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たきおりの収デン5のおもいで("収容違反 インシデント2024-005"レポート&SCP大百科監修者×ねこです著者対談ログ)


前書き

ここでは遂に第五回目の開催に漕ぎつけた収デン5について、備忘録ないし日記的にレポートを残しておくこととする。即売会への参加は何度か経験したこともあり、時系列順に話をするのはちょっと飽きたので、要所要所のお話をしていきたいと思う。

思うところ

収デン5の開催が告知されたのは去年(2023年)の5月、超現内だった。超現自体が発表されたのは同年のお正月であったから、授業が1月に終わる大学生としては、23年はSCPオフイベに始まりSCPオフイベに終わったわけだ。

去年のお正月の私は「GWぐらいには就職も決まって、心置きなく超現に参加できてるといいな」と思っていたのだから、晩秋に内定先を決めた今になってみると、中々滑稽なものだと思う。収デン6はどこかの合同誌にお邪魔するか、小冊子でも出したいです…。

売り子とチャリティー

前回の超現ではRtaさんところの売り子をやっていたわけであるが、今回も売り子としてお手伝いすることとなった。チケット代はそこそこするので、全くもってありがたい限りです。今回はデジタルチケットだったので、受け渡しがネット上でできるという文明の利器を体験した。あれはいいものだ。

今回は設営のお手伝いやブースを離れがたいRtaさんのお使いに出たりと色々なことを行ったが、今回一番サークルで責任重大であったのは、SCP-JPの運営資金のカンパである。

お正月にもサイト上に公開された年賀はがきのイラストをお気持ちから頒布したが、無配が大きな額に変わっていく姿は驚きだったし、一スタッフとして身が引き締まる思いだった。自分の就職祝いの額ぐらいの「値」が、100mm×148mmのコート紙(たぶん)についたことを聞く瞬間、ちょっと怖いぞ

なお、最初は「雰囲気出るし管理も楽だろうな」と思って鍵付きのアクリルの募金箱でも用意しませんかと提案したら、Rtaさんがガチの手持ち金庫を買ってきたのが、今回のおもしろポイントその一。お金をきちんと管理する必要があるのはそう。あの金庫と鍵の「重み」、忘れえぬ。

エンカウント

収デンはSCP-JPのオフ会の側面があるが、今回も例にもれず一年ぶりの再会を果たすことになった面々も多かったが、一方で時期もあり諸事情で参加できない方もTwitterで観測した。

SCP-JPスタッフの面々の中には収デン運営スタッフの方も多く、巡回ついでによく立ち寄ってくれた。

なお、今回は管理者のほぼすべてが会場に揃い踏みするということはなかったため、テロリストが来てもどうにかなると言われていたが、テクニカルが3人もいたので、やっぱダメそうだ。

ちなみに、売り子をする私の背中には桃色のサークルもいくつかあり、私の著者娘を書いてくださったヒョロイカさんは妹さんと机を並べていた。妹の隣で成人誌頒布する兄、強いよ、尊敬するよ。オレはまだその境地に辿り着けねえ。そして私はそんなヒョロイカさんから薄い本を購入した。

コスプレ?

いつも外では真っ黒星人になっていたので、今回は諸々の懇親会用に用意していたジャケットを着ていくことにしたが、それに合わせて名札やちょっとした小物を用意することにした。

接写するといまいちだが、遠くから見ればまあまあ様になるもので。

バッジの材料としては新宿の世界堂で購入した特殊紙以外は、全て百均で調達したもの。これらを前日までに用意して、前日にせこせこと工作していたわけだ。特殊紙自体も所詮紙ということもあり、異様に値段が張るということはないので、再走者がいると嬉しい

土台は加工しやすいスチレンボードを使用し、黒革風の素材としてレザック16という特殊紙を使用した。金銀緑の箇所については、折り紙など様々な材料の組み合わせで代用できるはず。

というかこれは海野さんの胸につけたい。恐らく非常に似合う。

名札については展示会・見本市の出展者が下げているものを想定して作成している。折しも昨年に新宿の住友ビルで開催された「台湾エキスポ」でもらった入場者証を入れるための縦長の名札入れが役に立ったというか、もらった時点で「これコスに使えるな」と思っていたというか。

名刺と名札

以前から私はオフ会における名刺の便利さを説いてきたが、話しかけることではなく「名刺を渡すこと」を目的にすることでの、心理的負担の軽減効果は今回も実証された。

一方、今回明らかになったのは、名札の有用性。

人の顔を見て喋ることに意識づけが必要な私はじめ、インターネットの住民は人の顔に対する記憶力があんまりない。ましてや初対面であるから、名札の有用性は言うまでもない。ただ、名刺と違って常時露になりがちなものだから、その辺はちょっと心配かもしれない。

