難しいからこそ面白い!自壊利用呪契約デッキ!
はじめましての方は初めまして。前回noteをご覧いただいた方はお久しぶりです。思想強めの紫使い、モニです。
吹く風もどこか冷たくなり、日に日に秋が深まってきておりますが、お変わりなくお過ごしでしょうか。私はと言えば、最近行きつけのカドショの店長に有無を言わさずプレイヤー名を改名させられるようになりました。湯婆婆か何かなのでしょうか。
さて。今回は、あまりにも地雷すぎる血契約デッキから一転、モノホンの地雷と化してしまった呪契約デッキの構築・プレイング等についてお話させていただこうと思っております。
またも駄文を積み重ねることとなりますが、例の如くほぼ無料となっておりますので、参考程度にしていただければ幸いです。
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では、いい加減本編へ参りましょう!
大前提
構築を紹介する前に、まず言っておくべきことがあります。
皆さん、呪契約を一目見て「うわ、難しそう……」と思いませんでしたか?自分のスピリットを自分で破壊するという今までもそう見なかったコンセプト。打点計算からコア管理まで何から何まで気にしなければならないんじゃないか。そう感じた人も多いはずです。
ご安心ください。使っている身から言わせていただきます。
ちゃんと
しっかり
きっちり
難しいです。
何このデッキ!?一コア置くか置かないかで次のターンの生死ほぼ確定してんだけど!?脆い脆い!!土台ないし耐性とか無いから生き物というかデッキそのものが脆い!!しかも手札誘発バーストに無力て何!?ほんとに新規ユーザー開拓やる気あんのバンダイ君!今令和ぞ!?契約編ぞ!?競技性高める新システム作って、一章の封入率上げて、開放したくもなかったであろうどこぞのクソ天使を知名度目的に解き放って、いざやってきました二章ドン!でこんなテーマ出す!?正気か貴様!?
というわけで、このデッキは裁定やプレイングの複雑さから、最低でも中級者以上向けのデッキです。具体的に中級者のラインがあるわけではありませんが、少なくともルールを覚えたての初心者を相手に勧められるものでは到底ありません。もしいたらそいつは異端者です。吊るせ!!
もし初心者の方でこの記事を見ていらっしゃる場合、悪いことは言いません。別のデッキを使いましょう。こんなもの握ったらその綺麗な手が歪みます。例えばほら…この、夜族ってデッキがね………相手の使えるコアを0にして殴れるから……ハァハァ……おじさん、凄くいいと思っててね……ハァハァ……
まぁ、私はこのデッキの開発途中で友人の天パ君(@aka53529693)のWBSに完膚なきまでにボコボコにされたのでそれ使えばいいと思います。月鬼城あれば勝てるはずなんだけどな!!おかしいな!!!!!
現環境で呪契約を使う理由
まずはデッキ解説以前に、9月末現在、他色はともかく、紫エヴァ、夜族、血契約、紫コンと競合が多い紫の中でこのアホみたいに難しい呪契約を使う理由について述べます。
長いから結論まで飛ばしてもいいよ。
理由は単純。このデッキ、従来の速攻デッキの比じゃないくらい事故率が低いです。そもそも【相棒】システムのメリットは『初動で何も動けない事故がなくなること』でしたが、このデッキは初動札がなんとビックリ26枚。ここに『相手の初動を崩しながらドローができる』オボロを契約とすることで、環境に蔓延る先攻1ターン目《相棒鳥フェニル》にも難なく対応。動けないどころか、なんならそれを起点にアドを稼ぎ始めます。
さらに初動の速さだけではなく、《月鬼城》などによって相手の動きをロックして牽制も兼ねつつ、《オニ・オボロ》によってほとんどのスピリットが突然ダブルシンボルと化すことで現環境でも稀に見る早期リーサルが可能。ちゃっかり《呪怨鬼将バグラゴ》によって《絶甲氷盾》を。《ヴァンピーアヴォルク》によって【煌臨】を止めるため相手の妨害を受けにくく、平均リーサルターンは大体先攻3ターン。メタを刺したデッキでは随一のスピードで相手を轢き殺すことができます。
