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HATS1977

只今、HATS開催中です。
今回は、帯広のPASTORALさんと 三田のBARNSHELFさん とNOWHERE ELSEの3店舗での開催です。

全員1977年生まれです。
同い年って不思議で、本当はそれに何の意味もないのですが、それだけでなにか特別な嬉しさがあります。

それぞれ好きなことをカタチにして、ご縁があってうちの取扱店となっていただいて
シャベリゼの協賛店となっていただいて

気が付けば今年45歳。40代半ば。

人それぞれに流れる速さはきっと違うし、そもそも自分の見えている世界しか見えない訳ですが、こうして年齢というただの概念でしかない物があるから、通じる感覚というものがあると、そう思います。

HATSは、期間中に私が即興的に帽子を作るイベントです。出来たらその都度送っています。
ですから、イベントスタートの時点が一番揃っている ということはありません。
それどころか、何枚作るか決めていません。
それどころか、何を作るかも決めていません。

そんなイベントを、快くお引き受けくださる。
しっかりとした決まりごとは無いけれど 「まぁ、面白がってみましょうか!」というお二人の お心の広さがありがたい限りです。


なぜ、そんなに何も決めずにやるのかというと
一言で言って「制限される」からです。

何日までに何を何個作らなければならない という縛りもあっていいものだと思いますが
僕がHATSでお見せしたいものは「デザイン」なんです。


アパレルブランドのイベントって、よくやっていると思います。
次のシーズンのサンプル全てと 今シーズンの在庫とかを並べて
受注&即売会みたいな。デザイナーさんも来るよ!のようなやつです。
僕もやったことあります。

でもなんか、それってもう ただのイベントでしかなくて、何度もやるたびに ただの予定行事のようなモノになってしまって
それってバイヤーさん向けの展示会と同じような気がするし
「今期はこんなラインナップで、この素材に力を入れていて、シルエットはこんな流れで、お勧めはこれで 僕も着ています」

ようするに、これから入荷するものを先に全部見てもらって 先の買い物をイメージしてもらい易くする ということなのかな?と感じます。

最初はそうでなくても、回を重ねると この「先の買い物をイメージしてもらい易くする」ということを強く考えるようになってしまいます。
そして、だから やるほうも飽きてきます。
感動が薄くなってしまい ただの予定された行事のようになって、そこでの成功は「感動」ではなくて「買い物」になります。

HATSは 最初から全てが揃っていませんし、どのくらい作るのかも分かりません。
僕が分からないのだから、誰もわかりようがありません。

だから、買い物としては とても不親切でいい加減なイベントかもしれません。

だけど、私がHATSで見せたいのは たかが帽子ですが その小さなデザインに詰まった感動です。

ちょっと大げさですが・・・ でも、文字にするとそういったことです。

私は。デザイナーと名乗っています。
名乗るのもおこがましいですが・・「これがなぜ良いのか なぜ買いなのか?」 を作る人ではありません。

「こんなのいいと思うんだよね!」をカタチにしてお見せする人です。

いついつまでにこれくらいのものを、前回までの実績はこうだから何を作るか?とか 
そうゆうのが先に立ってイベントをやってしまうと、それは既に「制限」であって、なにより僕自身が「こんな感じ良いよな!」を出せなくなってしまいそうです。

僕が展示会という仕組みに感じていたことと同じで、だからそうでないものにしたいと思っています。
だから、何も決めず 即興的に作っています。
イベント期間中に 感じたアイディアとかリアクションの声とか そうゆうのを大事にして 新鮮なうちにお見せしたいです。

だから、ぜひHATSにご来店いただく機会がありましたら、ぜひデザインを手に取ってください。
デザインを感じるのは 難しくもなんともなくて今すぐできます。

私がHATSをやる目的は、買い物をしていただく事とか そういった結果だけの成功ではなくて(勿論、お買い物して頂けたら最高に嬉しいです!)
制限なく、イメージしたものをカタチにして 「これ喜んでもらえるな!」と 新鮮なうちに送って それが店頭に並びお客様に見ていただく。その先にリアクションがもしあれば何より有難いし、それをまた形にしたくなります。その全てです。

小さなブランドですが、私にはそれができるので、思う存分楽しんでます。

機会があれば是非

HATS 1977 
5/14~5/31
PASTORAL
BARNSHELF
NOWHERE ELSE





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