プレイリスト2 子のなまえ

5月に次女が産まれてきてくれました。
産まれたのは「みどりの日」
自然に親しむとともにその恩恵に感謝し、豊かな心をはぐくむ日。という意味の日。

元々名前は考えていたけれど、
そんなみどりの日にぴったりななまえで。
やっぱり、あるべき日にあるべきことがくるんだなと思った。

名に託すとしたらこんなことと思う。
太陽(光:他者からの気持ちも含む)を浴びて、その温かさを栄養にして育ってほしい。

若い芽はいつか大樹へ。
光をあびること、枯れないでいること、風をうけること、脈々と受け継いでいくこと、果実をつけること、そんな楽しさと苦しさを知って生きてほしいと思う。
ずっと、「今」は今までとこれからの狭間、過去と未来の狭間。
風の中には答えはない 答えを探して走り出したらきっと風になってしまう
今を一緒に行こう、手のなる方へ、音楽がある方へ。

あなたが来てくれることで生まれる僕たち家族の新しい感情、それは最初は若い芽、どんどん大きくなって、僕たちは大きな家族になる。
僕たちのそれは樹になって、葉を付けること、花を咲かせること、実をつけること、それらに必死になって、風にゆれること、光をあびること、雨を恵みにすること、雨風を時にはしのぐこと、影をつくること、それら全部が大事な僕らになる、それらが音楽になると思っている。

そんな気持ちで来てくれるのを心の底から待っていました。

【プレイリストについて】
僕たちは音楽が好きで、娘たちのことを考えながら聞く歌たち。どんな人でいてほしいか、どんなイメージかを色や音や言葉を思い浮かべて、曲を選んで、なまえも最終的に決めました。
僕たちにとって特別な音楽があって、また1つ、また1つとそういう特別が増えました。

これまで自分が出会ってきたものに支えられていると思えることや、出会ったものを肯定できるということは自分の人生を肯定できることでもあって、自分という個体だけみると、好きになるのは難しくても、自分が出会ってきたもの経験してきたことには愛がたくさんあって、その積み重ねが今の自分で、そういう風な特別をこれからも大事にしていきたい。

長女が産まれたときに作ったプレイリストから樹になるイメージたちをたして15曲にしました。

1. 手のなるほうへ plenty
"空が花を咲かすように僕はうたをうたうのかな"
もう、この歌詞が全てだなと思った。
空には太陽の光も風も雨も雲も虹も暗闇も月明かりも全部ある。それが花を咲かせるよね、って。
太陽の光を浴びる、風を感じる、雨に打たれる、自然と、周りからのあたたかさを受容できる
ずっと待ってた風に吹かれる
娘たちのイメージそのもののようなうた。

“手のなる方へ僕はいこう今をいこう”

2.放浪フリーク GRAPEVINE
“うたになってしまう 風になってしまう“
この曲は川沿い、モノクロで風が吹いているイメージの曲。
流れていく日々が風になってしまう、歌になってしまう、
花になるには光を浴びて(実際苦手なこともあるけれど)、水を得る必要があって、伸びてはじめて、風を感じることができるのだなって。
そしてようやく過ぎていってしまうことがわかる。
娘たちのことを意識するようになって、風の概念が変わった気がします。元々持っていたのは、過ぎていってしまうこととか、自分が動くことで感じることができるみたいなイメージ。それに加えて、そもそも立っていないと風って感じられないのかもってイメージ。そう考えると過ぎていく風を感じるのって切なさと何かこれまで培ってきた力強さを感じる描写でもあるのかな、と思うようになりました。
だから風が過ぎ去っていってしまうって意外と育ってきた証でもあるような気がしました。

3. 水辺 ベランダ
“振り向きざまに風の音 水際5月のにおい” “ただ今日じゃなきゃダメな気がした”
水辺は苦しいときの潤いの場所で、少し暗い時間帯から明るくなっていく時間の移り変わりを感じる曲。
僕と妻の娘たちということを思うと、周囲からみた娘という存在は周囲と関わっていく中で、周りが潤いを、優しさを求めて集まる場所になる、人の背中を少し押せる、そんな人になるイメージがある。

その優しさは湧き出てくるものではなく、消費するようなものだと思うわけで、周りに対して優しさを多く使ってしまう部分があるような人になるかなと(優しくないんだと本人は思うのだろうけれど)。そんな期待と心配を。なのでそんな娘たちにとって、僕たちが水辺になりたいとも思う。
上記のことを娘や僕の描写ではなく、第三者からみたときの関係性のうたのイメージ。

4. 花のように BBHF
“あなただけがその中で明日の雨を待つ花のように 上を見上げ凛と立って“
子どもを持つと考えたときに、堀江敏幸さんのなずなという小説とこの曲がパッと思い浮かんだ。(とても良い本です。なずなというのも名前の候補にありました)
濃い青、緑とか濃色で、強い光を浴びさせられているイメージ。
この、花を花として育て上げるには、今僕たちは大変な場所にいるな、と思う。
でもそれが故に花がこれだけ際立って、あなたが笑うだけで僕たちは生きれるし救われるとも思う。