また、呪契約は当然ながら現環境ではさほど見かけるものではなく、オボロを出張させたオボロノヴァをちょくちょく見る程度。言ってしまえばマイナーデッキがこんな速度を叩き出すなんて誰が予測するでしょうか。動きなんて基本読まれません。このデッキでは相手ターンだろうとひとたびフラッシュを与えたが最後、勝手に自壊して勝手にアドを稼いで被害者面破壊時オンパレードで相手の盤面を壊滅させます。大会でこんなデッキに当たったら台パンしましょう。
結論
つらつらと並べましたが、纏めると
・メタを張りながら安定して早いリーサルを叩き出すことが可能
・【煌臨】【絶甲】の二つを止めることができる
・夜族ほどではないが、相手の動きに柔軟に対応できる
・動きが複雑化しすぎているので、相手視点何をしてくるのかわからない
こんな感じです。使いこなせれば、単純に現環境で【紫速】を使うよりは良い戦果を残すことはできるはずです。ちなみに一手理解を間違えると使用者と心中しにくるメンヘラの極み諸刃の剣なので、ご利用は計画的にどうぞ。
いい加減長くなってまいりましたが、改めまして本デッキの構築をどうぞ。
構築
見慣れぬカードもちらほら見えますが、採用カードはこんな感じとなっております。枠をいくつか迷ってこそいますが、下手にショップバトルで勝ってしまったので弄れなくなりました。使ってみて手に馴染まなければ別のカードを入れてみてください。
正直、呪契約においては多少の構築の雑さよりもプレイヤーの練度の方がよっぽど大切です。下手に他人の意見を信用するよりも、自分が「コレ!」と思うカードを差してください。
改めまして、本デッキの採用カードたちを解説していきたいと思います。
採用カード解説
相棒武者オボロ
サムライです。そのハザマを間違えること即ちムラハチ。
はい。
このデッキのコンセプトともなる、自壊効果を備えた新しいアイボウ=サンです。既存の相棒とは違い、カウントに関係なくコア1以下を狩る除去を備えている点が魅力です。タイミングを選ばないドロー効果も強いのなんの。ただし、《相棒騎士バット》のように魂状態でドローすることは出来なくなったので、相手からの除去も気にしながら戦う必要も出てきました。どうした?たった三ヵ月で複雑化しすぎだぞバンダイ♡プロデューサーでも変わったか♡
二枚目どうこうというか、六枚積みたいレベルです。特にこのデッキではいち早くカウントを貯めたいため、純呪契約では3投が安定です。
呪骸ノ鬼武者ゼツメイ
一番ちゃんとしてる枠。レベル1から発揮する破壊時はオボロと合わせるとカウント+4&コア2以下破壊&一枚(除去が入れば二枚)ドローとなかなかイカれた動きをしてくれます。軽減も優秀で、後半に引いてもソウルコアの回収と腐りません。強いて言うならコア以下破壊は任意が良かったですが。
地味にミラージュ効果も詰めに使える無駄の無さ。三投する以外に選択肢などあるだろうか。いや、ない(反語)
ケムリヒグマ
本デッキにおける契約煌臨枠です。本デッキでは最序盤に《オボロ》が魂状態になると、手札のアドを稼ぐことが非常に難しくなるため、疑似蘇生札としての役割を果たします。そのため、序盤ではこの子は命綱そのものです。自分ターンにはなるべく使わずに手札に大切に大切に温存し、相手ターンで使用するようにしてください。なおカウントが5以上になった瞬間ドヴォルザック氏による安易蘇生オンパレードがはじまるのでこいつはほぼ用済みになります。粗大ごみの日に適当に出しておいてください。
OC効果は[同名:ターン1]ではないので、二体目以降なら同ターンに蘇生を繰り返すこともできます。覚えておきましょう。カウント+1、オボロでは狩り切れない後攻で出てきたコア2個の相棒を狩れると効果も優秀です。序盤にオボロが詰まると流石に速度が落ちるため三投。
月鬼城
やる気あんの?うーん、もうちょっと頑張ってみようか。
