満ちてゆく

僕の人生で大事にしている言葉は、まあいくつかあるのですが、その中で今の人生を選ぶ理由になったほど核とも言える場所にある言葉があって、

今から7年ほど前に祖父が亡くなったときに祖母が祖父に(自分に、周りの家族へ向けて)言った言葉
「あなたが居なくなることで、より感じるあなたの存在をもう少しこちらで感じながら生きますね」

ああ、これが目指すべき到達点のひとつだな
夫婦ってやはり良い関係性を積み重ねていけば、愛を(机上のものでなく)ちゃんと存在として示せるのだと思った
そうすれば"死ねる"のかもしれない
と衝撃を受けた。
祖父が亡くなってかなしい気持ちだったけど、同時にとても幸福な気持ちになったことを覚えてる。この人たちの血が流れていることの実感、そして誰かと長い間、大事な関係性を積み重ねていけば、死ぬことができるかもしれないって。
そして当時交際していた人(妻)とならそういう関係性を作れるかもしれないと。

この日があって、心の底から結婚したいなと思った。
高校生くらいからどうやったら死ねるのか、死ぬことへの恐怖を無くせるのかと考えていたけど、ひとつ答えができた、でもそれは自分1人では作れないし、長い時間をかけないとできないこととわかって、なるほどな、と思った。

居なくなるということは、
いないということが継続されるということで
居るということは、いるといないが繰り返される(積み重ねる)ことだと思っていて(なので生きている間に継続というのは起きえない)、その積み重ねで、居なくなることへの恐怖とか幸福とかが作れると思っていて。

まあ、そんなことを僕としては大事に思っているのだけど、まさにそんな曲がめちゃくちゃ良いメロディで世に出されたので、鳥肌がたった、というお話でした。

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