監修者×主催×"全ての元凶"

今回は会場が即売会会場とイベント会場で分かれていたが、イベント会場においては、昨年西東社から刊行された『大迫力!異常存在SCP大百科』の監修をされた朝里樹さんをオンラインで迎え、座談会が開催された。

インタビュアー・進行としては、我らが主催の1人育良さんと元ニコニコ社員の方(名前を控えるのを失念した、申し訳ない)が席に座った。

この元社員の方は超収デン、つまるところの収デン1の開催と主催を育良さんに促した方であり、要は「全ての元凶」「伝説の始まり」というやつである。しかし、イベント事のプロの方をしても「本番の魔物」には勝てず、通信が安定するまでの間、大宮がホームグラウンドである(著者ページにジャンクガレッジのまぜそばの写真があることでご存じ)育良さんがここまでの回顧と展望を語るターンが展開された。

なお会場内は前から後ろまで人で溢れており、最後列の方には育良さんの御母堂が駆け付けるという状況だった。

対談については、抜粋したメモ書きをその場の機転で残しておいたので、Q&A・箇条書き方式でここに公開したいと思う。

何故監修を?

西東社では「大迫力シリーズ」で都市伝説の本(『大迫力!日本の都市伝説大百科』など)の監修を以前から行っていた。その流れで出版社さんから大迫力シリーズでSCP Foundationを取り上げる企画の監修のお話を頂いた。

監修でこだわった部分は?

SCPは背景設定がしっかりしているが、そこが「都市伝説」の監修との大きな違い。一例としてオブジェクトクラスのSEK分類は「収容難易度であり、危険度ではない」というものがある。企画時点では連動しているものと受け止められていた。

(育良さん: FRの「脅威レベル」の話)

製作期間は?

発売の半年前(4・5月)に監修の打診があった。そこからライターやイラストレーターの動きがまとまったところで、監修にやってきて1・2か月対話を詰めていった。ライターさんやイラストレーターさんは大迫力シリーズでよくかいていらっしゃる方がアサインされていた。

(育良さん: この分厚さで半年は凄い・20人から30人の大人がSCPの事を半年考えているということへの驚き)

SCPに詳しくない方もいらっしゃったのではないか?

(先述の通り)SCPは設定が固まっているところがあるので、そこを伝えるのは難しくも楽しい仕事だった。

朝里さんのSCP歴は?

10年以上前(註:日本のSCPFシーンガチの黎明期)に「不死身の爬虫類」などを読んでいる。

(育良さん: 会場内のSCP歴を挙手制でその場アンケート。朝里さんが恐らく大勢にとって先輩の1人であることが判明する)

SCPと怪異・都市伝説の違いとは?

SCPは小規模から大規模まで幅広い上、都市伝説と違って、身近にはあまりいない存在。

好きなSCP記事は?

ビルダー・ベア(SCP-1048)。

最初の可愛さとのギャップが好き。80年代アメリカのスプラッターのよう。

("実はスプラッターホラーとかが好きではないか"という育良さんの問いに対し)実はB級スプラッターホラーが割と好きだが、ビルダー・ベアは流石に子供向けの書籍には載せられなかったらしい。

掲載した中で思い入れのある記事は?

"神"(SCP-343)。

(オブジェクトクラスはSafeだが)本当に"Safe"なのか…? という元の記事の文意を(児童向けに)読み取れるように表現するのが難しかった。

児童向けでないSCPが多い中、児童書に乗せる基準は?

  • あからさまに人体を欠損するようなグロテスクなもの

  • (紙面と児童の理解力の都合から)記事の全てを読みこまないと理解しずらいもの

は掲載を見送った。一方で、掲載したものは、インパクトのあるものや知名度の高いもの。

(ここでさっきまで大百科2の刊行を知らなかった育良さんが、会場の著者たちに「これで書けば掲載されるってことですよ!」と煽る

次に載せてみたい記事は?

「恩人三部作」。

最後にひとこと

SCPは個人的に好きで読んでいたけれども、(監修をした)本の反響が大きく、大変驚いた。

あとがき

大分収デン終幕から遅れてしまったが、これでもギリギリ記憶が鮮明(当社比)な状態で書いたレポートであるから、後年の私やみなさまの役に立てるととても嬉しい。

なお買った薄い本(鍵括弧付でのそれも買った)諸々については、まだ読めていないので、またどこかで感想を放流しておきたい。

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