解けなくても大丈夫です(血液の先生ごめんなさい)。
2022年の実際の総合内科専門医試験の感触としてはセルトレと同程度の難易度です。

総合内科専門医試験2019年復元・内科専門医試験2021、2022年復元)

ネットで落ちている復元問題たち。箇条書きだったり、解説がないので、一個一個調べると時間がかかり、勉強していると地味に辛いですが、絶対にやるべきです。プール問題というか実際の試験でも全く同じ問題が複数出ています。内科専門医試験も総合内科専門医試験もなんだかんだ問題の傾向は似ています。内科専門医試験もやりましょう。2022年の総合内科専門医試験は復元しましたので使ってやってください。


QB総合内科専門医試験 予想問題集vol.2

上の星3つたちをやっていたらもう十分だと思いますので、ここからは優先順位としては低いものたちです。総合内科専門医試験は、いざ勉強しだすと何をやったらいいか情報があまりなかったので(コロナで2020/2021が延期になったり、QBオンラインも当時1年目で情報が少ないとか、情報が中途半端な年だったと思います)、紙の書籍であるQBvol2を2018年過去問の後にやってしまいました。
別にやって悪いことはないですが、若干古いので、今のガイドラインと合わないものもあります。
もしやるにしても、写真とか図がある問題だけをアトラス集代わりに軽くやるか、超重要/頻出問題の聞かれ方をチェックするくらいでいいと思います。

セルトレ第4集

2022年時点最新の公式セルトレ集。これも抜粋問題で良問が多く、解説もついているのですが、上のやつでもうお腹いっぱいです。そしてセルトレ血液はやはり問題おかしいのが多いですw(血液の先生ごめんなさい)
最終的にはこれも写真とか図がある問題だけをアトラス集代わりにしてました。消化器、腎臓、膠原病は写真で判定する問題が多いので。

ケアネット 総合内科オールスターレクチャー

著名な先生方が講義をしてくださり非常に分かりやすいです。この講義を見た直後はあたかもその科をマスターした気分になれます。しかし、復習しなければ全く身についてませんし、これを見たからといって試験の重要ポイントは把握できていません。
自分は勉強のとっかかりとして、一番最初に自科以外を全部視聴したのですが、最終的に全く講義の内容は覚えていませんw
覚えているのは結局自分で取り組んだことだけです。
勉強のとっかかりにはいいと思いますが、講義動画を見ることに時間をかけてはいけないです。時間のロスになります。

消化器は頻出の内視鏡所見を解説してくれて分かりやすかったのはよく覚えています。
あと膠原病は分かりやすかったです。なんとなく膠原病診療について理解できました。

他もろもろコメント

・クイックチェック
イヤーノートに付属のやつ。QBに合わせて2分野くらいしたが切り捨てた。いわば単語帳みたいなものなので合う合わないが分かれると思います。いい意味でも悪い意味でも昔の問題まで広く網羅しているため全く試験の傾向が掴めません。現在なら出ないような疾患まで載っているし、むしろそういう問題こそ覚えるのに時間がかかるので。労力に見合いません。
網羅的に全部やるのは個人的にはお勧めしません。

・mediLinkの総合内科専門医試験の模試
試験2~4週間前くらいにやるか迷ったけど結局やらず。ある程度問題数をこなしていた自覚があったのと、新たなことに時間費やすより復習に時間を費やすほうが良いと判断。時間配分を気にされる方だったり、自分の立ち位置を知りたい方はやる意味があると思います。

・他の問題集たち
やっていないのでコメント不能

・リサーチサマライズ
twitterの方々の反応みると良さそう。サマライズされたものはやっぱり強いと思う。なかなか高価でしたので手が出ず。

・病気が見えるシリーズ
苦手な分野の血液と腎臓内科だけ研修医に借りたり、メルカリで購入しました。血液も腎臓も分かりやすかったです。


実際に自分がやった勉強スケジュール

実際に自分がやった勉強スケジュールです。自戒の念もこめて。
参考までに。過去のtwitterも追っていただいたら実際の勉強のこと呟いています。また機会あれば纏めようと思います。

