ジョイフルキング(29)

オーラ。
ジョイフルキングが音楽番組に出るようになった時、司会者で超有名人に会うようになった。超有名人、オーラがある。アキにもオーラがあるようで、事務所の後輩達はいつもアキさんすっごいオーラあるよね。っていつも言われてた。以前控え室から出たら細い廊下に若い出演者がワイワイ騒いでて、あー通れねーなーと思った矢先、アキが控え室から凄い音でドアを開き、ド派手の衣装で廊下の真ん中をふてぶてしく歩き、若い出演者は黙って廊下の隅に追いやられた。こういう時アキは便利だねーというと、
アキ「はあ?」
と、それだけ。アキのオーラか。
オーラ…
…オーラ…
頭がいい皆さんならお気づきでしょう。はい、じゃ皆さんで一緒に声を合わせて言ってみましょう。さんはい!

オーラってなに?

はい!よくできました。オーラって何?有名人から何か科学的根拠のある何か出てます?色気ならわかります。耳の裏からでてるフェロモンですね。虫にもあります。でもオーラって何?
なんとなく返ってくる言葉がわかるけどジョディに聞いてみましょう。
ジョディ「オーラは、ミテルヒトの思い込みネ。ソノヒトがわー有名人だ!ッテイウ思い込みデ、ソノヒトに目がイッテシマウコトヨ。」
なるほど。それならわかるね。
ではこちらも返ってくる言葉がわかるけどマイキーに聞いてみましょう。
マイキー「オーラ?そんなの気にしない。」
おっと、危ない!今、マイキーの回りに黄色いオーラが立ち込めました。刺激臭です。くると思ったよ。毎回ひっかかんねーよ!ジョイフルキング(22)みたくなんねーよ。聞いた人間違えましたね。
では最後アキに聞いてみま…
アキ「ちょっと今アイシャドーしてるから邪魔しないでくれる!」
はいはい。すいません。また聞く人間違えました。
さて、オーラってなんでしょう?


昔昔あるところに、満開の桜が飛び散る青い空の下に学生の男女がおりました。
男「すっ…すっ…好きです。ずっと前から好きでした。ぼくと付き合って下さい。」
女「私なんかでいいんですか?」
男「もちろんです。」
女「私なんかのどこが好きなんですか?」
男「ぜんぶです。」
女「…じゃあ、前からっておっしゃいましたが私のどんなところが好きだったんですか?」
男「えーと、それは、んーと、えーーーと、なんか凄くいいというか、いでたちというか、オーラというか、なんというか、オーラというか、オーラみたいな…そう!あなたのオーラが好きです。」
女「私のオーラ?」
男「はい!あなたのオーラに惚れました。」
女「私のオーラ?すいません、おっしゃってる意味がよくわからないのですが。」
男「あなたにはオーラがあります。そのオーラをずっと見てきました。ずっとずっと。あなたのオーラを思わない日は一日もありません。今までも、これからもずっと。」
女「えーと、私にはオーラというものがでてて、そのオーラをあなたには見えて、そのオーラを好いてらっしゃる、ということでしょうか?」
男「はい!17年前からずっと!」
女「私16ですが。」
男「すいません、16年前からずっと!」
女「…………………じゃあ……………私のオーラとは何か教えてください。それを聞いて、付き合うか決めます。」
男「あなたのオーラは私にしかみえません。それは私があなたのことが好きだからです。あなたから何かでているわけではありません。すいません私はあなたのことをずっとみてました。寝ている時もあなたのことを思っていました。いつもあなたを思っていました。雨の日はあなたが雨にあたってないかなとか、寒い日はあなたが暖かいところにいるかなとか、人間関係であなたが辛い目にあってないかなとか、今日の晩御飯あなたは何を食べてるのかなとか、あなたはもう寝たかなとか、あなたに手紙かこうかなとか、あなたに好かれるためにどんな格好していこうかなとか!あなたのオーラ感じないわけないじゃないですか!うるさいですか?うざいですか?うざいならうざいって言ってください!ダメならダメで、今日で終わりにします。もう二度とあなたに会うことはありません。



…質問に答えます。



…オーラって…好きってことじゃないですか?」
満開の桜が飛び散るあの青い空の下。

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