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〔浜魂アーカイブ〕未来の緑の地球を守る森林プロジェクト(2016/1/29掲載)

<「浜魂」公式サイトアーカイブ>
※本記事は、「浜魂」公式サイトに掲載されていたものです。
肩書・内容は掲載当時のものとなります。

滝口 洋子さん
Smile Again from IWAKI 代表/滝口木材株式会社 監査役
未来の緑の地球を守る森林プロジェクト


2人目のプレゼンターは、市内の木材商社で監査役を務める滝口洋子さんのプレゼン。自社の社有林を利用し、サステナブルな木材利用と地球環境保護について訴えました。テーマは「未来の緑の地球を守る森林プロジェクト」。いわき市内の杉林などを伐採し、いわき産材を有効活用しつつ、跡地にブナ林などを整備して森を作り、伐採した枝や葉をバイオマス燃料として活用しようと言う、とてもスケールの大きいビジョンです。

滝口さんが森林についての問題意識を高めたのは、自身が木材商社に嫁いだということだけでなく、昨今の地球温暖化などの異常気象の原因がCO2排出量が増加していると考えているから。実は木材には二酸化炭素を閉じ込める効果があり、CO2の排出を増やさないために、地元の森林を守っていく必要性があるのだと滝口さんは訴えます。

まずは針葉樹の伐採と木材利用、跡地の植林活動を進めたいと滝口さん。いわき市内に会社の社有林があり、泉町にある本社工場には製材機械なども揃っているため、しっかりと「ビジネス」として展開できる下地はあります。ボランティアではなくビジネスとして展開することで収益を得られれば、その収益をほかの慈善事業にも活用できると滝口さん。ブレストでも、地に足の着いた議論がなされました。

自身が主催するSmile Again from IWAKIの黄色いジャンパーを着てプレゼンする滝口さん。森林保護への熱い思いを訴えかけます
ビジョンを図で紹介。伐採、製材、バイオマス発電、植林という4つのステップが循環していくサステナブルな仕組みを考えてらっしゃいます
プレゼン後のブレスト、そしてベビーステップの発表と、議論が活性した様子。参加者からもさまざまな要望が寄せられたようです

●ブレストテーマ

まずは伐採、植林事業について、どのように展開すれば、市民を巻き込んだものになるかアイデアを考えたい。

●滝口さんが絞り込んだアイデア

植林する木のオーナーになってもらい、森林保護について愛着と当事者性を持ってもらう。

●ベビーステップ

実際に社有林に行って伐採体験、山歩きイベントの開催。

滝口さんは実際に木材商社の監査役を務めてらっしゃり、会社の資源を活用すればかなり実現性の高いプロジェクトになりそうです。市民による地域活性というと「ボランティア」ベースで語られることも多いのですが、滝口さんのあくまで「ビジネス」としての展開にこだわる姿勢は、とてもすばらしいと思います。同じハマコンから生まれた三和地区の廃校プロジェクトなどとも連動できる可能性もあり、今日生まれたベビーステップを大事に育てていきたいところですね。

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