見出し画像

第37回エプソムカップ(GⅢ)

 エプソムカップは春の東京競馬を締めくくる重賞というイメージがまだ強い。そもそも宝塚記念の裏開催。この週が終わると、福島、中京、札幌のローカル開催が始まるというのが1990年代の競馬の歳時記。それでもその頃からワコーチカコ、カネツクロス、はたまたマーベラスサンデーなんて言う後の大物も勝ち馬に名を連ねていて、さすが府中の中距離重賞というところ。

 さて東京は梅雨入り。先週の安田記念は馬場を敗因にあげた陣営もそこそこいたにせよ、グランアレグリアは1.31.6でまとめているだけに、事実として速い時計の出る馬場であったことは間違いなさそう。そこからこの数日で一気に雨量も増えて、土曜日の様子を見ると、これまでの馬場状態からは一変したと考えるしかない。

 重・不良ともなれば、種牡馬実績にあたってみればよいかと思ってネットで調べてみると、良馬場がよさそうなディープインパクトやロードカナロア産駒の成績がよく、「重といえば」のステイゴールドの成績がいまいちということ。うーむ。ただ、さすがに不良馬場では上がり32~33秒台の切れ味で追い込むというのは難しいから、やはり個々の馬の特徴を見ていくのがよさそう。そこらへんがレイエンダが3番人気にとどまっている理由でもあり、実際、この馬場ではレイエンダは無理をさせないのではないかと思う。

 2年前の覇者であるサトノアーサーはどうか。この馬はディープインパクト産駒だけど、そんなに瞬発力に秀でたタイプというわけでもなく、不良馬場はちゃんとこなせる。何よりもレーンに乗り替わるということは、ここ勝負で、加えて天候も味方したか。

 ただ、サトノアーサーはそうはいっても取りこぼすイメージもあり、ではこの馬場でサトノアーサーを倒す重馬場巧者がいるか、というとそうも見当たらないのも事実。まあスピードのある馬しか府中の1800重賞に出てこれないか。

 となると、やはり時計のかかる馬場で実績のあるソーグリッタリング、サトノガーネット、ともかく前に行ってくれるダイワキャグニー、そして考え方が1周回って、それでも力上位のレイエンダ、ここら辺が相手になると考えての5頭ボックス。もちろん、そもそも重馬場走ったことのない隠れた巧者がいるかもしれないけれど、もしいた時にはあきらめるしかないですね。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?