弱いとは言いませんが、なにぶん前弾収録の《魔候騎士ランペルード》がバリバリのえげつなメタを持ってしまっているが故に霞みます。今回は採用していませんが《オンネンダマ》も同様の効果を持っています。
欠点を挙げるとすれば、範囲が狭いというのがまず一つ。現環境は同期の秘契約の《エクレル・タイガー》や、様々なデッキに出張している《幻惑の隠者騎士 バジャーダレス》、未だに刺さると嫌な《闇輝石六将 砂海賊神ファラオム》、不意にすべてを殺しに来る《騎士の覇王 ソーディアス・アーサー》《ナスカ・ドーパント[2]》《吸血伯爵 エル・サルバトール》など、邪智暴虐のバーストどもがうようよしております。また、最近環境に浮上する紫エヴァでは《鈴原トウジ》《相田ケンスケ》らによる《碇シンジ-シンクロ率∞-》のノーコストバーゲンセール。一枚から始動する上に気が付けば軽減シンボルが3つや4つ。あ、手札は勝手に補充しておきますね。
こんなやつらをそのまま野に解き放っていい訳がありません。だってこいつらコスト払わねーんだもん。その癖ブレイヴやら煌臨ではちゃんとコスト参照してくるのが余計に腹立ちます。バーストにただでさえ弱いこのデッキでは、バーストからスピリットが出てくる、ブレイヴに対して何もできないというのは純粋にストレスです。ここをメタできないのは正直致命傷一歩手前。
二つ目は、この効果がお互いにかかる点。張ったが最後、相手はそうですが、こちらも現環境のトップメタである《EVANGERION Mark6 -カシウスの槍-》を使用するのが困難になります。それだけならまだしも、バーストに対する回答札として最もポピュラーな《超星使徒 スピッツァードラゴン》、なぜか制限を免れた馬鹿クジラこと《三災獣 海災 ディザイアタン》。挙句の果てに同様の効果を持つ《紫煙獅子》すらもロックしてしまいます。……つ、使いづれぇ…………
いえ、わかる。これに関してはわかるよバンダイ君。お互いにしなかったら夜族やらエグゼイドやらが悪用して一方的に《カシウス》とかを殺しちゃうもんね。紫以外に出張しだすだろうし、うん、わかるよ。気持ちはわかる。
──────ならオボロを何かしらの条件にすりゃよかったんじゃねぇかな。
その言葉を僕はそっと飲み込んだ。
三点目は、その気になれば出せることですね。《ローカマーター》だの《ビースト》だの《カシウス》だの《ゼーゲブラヒト》だの《グランテラス》だの《テンパランス》だの。てめーら頑張れば出せないことのないうえに出せばゲーム終わるんだわ。うーん、閉廷!!!!
ここで、何度か話題にのぼった《ランペルード》を見てみましょう。
多少条件は違い、スピリットでありながらもバーストも射程範囲に入れながら、効果でスピリットを出せば相手の盤面は横含めほぼ漏れなく壊滅。次ターンの相手の動きも阻害できるうえ、対象は相手のみ。フィールドからも取れるので逃げ場もありません。最近秘契約でよく使われる【神速】をメタることができるのも優秀です。「頑張れば出せる」と「出せるけど出すと盤面崩壊」なら基本的に後者の方が強い。
……あれ?この効果月鬼城につけときゃよかったんじゃ……?
と、愚痴はここまでに。しかし耐性持ちに対して強く出られたり、レベル2効果もまま優秀と、《月鬼城》固有の強さもあります。フラッシュならいつでもいいので、相手ターンに破壊し、後述の《呪怨鬼将 バグラゴ》で相手の計算を狂わすこともできたり。散々酷評しましたが、初動で動けるネクサスとしてはこのくらいが妥当でしょう。これに関してはむしろ他がおかしい。三投です。
血斬鬼将オニ・オボロ
うーん、もうちょっと頑張ってみようかやる気あんの?
訴訟です!訴訟!!シンボル追加じゃなくまさかの固定。追加なら疑似《終ノ型》でまだ救いもあったのに紫魔神つけてアタック時使わない方が強いって何!?しかも紫魔神で殴ってもアタック時破壊使うとシンボル固定強制て何!?四年前のカードの《アウザール》のがまだ効果強いぞ!!同期を見ろ同期を!!
