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NewBuddy!


元校長

下北沢Flowers Loftの階段下に居たら、おじいさんが手すりを使いながら階段を一段ずつゆっくりゆっくり降りて来た。

どこかお店を間違えているんじゃないだろうか、万が一ライブを見に来ていたとしてもまだ開演時間では無かったので、とりあえず声をかけようとしたらおじいさんが「おう!サク!」と言った。

SCHOOL OF LOCK! 3代目校長 坂田光。
そこにはもうかつての栄光は無い。
一昨日ぎっくり腰になり、6000円のコルセットを巻き、湿布の匂いを周りに撒き散らかしていた。
見る影もなくなっていた元校長は「サク、ありがとうな、楽しませてもらうわ」と言いながら楽屋へ消えていった。
知らないおじいさんの方が良かった。

「おうサク、撮ってくれよ」て言われたけどなんでだよ


 THISTIME RECORDS

 新代田で飲んでいるから来てください、と連絡があったのが今から1ヶ月前。
すでに出来上がっていた社長(熊みたいな見た目)が「櫻田ステージをやってもらいたいと思って!好きなバンド呼んで、何なら芸人も呼んで、みたいな!ぜひやりましょう!」と提案してくれた。
1ヶ月前に。
違う畑の事なので、右も左も分からないのは当然の事ですけど、1ヶ月前というのが異常だという事だけは確信していた。

社長がナードマグネットのライブでベロベロに酔っ払って、人に絡んで、その絡んだ人と世界最小のサークルを作って2人でぐるぐる回り続けるまであと1ヶ月。


まさお

せっかく大阪から来るという事で、ナードマグネットのすださんとSubway Daydreamのまさおとご飯に行こうと前日連絡を取り合った。

まさおは麺類が食べたいと言っていた。
そうだよなまさお。
ライブ前は麺類だよな。
まさおの言うとおりだよ。
何ラーメンが好きなんだまさお。

まさおが小さい声でヘラヘラしながらMCをするまであと15時間。


「音楽という棺桶に打ち込まれる最後の釘」


まさお到着が出番の1時間前になってしまうという事だったので、結局すださんと2人でラーメンを食べに行く事になった。

麺をすすった後に茶をしばきながら、最近の音楽ニュースの話をした。
ノエル・ギャラガーが、AIで音楽が生成される事について「音楽という棺桶に打ち込まれる最後の釘」と言っていた。
ノエルはもうAIリアムは聴いたのかな。
「もう一回やりたいんだったらその具体的なプランについて電話してこい」と煽るノエル。
再結成匂わせという様式美。

Live ForeverのMVでトニーが埋められてから29年。


僕がアーティストを好きになる理由の1番目は声。
声でまず好きになります。
Sundae May Clubもその内のひとつでした。
ので、すださんと一緒に観に行きました。
ずるい声です。
その場を一瞬で制圧できる圧倒的パワーを持った声。


すださんのストラップが永遠に外れ続けるまであと2時間40分。


New Day Rising

Subway Daydreamの新曲『New Day Rising』が眩しすぎる。

それがどんなに新しい曲でも、お客さんがすぐに盛り上がれる眩しいパワーをサブウェイは持っている。

まさおが小さい声でヘラヘラしながらMCをしていた。


ナードマグネットを観に行く理由

まあこういう事です。
まだ音楽ライブに行った事が無くて、行く友達も居なくて、でも行ってみたい、そんな人を1発目に連れて行くならナードマグネット。
1人で来た人に寄り添ってくれる、むしろ1人で観に行くのが正解みたいなとこまである。
そういう曲が沢山あるから。

すださんのストラップが永遠に外れ続けてて、フロアでは熊みたいな大男がたった2人で世界最小のサークルを作ってぐるぐる回ってた。


ミュージックフレンズ

櫻田ノ舞台がそろそろ始まるので下北沢Flowers Loftへ。
楽屋のおじいさんは昔から一緒に趣味の合う音楽の話を沢山して、校長に決まった時も嬉しそうに報告してくれて、ずっとお世話になってるミュージックフレンド。
他の芸人も、良いバンドが居たら教え合ったり、一緒にライブを観に行ったり、プロスピ一緒にやったりする僕の大切なミュージックフレンズ。
とにかく居心地が良い。
異物は湿布の匂いだけ。
にゃんこスターが5分の出番を20分やるまであと2時間30分。


地球から2ミリ浮いてる人たち

とにかく居心地が良い曲を唄ってくれる人たちもいます。
18時に流れるチャイムのように、生活に当たり前の様に寄り添う居心地の良さ。

角のない丸くて安心する音。
バンド名の由来とかいろいろ聞いてみようとしてたけど、まあそんなことはどうでもいいや、今はとりあえず音に身を任せてりゃいいや、ってなります。

