2021年8月21日

今考えていること。土曜、午前10時過ぎ田園都市線渋谷行きの電車の中。
電車に乗ると憂鬱になる。マスクで口を塞いで、イヤホンで耳を塞いで、目を閉じている。こんなに人がいるのに孤独で、いまこの瞬間は、音楽だけが心を盛り上げてくれる。昨日は子の世話をしながらもフジロックの配信をみた。演奏するアーティストたちもいろんな思いがあるだろうに、参加する人も、行きたいけど行かなかった人も、イベントに反対している人も。こんだけ人間がいれば、いろんな価値観があって、正しさは人によって違う。それは当たり前で、だれかの幸せの裏では誰かの悲しみがあって、そんなのは今に始まったことじゃない。いまの情報化社会の中で、他人の悲しみがより顕著に見えるようになっただけだ。昔はこういうことがあっても、選択肢がなかったり情報が少なかったから、「今ここ」だけにフォーカスして、生きていくしかなかったんだろうな。今は選択肢も情報も多いからこそ、こんなに悩んだり、何か起こった時の後悔を恐れてしまうんだろうな。

これから自分や自分の周りになにか悲しいことが起きても、「もし〜していたら」とか「もし〜していなかったら」とか、そういう後悔の類を想うのは絶対にやめる、無駄だから。自分の価値観と他人の価値観のズレだとか、正しさの違いだとか、そんなもんは元来人間に備わった当たり前のことだから、そこは非難すべきことではない。誰かの選択の裏で自分が不幸になっても、またその逆も然り、それに憤怒や嫉妬をしなくても済むように構えていたい。たとえそれが自分や自分の大切な人の命に関わるようなことでも、理不尽なことでも。自分は自分が選択したことをただ実行して、その先で手にしたものが良くても悪くても、それだけのことだしそれでいいと思いたい。とはいうものの、それが降りかかってきた時に本当にそう思えるだろうか、それはわからんけれども、でもあらかじめそう構えておくだけでも、多分少しは違うだろう。
この間友達が言っていた「死を意識してポジティブに暮らす」という言葉が、いまの自分に響いている。


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