相手ターンの妨害も可能で最低でも2コアブ1ストアタってなんだこのパワーカード!?OCもターン制限なしのライフ貫通だから隙が無い!みんな、なんでこんなマイナーデッキのnote見てんだ!秘契約!秘契約使おう!!
はい。とさんざコケおろしましたが。実はこの《オニ・オボロ》。シンボル追加に系統の指定がないため、全部の生き物をダブルシンボルにする、という点では評価できるスピリットです。2コスや0コスのスピリットがコイツ一枚でダブルシンボルになる様はまぁ壮観です。でもシンボル追加の方が強かったですが。運営くん、《黒紫騎士シュバル・バット》のときもそうだったけど『ギリギリ擁護できる』くらいの性能まで落とすのやめてくんないかな。たまには文句の付け所の無いパワーカードが欲しいよ紫も。
ひじょー--に惜しいスピリットですが、ことこのデッキはこいつを主軸に組んだため三投。
呪怨鬼将バグラゴ
さあ先ほどとは打って変わって最強カードのご紹介です。
現環境で呪契約を握る価値を全て秘めております。ターンに1回とは言え、出てくるタイミングが最強、召喚時が任意で最強、破壊時付き、絶甲メタ。もうお前だけでいいんじゃないかな。
三投したいところですが、序盤に引くとどうしても動きが鈍ってしまう、一枚で役割は十分果たせるのでこのデッキでは2投にしています。
紫の世界
言わずと知れた最強カード。このデッキにも漏れなく出張です。
序盤では雑なクロノドラゴンによるリーサルを阻害し、転醒するとソウルコア回収・カウント増加・打点の強化となかなかの性能を見せます。いかんせん2枚目以降が重いですが、《バグラゴ》と組み合わせると耐性持ち以外の後続を完全に止めることができるので優秀。三投。
捻じれた古代樹
紫の世界に次ぐ、紫ネクサス最強枠の一角です。私も最初は「ホントに強いのコレ?」と思っていましたが、うん。やべーわコイツ。
フラッシュでトラッシュを肥やしつつ、紫一色なら何でもいいという緩い条件でコア一個以下を破壊。これだけ聞けばその程度かと思うかもしれませんが、思い出してください。こっちにはアタックしたスピリットからコアをトラッシュに送る《紫の世界》、頻繁に相手スピリットすべてをコア一個だけにする《バグラゴ》がいます。これを絡めると耐性の無いスピリットから人権を全て剥奪しつつ、なんと系統:血晶も持っているので《オボロ》のドローが入る始末。3コス2軽減のネクサスがやっていいことではありません。
ミラージュでは苦手な破壊耐性持ちのコア除去も可能と隙が無さ過ぎます。黙って三投です。
骸皇ドヴォルザック
さぁ、血契約でさんざ暴れ散らかした馬鹿Mのお出ましです。いくら条件がカウント4以上とはいえ、1コストで一度セットしてしまえば血晶4コスト以下なら何でも踏み倒し可能というイカれた蘇生範囲、ついでのようにトラッシュも肥やすというわけのわからんカードです。いや、マジでわからん。
いくらドロー加速があるとはいえ、ドローはアタックステップ中が多く、フラッシュでスピリットを召喚したいという呪契約の欲求を見事に満たすカードです。
一見《月鬼城》と喧嘩しそうに見えますが、《月鬼城》は「本来のコストを支払わなければ」召喚できない効果。ですが、主な蘇生先である《オボロ》《ゼツメイ》は本来のコストに軽減を加えるとなんと驚き0コスト。0コストでの提供となります。さらに《月鬼城》がある状態での召喚では「本来のコストを支払った」扱いとなるため、ゼロカウンターを踏まないというメリットも発生。オボロでアタック、カウントを増やしてアタック中のオボロを破壊、1ドロー、フラッシュでドヴォルザックの効果。デッキを破棄してオボロを召喚。するとなんということでしょう、カウントと手札とトラッシュを増やしてオボロが回復状態でフィールドに帰ってきています。なんだこれ。
引けた際のメリットが大きすぎるので三投。ですが、どうしてもミラージュ効果がメインなこともあり二枚目以降が腐りやすいので、削ってもいいかしれません。
デスリザレクション
先ほどと同様、フラッシュでスピリットを召喚したいという欲求に従ったカード。《ドヴォルザック》同様《月鬼城》のデメリットは相殺可能なうえ、カウント6以上なら無理矢理ソウルコアの載った《バグラゴ》を立たせることができ、現在環境を席巻する紫エヴァに対して有効です。
が、どうしても2コストかかるのがネックなカードです。2投していますが、ここは人によって採用が分かれるかと思います。
魔界霧竜ミストヴルム(概要)
誰だコイツ!?
