時間を止める三ステップ④

《第一、第二ステップ・後編》


「時間を止める三ステップ」に取り組まれる皆さんは第一、第二ステップとして「全心没入法」と「全心観察法」の両方をマスターしなければなりませんが、どちらを先にマスターするかは皆さんの自由です。前出の二法のうちどちらを先にマスターし、どちらを後にマスターするか、まずはご自分でお決めになってください。

ここで覚えておいていただきたいのは、先にマスターする方法よりも後でマスターする方法の方がマスターしやすいということです。そう言える理由がお分かりでしょうか。それについて考えてみましょう。

既にご存じのように前出の二法の共通点は、どちらも心を100パーセント働かせている状態に自分を持ってゆくためのものであるということですが、前出の二法のうちどちらかをマスターした時点で実践者は、心を100パーセント働かせるとはどういうことなのかを体験的に知ることができています。従ってその分だけ、残りのもう一つの方法をマスターするのは容易になるというわけです。

前述のようにどちらの方法を先にマスターするかは皆さんの自由であるとはいえ、私の見たところでは、多くの方にとっては「全心没入法」を先にマスターする方がベターのような気がします。一般的に「全心観察法」を実践する場合よりも、「全心没入法」を実践する場合の方が、心を100パーセント働かせている状態に自分を持ってゆきやすいと思われるからです。あくまでも一般論ですよ。

いずれにしても、「全心没入法」と「全心観察法」のどちらかをマスターすることが、「時間を止める三ステップ」の中の第一ステップ(最初のステップ)となります。そして残りのもう一つの方法を実践することが、その第二ステップとなります。急がば回れ、という格言がありますが、第一ステップに十分な時間をかけないまま第二ステップに進むのは良くありませんね。

今回の話は以上です。

中島タローでした。

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