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365日のわたしたち。

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365日。 自分にとってなんでもない1日も、 誰かにとっては、特別な1日だったりする。 反対に、 自分にとって特別な1日は、 誰かにとってどうでもいい1日だったりする。 い…
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【365日のわたしたち。】 2022年5月9日(月)

隣の女性が泣いている。 泣きながら電話をしている。 月曜日の朝、GW明けの憂鬱な日であることは間違いないが、泣くほどのことがある月曜日なんて、本当に憂鬱でしかないだろう。 かわいそうに。 所々、電話の相手に起こった出来事を説明している声が聞こえるが、全てが聞こえるわけではない。 彼女が何に悲しみ、ショックを受けているのかはわからない。 しばらくすると、彼女は電話を終えた。 詰まった鼻をズズッと啜り、テーブルの上のケーキを食べ始めた。 一口食べては、外の景色を眺め

【365日のわたしたち。】 2022年4月25日( 月)

月曜日は憂鬱だ。 これから始まる灰色の5日間を象徴するかのような曇り空に、ぱらつく雨。 電車は湿気で余計にムワムワするし。 湿気たスーツや服って、なぜあんなに独特の匂いを発するのだろうか。 2ヶ月くらい前の雨の日も、俺は同じようなことを考えながら電車に乗った。 その時に、あの人を見つけたんだ。 一人、空気が違う人。 雰囲気って意味でもそうだけど、本当にあの人の周りだけ空気清浄機が置かれているんじゃないかってくらい、周りの空気を澄ませている人。 湿気なんて、熱気