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バブル時代から現在まで、ガソリンスタンドでの経験談

30数年前、地方ではバブルの余韻かボーナスとは別に決算手当や社員旅行は海外と、当時は普通だったのか…今考えるとずいぶん羽振りの良い会社でした。

高校を中退してアルバイトで勤めたガソリンスタンド(GS)。
半年も経たずに正社員に。ガキだった私は責任が重くなりそうな立場を拒否しましたが、強制的に社員になりました。

工場や現場仕事に比べれば人と接して、時には感動もあると考えるようになりました(給料は安いけど12年在籍)。

市内を牛耳るほどの店舗数、定期的なイベントセールでは長蛇の列、若い世代中心で勢いがありました。

勢いでの販売スタイル。


元売である石油メーカーからガソリンを買い付ける、言わばこちらがお客さんの立場で上だった。
それがガソリン安売り競争で、売れば売るだけ赤字になるとんでもない現象に。

燃料からの利益は考えず、
油外商品に力を入れて収益を上げる販売スタイルになっていきます。

しかし“それ本当に必要なケミカル商品?”勢いで販売する詐欺まがいな販売方法もありました。

洗車・車検・車販売の三本柱。


利益率の高いこの3つでいくぞぉ!と、常務をはじめ経営陣が打ち出した方針。今思えば、詰めが甘かったと感じます。

まずは車販売、インターネットも広まっていない当時、専用のモニター付きのどでかい機器で中古車を選べるんですが、なんせシステム料金が高かったようです。月に1台売れれば良い方(汗)。現物を見ないで高額なものを購入する行為も、お客さんには抵抗があったように見えました。

現在では進化している洗車コーティング、私がいた頃はまだまだ進化中。洗車プリカでドカンと粗利は取れますが、残が減らないと購入されませんので、洗車機は動いているけど売上計上が寂しい。それに天候にも左右されます。

現在は12ヶ月点検付き、認定があって行っている車検。当時は法改正でユーザー車検を代行するだけに過ぎなかったわけ。最低限の整備のみ、保険料と代行料で利益をとる。
なんとかギリギリ車検に通すスタイルで、安心と安全からかけ離れていました。

大きな声で『いらっしゃいませェ!』。人が対応する“フルサービス”が常識。人情味のない“セルフサービス”なんてありえない!私もその業界の人達も思っていました。それからまもなく、店舗改装が入りました。

所属する店舗が市内で初のセルフガソリンスタンドになるのです。私は主任=切り込み販売。会社でも初の試み、失敗してはいけない!本気で取り組み、オープンは大成功!

スタッフもお客さんも慣れないセルフ給油で半年程でしょうか…本社から通達です「次年度から元売下のカンパニーになります」。
車販売でやばいなって感じはしていたんです。業界や時代の流れもあるけど、会社を身売りに追い込んだのは社員である私たちにも少なからず責任があるのではと、後に考えることがありました。

今では普通のセルフスタンド。

フルサービスの方が珍しい存在になっています。◯◯商店、◯◯石油とフルサービスで現在営業しているところは、底力というか派手なことはせず、見方によっては昔のままの部分が、良くも悪くも存続につながっていると思います。

お客さんとして利用しています。

車検から洗車、ちょっとしたカーライフの相談など以前勤めたガソリンスタンドを利用しています。一緒に働いてお世話になった方もいますし。

20年前と販売スタイルは変わりましたね。ガツガツ感ゼロ、レベルの高い整備知識、洗車から磨きへ、安心してお願いできます。この業界も深刻な人手不足と聞きました…危険物免許もあるし、スポットならアルバイトしたいと考えてしまいました(笑)。

これが常識だよねって思っていたことが突然変わると、ありえない!って感じることもありますよね。現代ではたくさんの情報源があります。自分の所属する業界の未来、ちょっとでも気にしていきたいと思います。

私が最初に勤めた仕事の記事でした。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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