2022年
4月~ 総合内科専門医試験のことが気になり始めとりあえずケアネットTV契約、過去問復元などを集める。過去問復元を軽く眺め、オールスターレクチャーをゆっくり消化器1分野だけ見て、そのまま放置。GW明けからまた勉強頑張ろう!
5月~ 結局放置。
6月上旬~中旬 少しやる気になる。ケアネットTV総合内科オールスターレクチャーを自科(呼吸器・感染症)以外視聴
6月中旬~下旬 ここから本腰。2018年公式過去問集、QBvol2。
7月上旬~中旬 QBオンライン1周目、クイックチェックやり始める(クイックチェックは挫折&無駄と判断し2分野くらいで切り捨て)。7月上旬に長門先生の「内科専門医試験出るズバLIVE2022」に出会う。ここから昼休みは出るズバ視聴、スライドを印刷、勉強しながらノート作成。
7月中旬~8月上旬 セルトレ2018~2022
8月10日~21日 1日1分野目標に、QBvol2、QBオンラインの間違えたところと重要頻出疾患に絞って2周目(自科の呼吸器と感染症はやらず)。分野ごとにGeneral/内科系専門医試験学習サービスのサブスクをしました。
8月22日~28日 セルトレ第4集(重要疾患と分からない問題にチェックつける)
8月29日(月)~ ここから残り2週間。2021年2022年内科専門医試験復元、2019年総合内科専門試験復元見つつ、これまでの復習。
9月5日(月)~ 残り1週間。2018年公式過去問集2周目復習(総合内科だけ)、セルトレ第4集チェックしたやつ2周目復習、セルトレ2018-2022チェックしたやつ2周目復習。
9月9日(金)、10日(土) 有給使って金曜昼には試験会場現地入り。長門先生の一発合格の記事と、出るズバの自前ノート眺めつつ、QBオンライン3周目全部(超高速)。2021年2022年内科専門医試験復元と2019年総合内科専門試験復元チェックしたやつチラ見。
9月11日 試験本番。

おすすめ勉強スケジューリング

個人の一意見と思ってください。あくまで参考程度で・・・

4月くらいから総合内科専門医試験の情報収集、過去問・セルトレ集め。
2018年公式過去問で腕試し。QBオンライン1周目と長門先生の出るズバ視聴を分野毎に並行。これで何となく自分の勉強ペースだったり、自分の知識量、試験の傾向、勉強量を把握する。
あとはセルトレ5年分と内科専門医・総合内科試験の過去問復元と、隙間時間にGeneralサブスクやればOK。
言葉にするとこれだけですが、実際にやり出すと、けっこう膨大というか時間かかります。1周目が時間かかります。そして時間がかかる分、どんどん知識が抜けていきます。2周3周しないと知識が定着しないです。知識が固まったと思ったのは本当に試験直前でした。

こんなに(?)やらなくても、無勉で2018公式過去問とかセルトレが言うほど難しく感じず自力で4割5割くらい解けるような先生は、直近数年分のセルトレと過去問復元だけでも多分受かっちゃいます。
(これがこの試験の難しいところ。けど、実際の試験も選択問題かつ得点調整して正答率6割ってことは自力で解けた割合もっと少ないってことなので・・・)
時間がない先生もセルトレと過去問復元が最優先かと。

他もろもろ

・総合内科・救急分野は勉強しようがない
・問題集、過去問などに載っている問題だけ覚える
・それ以上広げなくてOK、労力に見合わない
・計算問題、漢方は捨てるのも手
・循環器は心電図だけでなく、各疾患のエコー所見をアトラスでチェック。2022年はエコー所見だらけでした。
・この試験は平均6割を目指す試験である

この試験は真面目に取り組むとかなり辛い試験です。
暗中模索の中だと、自科と関わりのない分野の勉強が本当に苦痛です。
「こんな疾患やら具体的な所見とか一生みるわけないだろ!全部即コンサル!」とイライラしながら勉強してましたが、問題数こなし試験の傾向とか対策が分かるようになることでようやく比較的ストレスなく取り組めるようになりました。

これを読むことで少しでも先生方の苦痛が取り除かれ、学習の一助になれば幸いです。

※アップ後追記
 みなさんが一番気になるどれくらいの知識量なら(⁠無勉に近い状態でも)受かるか受からないかの指標がこれまでなかったのですが、これはこれまで完全再現した過去問がなかったからです。自分で言うのも何ですが、考えてみたら自分の再現問題はほば完全再現してますので、これが無勉で5割くらい取れたら軽い勉強で受かると思います。

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