第70回安田記念(GⅠ)

 大阪杯がGⅠに昇格し、春の古馬三冠となると明確に大阪杯、天皇賞・春、宝塚記念ということになった。1着の本賞金もいわゆる短距離カテゴリー(マイル・スプリント)は中距離以上と比較して抑えられており、天皇賞・春や宝塚記念の1億5000万、大阪杯の1億3500万にたいして、安田記念は1億3000万円。賞金面では格下とされている。

 かたやロンジンのワールドレースランキング(1着~4着の馬のレーティングの平均をとったレースレーティングのランキング)では2019年は安田記念は総合でも22位。マイルのカテゴリーではオーストラリアのチッピングノートンステークスに次いで、世界2位のランキングとなっている。サセックスSやクイーンエリザべス2世ステークス、ジャックルマロワやムーランドロンシャンといった欧州のマイルの大レースよりもレーティングははっきりと上なのである。もっともチッピングノートンステークスにはウィンクスが、そして安田記念にはアーモンドアイがいたからの高レーティングなのは間違いないのだが。

 いわずもがな、大阪杯はドバイミーティングの裏開催になっているし、天皇賞・春は伝統はともかく、ここが最強馬決定戦と考える人はもはや多数派ないだろう。結果、あらゆるカテゴリーのGⅠ馬が集結する、JRAの上半期最高のレースといっても過言ではない。ことしはフルゲートに満たない14頭のうち11頭がGⅠ勝ち馬だという。

 昨晩は府中のあたりは相当雨が降ったようで、7日の競馬は重馬場でスタート。ただメインレースまでには良馬場までには回復するか。いずれ、さすがに1分30秒台の決着になるような、高速馬場というのは難しいのではないか。アーモンドアイが高速馬場にめっぽう強いのは間違いない。その一方で有馬記念のように馬場が荒れてくるとどうなのか。有馬記念の敗因は複数あるのだろうけど、馬場もおそらく原因のひとつ。1.3倍に見合うほど、今日の馬場で実力差があるとは思えない。いや、思いたくない。

 馬券については、あえてアーモンドアイを外し、インディチャンプ、ダノンプレミアム、グランアレグリア、ダノンキングリー、グランアレグリアというほかの実績馬でのボックスで勝負したい。どの馬も渋馬場でもきちんと結果を出した経験があるのが心強い。



 

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