と、なる方もいらっしゃるかもしれません。登場はなんと驚き5年前。
……5年前!?(大ダメージ)
最近では武龍機巧が記憶に新しいメガデッキ。その系譜に当たる、《魔界幻龍 ジークフリード・ネクロ》や《魔界皇龍ダークヴルム・レガリア》など今でも時折世間を騒がせるカードが収録されていた紫のメガデッキに、この《ミストヴルム》も収録されていました。
今すぐ、最凶。
そのフレーズに偽りなく、メガデッキにプッシュされた紫コントロールデッキは瞬く間に環境を席巻────────────
することなく。
同時発売された忍風メガデッキの完成度の高さに成すすべなく踏みつぶされていました。
運営はぼくたちに教えてくれました。バトルスピリッツに必要なのは実力と経験。そしてデッキから捲れる高コストスピリットの踏み倒しだと!!あ゛~!!!!カードパチパチたのちぃ~!!!!!ニンジャからなんか獅子と虫が無限に沸いて出てくるんだけどwwwwこれが噂のムシキングwwwwうっひょーwwwwやwめwらwんwないwwwww
はい。
魔界霧竜ミストヴルム(性能解説)
話を戻しますが、そんな時代の礎となり見向きもされなかった《ミストヴルム》を皆さんが知らないのもそれはそのはず。このカードは5年前(大ダメージ)から一度たりとも再録されていません。使い道なかったし。
画像の粗さからもその錆び付き具合が見て取れるかのようです。
さて、では改めて使ってみました、ドン!!
なんだこれつんよ!!!!!
強すぎて樋口一葉先生もこの笑顔だよ!!
2コスト2軽減でオボロのドロー用生贄によし、ブロッカーによし、自壊のトリガーによし、打点強化によし!
えっ……?やりすぎじゃない……?自分で殺しておいてなんだけど、君働きすぎだよ……?しかも手札からの召喚じゃないから《ガブル・シャック》に引っかからないんだけど……?0コストだから相手の高打点から守ってくれるんだが……えっ……?…………えっ?
強さがよくわからない方でも『手札二枚を生贄に相手の動きを見てから手札/トラッシュから召喚できる0コストダブルシンボルのスピリット』と言えばヤバさが伝わるでしょうか。
呪契約に新しい世界を見せてくれる一枚です。三投は考えものですが、二枚は絶対にあって困りません。正直一番強い枠です。
ヴァイオレットフィールド
創界神のシンボルを剥奪できるのも勿論強いですが、手札の生き物を一枚捨てるだけで三枚引ける万能カード。ご覧ください。当デッキではフィールドに飽き足らず山札、手札からも生贄を差し出し始めました。蛮族か何かか?
