シンウルトラマン次回作への伏線と考えれば。

シンウルトラマンネタバレ感想追記。
ザラブ星人もメフィラス星人も、単独でウルトラマンと相対している。これは、ウルトラマンが個人でここにいるからだ。侵略的外星人が、大人数で組織的に入ってきた時、おそらく光の国からの干渉がある。具体的にはゾーフィが来ることだ。彼の背後にある巨大な軍事力、制裁力がまともに行使されれば、ザラブもメフィラスも全面戦争するほどの力はない。だからメフィラスはゾーフィの姿をみて手を引いたのだ。
瞬間に「この星は消滅させられるんだろうな。ああ、残念。いいシノギになりそうだったのにな」と思っていたかもしれない。このとき、メフィラスの中で地球の商品価値は無くなった。

圧縮されたゼットンが解凍されながら展開していく。地球どころか太陽系が消し飛ぶ一兆度の火球。被害規模を考えれば、地球の傍にいなくてもよい。逆に考えれば、ゼットン自体は使い捨ての兵器なのだと思う。火球発射後は、自分もその炎に焼かれて消滅する設計では。あと「ぜっとーん」と言っていたのは、たぶんOSの起動音。昔のパソコンが起動するときに「ピポッ」って言ってたような感じで「ぽぽぽぽぽぽぽ」って言ってると思う。これなら「ウルトラマンがジョワッとか言わないのに、ゼットンはしゃべってる」ことに筋は通る。

何かを得るには犠牲が要る。
シンエヴァでも、シンゴジラでも、それは描かれてきた。この文法を通すなら、ウルトラマンと神永の両方を生かす「私は命をふたつもってきた」という御都合は通らない。どちらかを生かすには、どちらかの犠牲が必要なのだ。だから、あの神永は、冒頭で少年を救った青年が、眠りから覚めた感じなのだと思う。彼の肉体は腐敗しないようウルトラマンが保護し、最終的に別の空間に収容していたものだろう。

その後の地球人類の処遇について。ゾーフィとしては「地球人類がβカプセルを使用すると一時的に巨大化するが死ぬ。役に立たない」という誤情報を流しながらメフィラスの息の根を止めて知ってる奴を黙らす、くらいしか手がない。この手があるていど成功したとしても、メフィラスはウルトラシリーズでも息が長い。どこかで復活し、地球人類の噂は広がり、石油の争奪戦争のようなことになるかもしれない。
この星に保険を置いておく必要がある。それが神永なのかもしれないが、先述の理屈で彼にウルトラマンと融合したままの戦闘力(もしくはβカプセル)が託されていなければ、これは要するにシンウルトラセブンの伏線となりうる。これはこれで歓迎したい。

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