時間を止める三ステップ⑦

《結果に囚われすぎてはいませんか?》

前にも申しましたように、「全心没入法」を実践している時に求められるのは今の自分の行為の中に心を百パーセント入れることであり、「全心観察法」を実践している時に求められるのは今の自分の行為の外に心を百パーセント出すことです。

が、皆さんの中には、それらのことが中々簡単にはできないという方々もおられるのではないかと思います。今回の話はそんな方々のためにさせていただきます。

まず、それらのことが中々簡単にできないという方々にお尋ねしたいのですが、それらのことが実際にできるか否かということは横に置いといて、それらのことを志向することなら簡単にできるのではありませんか? 如何でしょうか? 

それらのことを志向することすなわち、今の自分の行為の中に心を百パーセント入れようとすること、及びその外に心を百パーセント出そうとすることなら、誰でも簡単にできるはずだと私は思います。それさえも簡単にはできないという人はいらっしゃらないはずです。何故なら、何であれ何かを志向するかしないかは自分で決められることだからです。

で、ここで覚えておいていただきたいのは、その志向が真剣なものであれば心はその志向通りに動くということです。前述のようなことをあなたが真剣に志向されるなら、心はそのあなたの志向通りに動きます。すなわち、今の自分の行為の中に心を百パーセント入れること及びその外に心を百パーセント出すことをあなたが真剣に志向されるなら、心はあなたが志向したことに従うものです。

その意味において、あなたが前述のようなことを真剣に志向することは原因であり、そのあなたの志向したことに心が従うのは結果であると言えます。そして、原因があれば結果はひとりでに付いて来るものです。なので、結果をものにするためにあなたが直接的にタッチしなければならないのは結果の方ではなく、原因の方だということになります。

「全心没入法」や「全心観察法」の実践時に求められていることが中々簡単にできないと思っておられる皆さん、今の話参考になったでしょうか。 

今回の話は以上です。

中島タローでした。


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