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東工大に 2~3 カ月で院ロンダできるスケジュール


・院試はコスパ最強の自己投資

2024 年 5 月、私は自身の大学から内部推薦をもらえなかったため大学院試験の勉強にとりかかりました。結果は 2 カ月で東工大合格、自身の大学の院試は 56 人中 8 位という好成績でした。

ここで言いたいのは私は頭がいいということではありません。私の所属していた研究室からは 5 人が東工大の大学院を受験し全員合格しています。そのうちの私を含めた 3 人の勉強期間はたった 2 カ月です。つまりやれば誰だって東工大に合格できます。

この記事で私の院試経験を伝えることで院ロンダを目指す皆様の助けに少しでもなれたらと思います。また院試を考えていない皆様もこの記事を読めば院ロンダを選択肢に入れるはずです。たった 2 カ月の院試勉強でより良い環境、年収などその他もろもろが手に入ります。院試はコスパ最強の自己投資なのです。

・東工大の試験科目と難易度

私の受験した系は TOEIC などの英語資格試験が 100 点、有機、無機、物理化学の 3 科目から 2 科目選択の 400 点の合計 500 点の試験です。 6~7 割の点を取ることができれば合格と言われています。

東工大の問題で 6~7 割と聞くと無理だとあきらめてしまう人がいるかもしれませんがその必要はありません。大学院試験はどこの大学も期末テストレベルの難易度です。学部時代とは違って高度な思考力は必要とされず、知っているか知らないかが問われます。つまり 2 カ月本気で勉強すれば簡単に合格するのです。

・英語対策

TOEIC や TOEFL のような外部英語資格試験のスコアを提出すると大学側が100 点満点で換算してその点がそのまま英語の試験の点数となります。基本的にはスピーキングとライティングがなく難易度の低い TOEIC をお勧めします。噂によると 600~800 点あれば充分です。そこそこの点数を取得済みならば無理にスコアを上げようとするよりも配点の高い専門科目をやりこむことをお勧めします。

TOEIC 600 点までの勉強法については自身が 920 点を取得しているので本記事の反響があれば別に記事として出します。

・専門科目対策

私の受験した系では有機化学、無機化学、物理化学の 3 科目から 2 科目を選択します。ほぼすべての受験者が有機化学と無機化学を選択します。理由は物理化学は繁雑な計算が多く時間を取られる、量子化学など対策しにくい分野からの出題がある、網羅性の高い参考書がないなどデメリットだらけですが有機化学と無機化学に関しては基本さえ叩き込めば 8~9 割はとれる、知らない問題が出ても推測が可能というメリットがあります。

さらに大学院試験では得点調整がないのではと言われています。得点調整とはセンター試験や共通テストであったように受験者が科目の違いによる不公平を受けないように各科目の平均点に応じて調製されるものです。例えば生物の平均点が物理と化学と比べて極端に低ければ生物受験者の得点は上がりますが物理と化学の受験者の点数は下がります。

よってほぼすべての受験者と同様に有機化学と無機化学を受験することで物理化学で事故るというリスクを回避できます。ですからよっぽど数学や物理系の頭の持ち主以外は有機化学と無機化学を選択することをお勧めします。

・使う参考書とスケジュール

使う参考書は主に 2 つだけです。2 冊だけ買えば十分です。

<有機化学演習-基本から大学院入試まで-> 山本学・伊与田正彦・豊田真司 著 東京化学同人 2008年 
1~14 章まであります。14 章は総合問題で 今回は短い期間での勉強なので手を付けません。各章が例題と章末問題で構成されています。

例題にしか載っていない有名な人名反応(favorski 転移など)があるので初めの内は例題と章末問題をどちらもやる必要があります。私は慣れてきたら章末問題だけ解く、実際の入試では反応経路が頻出なので立体異性体などの章は飛ばすなどの工夫をしていました。

また基本的に 1~2 週間目は新しい知識を覚える、定期テストの知識を思い出すなどの作業になるためこの問題集だけでわからなければ大学図書館でマクマリー有機化学、ブルース有機化学などの教科書も併用しましょう。私はマクマリーを使いましたが東工大内部生が授業で使用しているのはブルースのほうらしいです。

実際の試験では有機合成、反応経路、反応機構、NMR が頻出です。2,3,7~13 章の問題は絶対に解けるようにして下さい。

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