終わりでサンシャインの出番。
楽屋から舞台に行くまでにおじいさん時間かかりすぎて終わっちゃうんじゃないかと思ってたけど、出番が近づくにつれて背筋は伸び、呼吸は荒くなり、腕は隆起し、目は血走っていました。
さすがです。
のぶきよさんのギャグの連打はあのまま続けていれば死人が出るほど、笑いが大きくなり続けていました。
普段、プロ野球を見ていて納得いかない事があったら、専用フォームからNPB(日本野球機構)に本名でクレームを何通も送っている人とは決して思えません。
ありがとうございました、右下、右、パンチボタン、波動拳。


Jan flu

なにかオシャレでイカした音楽無いかなあと探していた時に出会ったオシャレでイカしたJan flu。

来日したら1回ライブ行ってみたいなと思っていたんですけど、主に下北沢にいました。
自然と曲に合わせて歩いちゃう耳心地。

スポーツ、動物。
毎回妙なコンセプトで出すアルバムもその魅力の内のひとつ。
明日にでも海外でめちゃくちゃ話題になっちゃいそうな万国共通のグッドサウンドだと思います。

その後に登場するのは、見た目が誰よりもミュージシャンになってしまっているやさしいズ。

おしゃれが過ぎる

お客さんもきっと、芸人なんていう得体の知れない存在ではなく、もしかしたらこの人ミュージシャンなんじゃないかと思って安心してくれた事だろう。
めちゃくちゃ笑ってくれていたから。

スーパー3助が酒を持ちながら舞台に登場したため「ちょっとモニターとか機材いろいろあるのであのお酒ちょっと怖いです」とスタッフさんが僕に耳打ちしてくるまであと1時間。


HANDSOME ACADEMY

好きな人はそのバンド名からもう感じている事と思います。
ご挨拶の時に「HANDSOME ACADEMYて名前はつまりそういう事(≒BEAT CRUSADERSのアルバム名。ビークルが大好きで、彼らのような音を目指して活動してるって事)ですか?」と聞いたら「あ、はい、そういう事です」と答えてくれたので、もう言葉は必要ありませんでした。
つまり僕らが全員好きな音の事です。

聴きましたか?
そういう事でしたよね?
そういう事なんです。
言葉いらないんです。
音だけでいいんです。

高校生たちがHANDSOME ACADEMYの CDを貸し合うような世界がきっと来てくれます。
そんな希望を抱かずにはいられません。


にゃんこスターの出番です。
酒のグラスを持ちながら舞台に上がるスーパー3助。
焦るスタッフ、櫻田に耳打ち。
「3助さんのグラスがどんどん斜めになっています。ちょっとモニターとか機材いろいろあるのであのお酒ちょっと怖いです。何とかなりませんか?」
しょうがなく櫻田、舞台に上がり3助からグラスを奪う。
「なんでよ、なんか一体感あるじゃない。いいじゃんお酒」と3助。
そういう事じゃないんだいい加減にしろと櫻田とスタッフ。
長くなってしまっても10分以内でお願いしていたネタ時間は気づけば15分。
何回も時計を見るスタッフ。
あぶら汗が止まらない櫻田。
頼む、いい加減にしてくれ。
届かない願い。
なわとびを飛ぶ飛ばないなんてどうでもいいんだよ。
20分経過。
届かない願い。
最終的にお客さんを舞台に上げて、サンドウィッチ作らせてた。
お笑い芸人じゃなくてなわとび飛んで(飛んでない)サンドウィッチ作って時間守らずに迷惑かける人たちだった。

やりきった感出すなよ。やり過ぎなんだよ。


ひかりのなかに

配信でしかライブを観れないまま活動を休止してしまったひかりのなかに。
でも僕のスマホの中では永遠に歌を唄い続けていてくれました。
念願叶っての生ライブ。
活動再開して間も無いのに出演してくれました。

圧巻でした。
観に来た一人ひとりの心の底に届いて、その人の魂を揺り動かすような信じられないパワーを持った歌声でした。
歌声に背中を押されるなんて綺麗事と思っているみなさん、ひかりのなかにのライブを観に行きましょう。
とても幸せな事に、活動再開をしてくれました。

酒でドロドロになった熊社長も来てました。
ちゃんと聴いてたかな。


 THISTIME RECORDS 21th ANNIVERSARY

21周年記念サーキットは果たしてあるのでしょうか。
まだまだ呼びたいバンドは居るので、3ヶ月前くらいに連絡お待ちしております。
にゃんこスターはもう呼ばないから安心してください。

いつメン。



地球から2ミリ浮いてる人たち

Jan flu

HANDSOME ACADEMY

ひかりのなかに

サンシャイン

やさしいズ

にゃんこスター

出演アーティストの櫻田おすすめ3曲ずつどうぞ(Spotify)


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