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合格小論文『バランスが大事ですよ』

ササエル式 合格小論文はこちらです。



✅小論文におけるバランスとは

 皆さん、こんにちわ。合格サポーターの佐々英流(ササエル)です。今回は、小論文において、バランスが重要である理由を考えてみます。

 まずは、チャットGPTに、小論文を書く際に大事な事を聞いてみましょう。優先順位をつけてもらいましたよ。

小論文を書く際に大切なポイントを優先順位で説明します。以下は、小論文を成功させるために考慮すべき重要な要素です:

明確なテーマと目的の設定:
小論文のテーマを明確にし、何を伝えたいのかを把握してください。目的がはっきりしていると、論文全体が統一感を持ちます。

適切な情報収集と研究:
信頼性のある情報源からデータを収集し、研究を行いましょう。引用する際には正確な出典を記載してください。

論理的な構成:
小論文は序論、本論、結論の3つのセクションに分けて構成されることが一般的です。各セクションを明確に区別し、論理的な流れを持たせてください。

適切な文体と表現:
小論文は公式な文体で書かれることが多いです。適切な敬語や表現を使い、読み手に適切な印象を与えましょう。

引用と参考文献リストの作成:
引用した情報源を適切に示し、参考文献リストを作成してください。引用スタイル(APA、MLAなど)に従ってください。

これらのポイントを意識しながら、小論文を書く際には自信を持って取り組んでください。頑張ってください!📝✨

チャットGPT

 さすが、チャットGPTですね。見事にバランスを外してくれました。そうなんです。小論文において、バランスが大事だとは、一般的には語られていないんです。ところが、ササエル式小論文では、設問通りで、バランス感覚が良いことを、合格小論文の特徴と解いています。今回は、特にバランスが良いことが、なぜ合格小論文の条件なのかを解説します。

✅バランスを欠いた小論文の事例

 では、なぜササエルは、一般的に重視されていない、バランスを重視しているのでしょうか?それは、受験生の小論文を添削させて頂くと、バランスを欠いた小論文が多いからです。例えば、『空気を読むという風潮に関するあなたの考えを述べよ』というテーマに対して、次のような小論文が散見されるわけです。

 私は、空気を読むという風潮に反対だ。なぜなら、民主主義の破壊につながるからである。

 そもそも、空気を読むとは、周囲の気持ちを察して、自分の行動を決めることである。つまり、自分よりも、周囲を優先し、周囲に合わせて生きていく、生き方である。

 このような生き方は、民主主義に反するものだ。なぜなら、民主主義とは、みんなで話し合って、物事を決めていく考え方だからだ。話し合いを回避し、周囲に気遣って、自分の主張に蓋をする、空気を読む風潮は、まさに民主主義と対立するものなのだ。

 この様に、空気を読むという風潮は、自分の意見を主張することなく、周囲に合わせていく考え方である。これは、ひとりひとりを尊重し、話し合いというプロセスを経て、物事を決めていく民主主義とは、対局をなすものである。つまり、空気を読むという風潮は、民主主義の破壊につながる危険な考え方であり、私は断固、反対する。

ササエルによるバランスを欠いた『王様論文』事例

 皆さんは、この小論文をどう評価されるでしょうか。実は、この小論文は極めて、不合格リスクが高い小論文なんです。なぜでしょうか?それは、バランスを欠いて、主観的だからなんです。ササエルは、このタイプの小論文を、王様論文と名付けています。

✅バランスを欠く小論文を検証する

 では、王様論文が一体、どこが悪いのか、検証してみましょう。まず、『民主主義の破壊』という、強烈な言葉を用いていますね。こうした、強い表現は、自分の主張を際立たせる効果があるものの、小論文試験では、マイナスなんです。というのも、意味が不明確だからです。実際、現在でも『空気を読む風潮』と『民主主義』は、なんとなく、共存しているんです。何をもって、破壊というのか、不明確ですね。『民主主義に反する』という程度の表現で、十分です。言葉のパワーに頼らず、論理による説得力の醸成こそが、求められているのです。

 次の段落では、『空気を読む』とはどういうことか、定義付けをしています。これは、グッドですね。大学入試の小論文の採点者は、大学の教授であることが多いです。日々、論文を読み込んでいる方々ですね。その場合、一層、こうした、言葉の定義が、高評価に繋がります。

 さらに、『空気を読む』が、『民主主義』に反することを説明しています。実は、ここも、OKなんです。論理的な説明がなされているからです。一見、突飛な考え方であっても、論理的に筋が通っていれば、大丈夫なんです。

 しかし、ここで結論に至っています。つまり、この小論文では、『空気を読む』=『民主主義に反する』という、一面的な主張だけを展開しているわけです。ここが、大きなNGポイントなんです。そして、これが、ササエル式小論文でいうところの、バランスを欠いた小論文なんです。
 