5. newsong tacica
"強い雨受けて愛されるべき存在"
薄暗くて、色が少ない中で微かに光があることがわかるイメージ。
産まれたら、必ず死まで向かうということ、強くありたい思うことからは逃れられなくて、いつか僕たちも居なくなることをどんな風に感じるのかな、と考えてしまう曲。
太陽を疑っていて、と30年ほどはやく生きている僕らからすると思うこともあるけれど、わからなくなったときに意志にしてほしいと思う。

6.望遠のマーチ BUMP OF CHICKEN
“夜を凌げば 太陽は昇るよ そうしたら必ず また夜になるけど”
MVのイメージの影響があると思うけど、河川敷を自転車に乗って、自分の中の暗さや世の中の暗さがあることをわかっていて、あえて少しチョけてるイメージ。
朝になれば太陽は登るけど、必ず夜がくる。
産まれたときの気持ちの想像。希望と絶望はセットだということ。
親としての対話、血というかあなたの身体の内から、君の全部を信じてる、味方でいる、いこうよ、へいっ!ということ。

7.希望 100s
“同じ世界は今日もないように、同じ人は今日もいないんだぜ どうだい?どうしたい?”
深刻なことをこの曲みたいに優しさと力強さと凛々しさでさらっと示してあげたいというか、感じられるような環境を作っていきたいと思う。
虹の道で笑える、絶対に、と思うし、願ってる。(これもフルカラープログラムだ)
雨の後は太陽の存在を強く感じる、雨のち晴れの下で力強く歩いてるイメージ。アタック音の強いベース音とかもそういうイメージで、生きていく力強さを感じる曲。

8.恋奏花 アンダーグラフ
"優しさという名の陽射しを浴びて 僕らは明日を咲かせるのです"
もうこの歌詞だよね、という話しです。
手のなるほうへと、似たイメージ。
朝起きて、寝ぼけ眼で感じる朝日とか、カーテンを少し揺らしながら入ってくる風にしあわせとか優しさが紛れ込んでいると思うのです。そう感じれる1日を作っていくことで、明日を咲かせられると思う。
アンダーグラフの歌詞はplentyに通ずるところがあって、plentyより、一層優しさに溢れていて、自分自身で気づく部分と他の人から言われて気づく部分で言うと後者に近い意味合いがあると思っていて、手のなる方へが前者、これが後者、そんなイメージ。


9.風の便りをおしえて Easycome
“吹き抜ける風を感じて 今日を生きるわ”
アンコールというか、娘がある程度成長したあとのイメージ。
これまで受けてきた、過ぎていった風はもうないのだけど、便りになるし、頼りにできるよ、という。
河川敷を自転車に乗ったり、田んぼが見える電車の車内で窓を開けて風景を見てるようなイメージ。easycome自体が娘の陽の部分のイメージに近い。

10.into the green cinema staff
“過去と未来をつなぐ その境目の私 おはよう絶望 緑色の中へ“
家族として樹になっていく感覚。
1人の人間として、あなただけに特別に渡す最初のものは名前かなと思っていて、その気持ちも思い起こしてくれる曲。
おはよう絶望 は希望だよ。

11.big tree song GRAPEVINE
“聞こえるかい この世界の歌 答えなら風の中にはない”
“かなしみはこうやって 鳴らした手で飛んでった”
樹になった僕たちの在り方のひとつのイメージ曲。
風にこたえはないけど、僕たちは鳴らした手で音楽を奏でることもできる。
道は平らではないけど、太陽をみて、芽をまた出して、
そうすればちゃんとホライゾンとレインボウは広がっているね。

12.寝顔 mol-74
“目の前で君がただ笑うだけで今日までのこと愛せる気がして”
そのくらい、居てくれるだけで、今までが今日のためにあったんだと思わせてくれる。あなたたちはそんな存在。

13.THE JOSHUA TREE MILKBAR
“枯れどTHE JOSHUA TREE 風吹けど揺れることなく 空と夜と雨のそば”
ジョシュア・ツリーは砂漠の植物、瑞々しさや青々とした樹だけではなく、自分の中に。乾きにも耐えられるような、一人でも揺れることなく立っていられるような芯を持っていてほしいと思う

14.君の瞳に恋してない/UNISON SQUARE GARDEN
“金色に揺れる太陽 照らす世界でもうちょっと生きてみようと思ったのは君のせいかも”
“虹色に光る幸せ そんなものがなくても 小さじ一杯のカラクリが生み出せるもの
ちょっと信じてみてはくれませんか 保証がないのは本当だけど
僕の手握っていいから“
きてくれて、居てくれてありがとう、と思うと同時に、ここはちょっと大変なこともあるけど、楽しいよ。僕たちはあなたにすべてを捧げることはできないし、永遠に一緒にいることもできない。何も保証できないけど、僕たちとの楽しいを信じてほしいと思う。

15.つよがり Climb The Mind
“今日は愛しい特別な日
あなたとの思い出をひとつずつ、ろうそくみたいに吹き消して“
あなたに出会えた日、一緒に笑った日、泣いた日、生きた日全部きっと特別な日で。
僕たちがいなくなるとき、僕たちらこの曲と一緒にたくさんの思い出を思い出すのかなと思う。

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