基本的に腐る二枚目以降の《ドヴォルザック》《ケムリヒグマ》、手札にあってもトラッシュにあってもどちらにせよ変わらない《バグラゴ》《ミストヴルム》を十分に活用することができます。このデッキはいかに《オニ・オボロ》や《バグラゴ》にアクセスするかがカギとなるため、ドロー加速も目的として採用しました。三投です。
ヴァンピーアヴォルク
つおい(確信)
環境に刺さるメタの割に破壊耐性がほぼあってないようなものなので弱いと勘違いしがちですが、逆に言えば相手はこのカードのために除去札を一枚切る必要がある上、召喚したターンの自分のアタックステップ中は相手の煌臨を一切許さないという殺意の塊カードです。こんなのが2コス2軽減で出てくるんだからたまったもんではありません。全ての生き物を生贄とするこのデッキでは唯一生かす価値があります()
相棒関係のデッキにとっては目の上のたんこぶみたいなものなので、くれぐれも大切にしましょう。三投です。
絶甲氷盾
言わずと知れた現環境トップの防御札。対抗馬には《氷刃血解》や《白晶防壁》などが挙げられますが、かなり簡易にカウントが6以上になってしまう点や、そもそも攻め一辺倒過ぎて防御用にコアを残せない点などから今回は《絶甲》を採用しました。防御札0に極振りしたくなりますが、【緋炎】対面や最速《時冠龍クロノ・ドラゴン》というチンパンジーに手も足も出ないことが多々ありましたのでせめてもの抵抗として2枚採用です。
鮮血斬糸
うっひょー美少女イラストマジックたまんねぇぜなかなか強いマジックです。コア数によっては触れないものの、《紫の世界》と合わせればほとんどのスピリットは破壊できますし、回収性能を持ち自分のスピリットをフラッシュで破壊できるので、相手ターンに《バグラゴ》をぶちまける迷惑行為を行うことができます。とはいえ、2コストが必要なことや自身で回収効果を持っていることも加味して一枚のみの採用です。
吸血伯爵エル・サルバトール
入れない理由がありません。そもそも一枚使えるだけでだいぶおかしいんです。使えるうちに使っておきましょう。
不採用カード・交換候補
ここからは、今回採用できませんでしたが、構築によっては強いカード群の紹介です。
魂鬼(リバイバル前)
俺の船に乗れよ、魂鬼!!
しまった、本音が。
しかし冗談でなく、採用する価値は十分あるカードです。採用しなかった理由は一つ。持ってないからです。助けてくれ。
なのになまじ勝ってしまったが故に替えるに替えられなくなってしまった。それもこれも買い取りミスでリバ前とリバ後を間違えてたドラスタが悪いです。オイラもこいつ入れたいよ……
マルグゥル礼拝堂跡
『血晶』を持たない異物が多いため不採用。それを除いても何かと優秀なカードですが、除去を担当する《捻じれた古代樹》と枠の取り合いになり、さほどドローに困っていなかったという点と《礼拝堂跡》の効果で《礼拝堂跡》を引くのがムカつくので抜きました。
邪血龍バンショウラ
呪契約で数少ないネクサスにタッチできるカード。OCもゴリ押しにはもってこいですが、なんか気づいたら抜けてました。重いし。ちなみにこいつを使って自分の《月鬼城》を破壊し、《ディザイアタン》を着地させるという発明をしていましたが諦めました。
ノワールシュート
最強除去カード。《白コン》《赤白》等のデッキには痛烈に刺さりますが、目下の【グランツ】に《ゴッドブレイク》を打たれるとただの紙きれになるため不採用。また、このデッキではコスト4になるのが遅い割に待つくらいならリーサル狙って動いた方が早いというのも理由です。
金棒ノ鬼武者テッカイ/オンミョウジャ
揃いも揃って重いんだよお前ら。コスト一つ下げるか軽減追加して出直してこい。
特にオンミョウジャ。「召喚時バースト踏まない」という呪契約のメリットを2コストも支払ってぶっ壊すな。《テッカイ》に関してはちょくちょくトラッシュの《オニ・オボロ》を回収したくなる時がありましたが、《オンミョウジャ》は論外。速攻に入れるものではありません。はっきり言って採用する価値は低いです。
蛇皇龍ガルメジャード
なんて強いカードなんだ!おいみんな!《オニ・オボロ》がどうしたって!?ダブルシンボル連続アタック!?何言ってんだ、時代は2ターン目8コアボイドだぞ!!これはもうバトルスピリッツじゃない、パープルスピリッツだ!!
とてもつらい。
基本的な立ち回り
え?このデッキの複雑な動きを文章に起こして解説しろと?
新手の拷問かなにか??
職人さんが「見て盗め」と指導を丸投げしたくなる気持ちがよくわかりました。とりあえずできる限り言語化してみましょう。
これだけは押さえておこう
プレイ以前の心構えですが、『スピリットは友達』なんて甘い考えはこのデッキでは捨てましょう。『生贄=友達』です。『私が死んでも代わりはいるもの』の精神でゴーしましょう。
《ヴァンピーアヴォルク》《オニ・オボロ》以外は死んでも大概復活するんで平気です。みんな生贄?YES!マジカル!!
