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お近づきのしるし

podcast番組いんよう!から生まれた『まちカドかがく』記念日はいつにすればよいでしょう?
同人誌としては、11月22日なのでしょうが、しかしながら、ボクは同人誌版を入手し損ねているのです。
文庫版としてはどうでしょうか。初版発行日は5月25日なのですが、ネコノス文庫の方で予約した場合にそれよりも早く発送されていた気がする。それがいつだったか忘れていまっているのです。
仕方がないので、ボクにとっての『まちカドかがく』記念日。ということで、5月25日にしておきます。

『まちカドかがく』に収録されているうちの、ボクの1番のお気に入りは『クローラガール』にて、祥子さんのさくらんぼのタルトが出てくるシーンです。人付き合いに関しては相当不器用な脳神経の研究者、主人公忽那薫子、その育ての親である夫婦の忽那洋嗣と忽那祥子。そして、その話しかけづらい薫子に自分から話しかけて友達となったブラーファの汀千世。
薫子と千世との出会いから、家族の在り方とは?を模索する物語。その始めの方、薫子さんと千世が祥子さんの喫茶店で待ち合わせをして会う場面で出てきます。

祥子さんがカウンター横のショーケースからさくらんぼのタルトを取り出し、千世の前に置いた。
「お近づきのしるし」
千世はタルトと祥子さんの顔を交互に見る。
ブラーファ少女とクローラガール/牧野曜〈クローラガール〉

紫波町図書館に1冊寄贈してあるから、みんな読んで。

それはそれとして、さくらんぼのタルトってめっちゃ手間かかりますよね?なにしろ、サクランボ1粒1粒割って中の種取らないといけないんですよ?そもそも、タルト生地を仕込んで、空焼きして、多分カスタードも作って、あっ、カスタードはそんな手間じゃないか。で、問題のサクランボですよ。去年も初版発行日を記念してサクランボのタルトを作っているのですが、

2021/5/24

ま、サクランボの量が控えめなのですよ。
しかしながら、2022年になると、なんと、著者である牧野曜さん公認のイラストが万年筆画家のサトウヒロシさんの手によって描かれたのですが…サクランボ、ぎっしりなんですよね…なんか、お高いスイーツパーラーのショーケースでしか見たことないようなやつになってて、あ〜…頑張って寄せないとなーって思ったんです。
なので、今年は1回練習を挟もうと、思ったのですが、5月下旬ってアメリカチェリー出るのもギリギリだったりするので結構ヒヤヒヤしました。
そして、練習したのがこちら

2022/5/19

カスタードと一緒に焼き込む分とは別に、ぎっしり感も出しつつ、となると結構な量のサクランボを割らないといけないので、周りをクリームたっぷりで誤魔化す作戦。
色気を出して抹茶クリームにしてみたのですが、コレジャナイ感がぷんぷんになってしまいました。やっぱ、クリームは白ですよね。そこにしっかりとキルシュワッサーの風味を持たせた方が、ポイなと思った瞬間でした。
とりあえず、ぎっしり感は出せたので、練習としては満足。これ、人にあげたら喜ばれました。さすが、ぎっしりです。

つづきまして

さあ、本番。今回はアメリカンチェリーだけじゃなく、ハウスもののさくらんぼも用意しました。やっぱり、アメリカンチェリーだけだと、チェリータルトになってしまう。さくらんぼのタルトというからには、さくらんぼという商品名で売ってるやつを使ってみたいものなのです。お高いですが…

さくらんぼのタルト

前と同じ6号型でやってしまうと、さくらんぼの量が大変なことになってしまうので、4号型でコンパクトに仕上げる作戦です。そして、さくらんぼとさくらんぼに間があるとカスタードの色が黄色なだけにすごく目立つので、アメリカンチェリーをキルシュと粉糖に一晩なじませることで出てくるシロップに水と砂糖を足してコーンスターチと少しの寒天で固めたものを敷いています。
…あれ?誤魔化しを暴露してどうすんだ?
とにかく、それとは別にカスタードクリームを作ると余る卵白を丈夫なメレンゲに仕立て、刻んだピスタチオとアーモンドパウダーを混ぜて作ったダクワーズを焼き上げてプレートにして、飾ると完成。
さて、先ずは量産型のチェリータルトをご覧に入れましょう。

量産型チェリータルト

ん、精進が足りませんな。
やっぱり、ちゃんとしたスイーツパーラーとかで、ちゃんとスイーツを定期的に摂取した方が良いのでしょうか?
とはいえ、今の精一杯を出し切った本命がこちらです。

お近づきのしるし

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