 つまり、『空気を読む』にも良い点があるわけです。これを完全に無視している点で、大きなマイナスとなるわけです。確かに、小論文は、説得力が大事だと言われます。受験生の皆さんが書く小論文は、この説得力をアピールしようとするあまり、主観的で、一面的で、大げさな小論文となってしまいがちなんです。ですが、小論文試験では、こうした論文は、不合格だと認識しましょう。全ての物事には、ポジティブな側面と、ネガティブな側面があります。その両方を記述することが、大事なんです。

 では、この王様論文をササエル式の合格小論文に書き換えてみましょう。


✅バランスの良い小論文事例

 『空気を読む』とは、周囲の気持ちを察して、自分の行動を決めることである。私は、この『空気を読む』という風潮には、反対の立場である。

 確かに、『空気を読む』ことで、周囲の気持ちを察して、行動することができるという利点がある。これは、全体のことを考えて行動することだと言える。一方で、自分の考えを主張することなく、周囲に迎合するという欠点も指摘される。では、全体のことを考えながら、自分の考えを主張することは、できないのだろうか?

 アイメッセージという考え方がヒントになると考える。アイメッセージとは、自分を主語にして、自分の気持ちや、考えを表現するコミュニケーション手法だ。すなわち、自己主張と言える。これに、全体への配慮を、プラスすることで、単なる『空気を読む』という状況から、一歩、前進できると考えるのだ。

 例えば、高齢者の年金額を確保するために、国民年金を増額すべきだという議論において、『確かに、高齢者の年金を増額することは大切ですが、私は、勤労者が子育てできる環境を整えることも大事だと考えます。』といった伝え方になる。

 以上のように、私は単純に『空気を読み』、自己主張を押さえる風潮には、反対だ。全体のことを考えつつ、自分の考えはしっかり主張することで、民主主義的な行動をとるべきだと考える。

ササエルによるバランスの良い小論文

✅バランスの良いと合格できる

 どうでしょうか?ここでは、バランスを焦点としていますので、序論に続く、本論1部分がポイントです。『空気を読む』に反対の立場ながら、『空気を読む』ことの利点を述べていますね。しかも、利点を否定することなく、本論2に繋いでいるのです。

 この自分が反対する意見にも言及し、利点は利点として認める姿、これが、バランスが良い小論文を生むのです。これは、客観的な姿勢と言い換えることができます。

 なぜ、この客観性が大事なのかというと、小論文とは、そもそも論文形式の文章だからです。論文とは、学問的な研究の成果を発表する文書を指します。具体的には、ある特定のテーマに沿った仮説を検証した研究の結果を報告する文章です。このため、論文は、主観的な内容では、困るのです。良い論文であるためには、客観的に、淡々と、論理を展開していく必要があるわけです。つまり、小論文には客観性が求められているのです。

 そして、客観的であるということは、自分の立場を、一旦、隅に置く必要があるのです。こう考えることで、自分とは別の立場の利点に言及することができるのです。そして、このように客観的な論理思考でできることが、大学で研究をする学生の資質として、大学が求めるものであることは言うまでもありません。

 そもそも、大学は論理的思考力を鍛錬する場です。そのため、学生達は、毎週のように、レポートを提出し、添削を受けます。そして、卒業論文を書き上げて、社会へと旅立つのです。

 客観的な小論文を書ける高校生と、王様論文しか書けない高校生、いずれを入学させたいかは、火を見るより明らかでしょう。


✅バランスが良いとはどういうことか?

 では、最後に、バランスが良いとは、どういうことなのか、再度、考えてみたいと思います。ここまで、見てきた通り、バランスが良いことで、小論文の内容が客観的になるという効果がありましたね。

 これを、最初にチャットGPTが教えてくれた、論文で大事な事と見比べてみましょう。どれが、一番、近いですか?そうですね。『②適切な情報収集と研究』に相当しそうですね。ともに小論文の内容にかかわるからです。

 同じく小論文の内容を規定する①明確なテーマと目的の設定は、小論文試験において、設問として明示される事項です。それに対して、皆さんが、具体的に何を書くかを、『②適切な情報収集と研究』で、決めていると言えます。さらに、③論理的な構成は、ササエル式の構成メモの型として、明確にしています。

 ということは、『②適切な情報収集と研究』とバランスが良いというポイントは、言葉は違えど、同じことを伝えていると言えますね。そうなんです。『適切な』という抽象的に表現された部分を、より明確に基準づけたものが、『バランスが良い』というササエル式の表現なんです。

 では、なぜ、このような言い換えを行ったのでしょうか。それは、『適切な』と表現が、あいまいだからです。『適切な』に対し、受験生はおのおの好き勝手に、内容を決めていくはずです。すると、結果として、適切な内容にならず、独りよがりのバランスを欠いた形になりがちです。そこで、ササエル式では、『バランスの良い』という歯止めをかけて、自動的に客観的な内容になるように、調整しているわけです。

 安心して、バランスの良い論文を追求してください。その先に、合格が待っていますよ。




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