怒られそう。
先攻後攻
基本的に、このデッキでは先攻有利です。黄金の手で先手を掴みましょう。
最初の一ターン目は地盤固めが優先です。《紫の世界》《月鬼城》《古代樹》が手札にあれば配置しましょう。優先順位は対面によって異なりますが、基本は書いた早さが優先順です。後攻で手札に余裕があるなら、《相棒武者オボロ》でカウントを増やしに行きます。先攻2ターン目に《ゼツメイ》などでカウントが4以上になるのが理想です。
カウント目安
このデッキのカウントの目安は4 5・6 7です。4になれば《ドヴォルザック》の蘇生が入り、5か6になればフィニッシャーの《オニ・オボロ》の煌臨条件を満たし、7でオニ・オボロのOCを満たせます。基本的に7を超えた場合、それ以上増やすメリットは特にないです。C15の《デスリザ》で《ドヴォルザック》が蘇生できるようになりますが、そのころには《月鬼城》があるので最低6コストです。対戦ありがとうございました。
前述した通り、《オボロ》は魂状態ではドロー効果が発揮しません。破壊されて魂状態にされてしまった場合は《ケムリヒグマ》を煌臨するなどして無理矢理煌臨元・スピリットにし、その後のアドを稼いでいきましょう。
注意
ただし、破壊・消滅されるからと言って安易にポンポン魂状態にすればよいというものでもありません。言っておきますが、このデッキではカウントが4以上でなければデッキ性能は【紫速】以下です。手札に《ケムリヒグマ》や二体目の《オボロ》がいない場合はわざとトラッシュに送るなどして、《デスリザ》で蘇生し無理矢理カウントを4にしましょう。《オボロ》のアタック時を使って《オボロ》自体を破壊し、《デスリザ》で二度アタック時効果を使うのもありです。
リーサル
《ヴァンピーアヴォルク》や《ヴァイオレットフィールド》などの妨害札で相手を阻害し、カウントが5に溜まったらいざ本番。最速で《オニ・オボロ》を契約煌臨します。基本的にメイン煌臨なら手札を増やす目的でもなければ煌臨時を使う必要はないので温存してください。あとはお手軽。《バグラゴ》を出してアタックステップ終了を無効にし、全員ダブルシンボルでドンです。
やるべきこと
このデッキの基本プランは《オボロ》で一点を削り、《オニ・オボロ》で全員ダブルシンボルにして殴るというコンセプトのため、必ずオボロでライフを4にしておいてください。金雲や緋炎、エヴァなど、ライフを増やしてきそうな相手は無理にとは言いませんがライフ3を狙いましょう。(緋炎はアタックステップ終了メタのメタをするためにたまに絶甲伏せ提示爆炎撃という姑息な手を取ってきます。許せねぇ)
夜族など、手札提示が多いデッキを相手にする場合は《オニ・オボロ》からの一撃で鎮めるために早い段階からライフ2を狙っても良いかもしれません。また、このデッキは《氷刃血解》を手札に加えられるまでに殺せばいいじゃない。例え一ターン凌がれてもゴリ押しすれば?という雑な理論で構築されているため、《氷刃》をいかにも使ってきそうな相手にもライフを2にするのは有効です。《白晶》?知らんな。使う方が悪い。
対面有利不利
金雲
有利。初動の《フェニル》を狩ることができるのもそうですが、《月鬼城》や《紫の世界》を無効にするために《蠱惑姫ミズア》や《アルカナビースト・クラブパンダ》を出す必要があるので、相手視点ではまぁ動きにくいはず。《ヴァンピーアヴォルク》も困ることでしょう。
逆に、こちらの攻め手は《バグラゴ》や《ミストヴルム》《ドヴォルザック》による蘇生などが主なため、《サンクティファイドライト》を自ターンに打たれてもさほど困らず、《カンムリグリフォン》による面焼きも《ヴァンピーアヴォルク》によって妨害。仮に一掃されたとて、そこからダブルシンボルをぽんぽこ展開できるため、リーサルは容易です。《サンクティファイドライト》を《フェニックプリンセス フェニル》から打たれると投了ですが、正直そこまで長引かせたのが悪いです。それ以前に決着をつけましょう。
