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青い鳥はどこにいる?

15年ほど前、夫と義母がデラウェアの苗を買ってきました。
その頃の私はとても我が強くて、デラウェアは食べるのには小さいし、どうせ買ってくるならもっと大きな実になる巨峰とか買ってくれば良かったのにと内心思っていました。多分不満な気持ちは顔にも出ていたはずです。

私の家は住宅地であり、分譲中、南側道路側、北側道路側が同時に売りに出て日当たりの加減か同じ土地でも数百万違っていました。
両親は南側を勧めましたが北側は庭が隠れて見えないためプライバシーも守られて、おまけに金銭的にも安かったので、私達は迷わず北側の土地を選びました。

一斉に家が建ち、やはり南側道路の家はとても日当たりが良く、冬になると犬の散歩をしながら夫婦で日当たりの良い家を見ては羨ましがっていました。
自分たちで土地を選んで、念願のマイホームを持つことができ、ご近所さんにも恵まれていたのに、そのようなときはそれに対する感謝の気持ちはみじんもありませんでした。人間は欲が深いので仕方のないことですが、今は他人の家を羨むことは少なくなりました。毎日我が家に感謝しています。

人は無いものを欲しくなります。隣の芝は青く見えます。そのときはあるものに対する感謝は見えないときです。そして、青い鳥を探しに行きます。

我家の庭は冬は日当たりが悪くても、春には木々が若葉で光り輝き、夏には緑がいっぱいになります。その時期は蝶や虫達、トカゲなどが集まる楽園です。我家の庭は季節の明暗、わびさびが楽しめる素敵な庭です。

ヤツデは鳥さんからの贈り物
奥、右側は前回の記事に書いた猫小屋です。

私は草花も大好きで、それらも庭を彩ってくれます。蝶達がいっぱい集まる庭にする事が毎年わたしの夢なのです。本当に私の思いの詰まった素敵な庭になりました。

こぼれ種で咲いた花
アマリリス

今朝、今年初めてのアマリリスが咲いていました。このアマリリスは廃園した保育園から整地前に掘り上げた球根でした。そのままではブルドーザーで潰されていました。その花が毎年咲いてくれます。赤い原種のアマリリスもこれから真っ赤な花を咲かせます。以前住んでいたアパートでアスファルトを敷き詰めた傍らの駐車場に転がっていた何の花かわからなかった一つの球根です。20年の時を経てたくさん増えました。それらの花々が自然に顔を出し、蝶が集まってきます。なんて、幸せなことでしょう。

これからいろんな花が顔を出します。


デラウェアへの気持ちも前向きに変わった頃、それに答えるように不思議にもたわわに果実が実るようになりました。

猫小屋を覆うデラウェア

今年はこれまでと比べ物にならないような数で50個近く小さな房をつけています。収穫時期にできたものを虫さんたちにもおすそ分けしながら孫たちといただくのがたのしみです。

60歳を超えていろんなことに気づくようになりました。幸せは私の回りや体、心の中にたくさんあります。

皆さんも今ある幸せに気づいて感謝するだけで、人生は良き方向に向いていきます。今日も良き一日となりますように。


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