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これからのご提案


こんにちは。TATAMIZEの八重畑と申します。

「タタミゼ」というブランドを2004年よりやっております。

現在TATAMIZEの新商品は、全て受注生産にて販売いたしております。(一部の取扱店様では店頭在庫分としてオーダーいただき販売いただいております)

ご予約頂きますと、数週間~1ヶ月ほど仕上がりまでお待ち頂きます。私が全て縫製しています。勿論、デザインもパターンも仕上げも全てです。


個人的に、数年前から思うことがあり、そして2020年にインパクトのある出来事があって、自分にとって府に落ちる生産体制をとらせていただいております。これがなかなか大変ですが・・・とても前向きに取り組ませて頂いております。



TATAMIZEは2004年に私が、デザイン、パターン、縫製、納品と 全て一人でおこなうスタイルでスタートいたしました。もともとは今と同じ生産体制でした。

2009年~2010年あたりから、有難い事に取り扱いを希望されるお店様が増え、展示会を年に2回行い、工場にて生産する いわゆる一般的なアパレルブランドのスタイルで活動していました。

今現在も、こうして小さいながら洋服を作っていられるのは、沢山の取り扱い店様と、お客様皆様のお陰です。


アパレルに限らず、多くの分野に当てはまることだと思いますが

「量を作り、量を売る」

これが世の中「形」として出来上がっています。勿論、それが上手くいった時代にはそれこそが正しかったと思います。

ですがそのシステムは私にとって馴染むこと難しいものでした。

「誰にでも当てはまるわけでは無いな」と感じながら、それでも10年ほどはその流れの中で出来るだけ生産をしていました。

2020年に、コロナウイルスが来て、春に予定していた展示会を中止しました。それでもどうにか、毎年のように、展示会を行いオーダーを募り、何とかかんとか洋服を作り、そしてまた半年先のものを考え・・・ということを続けようかと思いましたが、これを「良いタイミング」として1年間展示会をしないことにしました。

展示会に足を運んで、仕入れをしていただき

お店の商品として、一生懸命販売していただいてきた取り扱い店様に対して、あまりにも身勝手な決断かと思います。本当にごめんなさい。

ただ、シンプルに、素直に思うように提案してみたいと思ったのです。

展示会シーズンというものがある事の大事さは重々承知しています。ですが、そういった「締め切り」のような物を気にせず、縛り無く もっと自由に好きなタイミングで提案したいと ずっと思っていました。思っていましたが「まぁ、そんな事は無理か・・・」と 半ば諦めていました。が、思わぬタイミングで それが叶ったのです。


目まぐるしく動かそうとする流れの中にあって、「同じ物を同じように作る」「数年前のものと今年作ったものを、まったく同じテンションで提案する」ということを、当たり前に出来る場所わ作りたい!

そんな思いを消化する場所として「NOWHERE ELSE」という場所を2018年に作りました。

そして、2020年から現在まで その時その時で「作りたい!」と思ったものを、そのタイミングで提案し、お客様より直接オーダーいただいて生産する体制を作っています。大変ですが、何よりも気持ちが充実しています。初心に帰り、また、取り扱い店様のご苦労も、改めて知る日々です。

感謝感謝の毎日です。


普段着ていただいているお客様と、直接メール等でやり取りさせていただく。直接お会いできない場合が多いのですが、それでも むしろ「だからこそ」時間をかけてやり取りさせて頂いております。

結局「伝わる」というのは、面と向かってお話していたとしても、お互いの矢印の方向が交わらなければ成り立たないことで、逆に言えば、それさえあれば、たとえ時間はかかっても「伝わる」と感じています。勿論、皆さんにお会いしたいですが・・。

ありがたい言葉を頂き、毎日励まされて頑張れています。


世の中「サスティナブル」とか、よく聞きます。リサイクルされた繊維や、環境に負担の少ない素材。確かに、大切な考えと思います。

ただ、そもそも「作り過ぎないが難しい」こと自体が問題で、量を作らないと成り立たないシステムが正しいとされていることが問題だと思います。

いくらリサイクルされても、環境にやさしくても「量」が無ければ成り立たないでは、本末転倒です。

表現したい人が、自分でそれを作る。それが一番シンプルで当たり前です。勿論、作りきれないほど求めて頂けたら 誰かと一緒に作る。だけど、「ずっと量を増やしていかないとならない」という考えはとても不自然なので、量によって生産体制を変えていける。最終的に一人でも成り立つ。ということが普通だと思います。けして、「展示会をもうやらない!」や「工場生産はもうしない!」と言いたいのではなく、その時その時で、腑に落ちるやり方でやる やれる事が自然だと思うのです。


私は、洋服を通して表現しています。「こうゆうの、良いよね!」と、皆さんに提案しています。提案し続けたいのです。

これだけ世の中に洋服があふれていて、皆さんのご自宅のクローゼットにも沢山あって、なお何を提案したいのか。

今年が寒くても、次の冬はそうでもないかもしれません。でも、いつでも同じようではないけれど、いつも冬が来て春が来て いつも洋服を着ることは楽しいです。


私たちは、どのような世の中であっても服を着ます。2019年であれば理解不可能な習慣が当たり前になったとしても 

それが、いつ買ったものであっても、気に入った物を着て出かけたいし、馴染んだものを着て過ごしたいです。近所でも、旅行でも、家の中でも何も変わりません。

新しい洋服を着ると、新しい自分に出会えた気がして嬉しくなります。新しくなくても、ずっと好きな洋服が一枚でもあれば、何より幸せです。

「洋服を選んで着るのは楽しい」それを提案したいです。

例えば、人生の中でそれほど手にすることが多くは無いとおもわれる「コート」を作るとき、「もしかしてこのコートが誰かの人生の中で最初の、または最後に買ったコートになるかもしれない」と考えますし

「なんか、毎年これに頼ってしまうんんだよね!」と 言って頂けるような一枚に仕上がるように 目指しています。

その事を腑に落ちる体制の中で造っていきたいのです。


ネットショップの商品の中にはすぐに発送できる商品もございます。

新しい商品は、大変申し訳ございませんがお時間いただいております。

ノロノロしたブランドですが、何よりも、「これ良いですよね!」を皆さんと共有したいです。

最後までお読み頂き有難うございます。

今後とも、何卒よろしくお願いいたします。


TATAMIZE 八重畑








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