蒼波
有利。《ヴァンピーアヴォルク》を破壊できるカードが基本的に《ストリームドロー》《青魔神》しかないため、オボロが魂状態になることが少なくテンポを取れます。《ディザイアタン》《カシウス》《スピッツァー》すべてが《月鬼城》で詰むのもうま味。《ガブルシャック》に対して《ミストヴルム》も刺さるので、多少長期戦になっても終始優位が動きません。
秘契約
意外と有利。《紫の世界》の刺さりが良く、序盤から苦しい戦いを強いることができます。《辛速の勇者 ソニックワスプ・A》のトラッシュ除外が苦しいですが、そもそもの煌臨を《ヴァンピーアヴォルク》が止めるので、《G∴B 暗器のベニシス》を使いづらい相手がジリ貧に。《オニ・オボロ》の回復がターン1でないため、重疲労では止めきれずリーサルになることもしばしば。
緋炎
微有利。《ヴァンピーアヴォルク》が刺さり、《絶甲氷盾》を主に採用しているデッキが多く、耐性を持たないため《バグラゴ》と《オニ・オボロ》を使うことで圧殺しやすいです。ただ、やはり破壊札も豊富なため、ターンを返すと《ヴァンピーアヴォルク》を焼かれ《緋炎龍皇 グロウ・カイザー》を煌臨されてしまうので、なるべくライフを3以上に保ちたい印象。
雷契約
トントンから微不利。旧相棒デッキと同様に《バタフライジャマ―》や《バインドエッジ》が刺さるため、序盤の動きはどうしても鈍くなります。ただ《ゼツメイ》など、アタックせずともカウントを増やせる札が多く、4以上にさえなってしまえば《ドヴォルザック》や《ケムリヒグマ》によって再度《オボロ》を召喚し、カウントを貯めて《オニ・オボロ》へとつなぐことができるように。ただ、どうしても《エクレル・ヴィスパー》のトラッシュ除外や《G∴B 大王エレク=ラム》のバースト効果、《ヘクトル》などがキツく、詰め切れないことが多い印象を受けます。
グランツコントロール
微不利。《ゴッドブレイク》によってデッキ破棄がロックされることが動きの遅延に繋がります。コアシュートが少ないため、どうしても《六輝銃グランツシュタイン》の除去が難しく、《バジャーダレス》が厳しい。とはいえ、ある程度盤面さえ整ってしまえば攻めきれないのは相手も同じなので、いかに早く《オニ・オボロ》まで繋げられるかがカギになってきます。
紫エヴァ
トントン。ネクサスに関しては相手の展開を止められませんが、逆に相手もパイロットをこちらの破壊の生贄に差し出すしかないため、必然的にデッキの周りはよくなります。《紫の世界》が負担ですが、相手に《エヴァンゲリオン 第十三号機》を着地さえさせなければ、妨害の末に出てきた《エヴァンゲリオン 試験初号機-カシウスの槍-》は《バグラゴ》などで意外にあしらうことができます。相手がパーツを揃える前に攻めきれるかが分かれ目。
その他、《月鬼城》が刺さるデッキ(武装ガチャ・夜族)などに対しては、ある程度有利を取ることができます。
おしまい
以上で、本noteは終了となります。ふぅ、疲れた。
みんな、こんな解説だけで一万字使う超特殊調理食材みたいなデッキじゃなく、もうちょっと雑に強いデッキ使おうな!!!
とはいえ。使えば使うほど手に馴染むデッキであるのもまた事実です。プレイングが難しい分、正しく扱えば厄介度は他のデッキの比較になりません。だって早いもん。
クセの強い呪契約デッキですが、よければ是非、使ってみてください。
課金要素として、対呪契約における勝ち方と、本デッキのプレイングについてもうちょっと詳しく真面目に解説したものを用意してみました。もしご興味があれば、投げ銭感覚で買ってやってください。
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それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
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