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『YOASOBIへの愛』を語る(YOASOBI武道館)

武道館ライブを終えて余韻に浸っていた私は、
突如としてこんな使命感に駆られた。
『今、受けとったこの愛を、YOASOBIにも贈り返さなければ!』
そう思った私は、すぐさまこれを書くことに決めた。
本当はライブレポを書こうと思ったのだが、
ひとつひとつの曲に対する想いが溢れ過ぎて収まらない。
なので、とくに心に残ったエピソードを交えながら『YOASOBIへの愛』を熱く語る事にした。
ikuraファンであるがゆえに前回同様ikuraを褒めちぎる記事になると思うが、なにとぞご容赦いただきたい。

ライブのたびにパワーアップするikuraの歌唱力や表現力だが、
今回のライブにおいてもそれを強く感じた。
Ayaseによるサウンドは常人には歌う事が大変困難だが、
ライブでのikuraはそれをいとも簡単にこなす。
こなすどころか、表情を加えて音源よりも高いクオリティの歌唱をみせる。
以前、ロッキンが開催される予定だった日に行われた『夜遊反省会』で、
「謎に半音上げたよね」とAyaseが『あの夢をなぞって』の冒頭部分について触れていた。
このライブはその難曲からはじまったのだ。
きっと冒頭のアカペラの部分、普段のikuraなら難なく歌うのだろうが、
緊張の中、どうしても声が上ずってしまうのだろう。
初日はその難所でピッチの上昇を抑えようとするikuraの姿があったが、
2日目にはそれを全く感じさせなかった。
まさか1日で修正してくるとは。恐るべしikuraの歌唱力。
さきほど『いとも簡単に』『難なく』と書いたが、
我々の耳に届く頃にはそうなっているだけで、その裏には彼女の相、当、な努力があるのだろう。
いくら歌が上手いからと言ってAyaseが作る難曲を、少しの練習でここまで歌いこなせるわけがない。
私だったら窒息してしまう。
きっと、『あの夢―』だけではなく、納得がいかなかった部分について、初日が終わってからもたくさんの練習を重ねたのだろう。
回を重ねるごとに完成度が増してゆくikuraの歌声に、いつも胸が熱くなる。

歌唱力といえばAyaseも抜群に歌がうまい。
それを知ったのは、1stライブ時のTBSの密着映像だ。
Youtubeを見漁っていた時に偶然出会ったのだが、
ikuraへの歌唱指導を行っている場面でのほんの一瞬の出来事だった。
透明感のあるその歌声に衝撃が走った。
すぐにAyaseの歌声を検索し、ある2曲に辿りついた。
『夜撫でるメノウ』と『幽霊東京』だ。
自身のボカロ曲をセルフカバーした楽曲だが、
私はその僅か2つの楽曲を今も繰り返し繰り返し聴いている。
とくに『夜撫でるメノウ』は聴いていてとても心地が良い。
別れの曲であるが、まるで『ため息の延長』であるかのような歌声である。
哀愁漂うその歌声が、私は大好きだ。
こんなにも歌がうまいのに、YOASOBIではコンポーザーに徹しているAyase。
この秘められた感じがたまらない。

Ayaseはとにかく熱い男だ。
頻繁に行っているツイキャスやラジオなどを聴くと、その人柄が伝わってくる。
関わる全ての人々を大切にしたい。
そんな想いが言葉の節々で感じられる。
この舞台作りひとつとってもそうだ。
足を運んでくれた全ての人が一瞬たりともYOASOBIやバンドメンバーを見逃すことがないように、
アリーナ全体をステージ化し、360度見通しの良いつくりにしている。
このAyaseの熱い想いがあるからこそ、
我々は見たこともない世界に触れることができるのだ。

話は戻ってこのライブではikuraの表情や振り付けもまた魅力的だった。
どの曲も曲の世界観に合わせた素晴らしい表現力を見せていたのだが、
中でもご紹介したいのは『大正浪漫』と『もしも命が描けたら』だ。
どちらもLEDパネルによる演出が圧巻だったが、
そこに重なるikuraの表情も負けてはいなかった。
『大正浪漫』のサビの前、
ikuraは顔の前に腕を運んで瞳を隠し、指を1本ずつ折り畳むパフォーマンスをみせた。(トップ画像がそのシーンだ)
指の合間から見えてくるikuraの強い眼差しをうけた私は、しばし言葉を失った。
初めての有観客ライブで相当な緊張があっただろうに、
私たちの感情を揺さぶるほどにikuraは物語の主人公を現してみせた。
なお、この曲では終盤に「胸を締め付ける」という歌詞があるのだが、
YOASOBIの楽曲におけるikuraの歌唱の中で、最も好きなフレーズだ。
もちろん音源は何度も聴いていて、そのたびに胸が締め付けられているのだが、ライブでの歌唱はそれを上回るトルクであった。

もうひとつお気に入りのポイントは、『もしも命が描けたら』の終盤「さよ、なら」の部分だ。
ikuraは歌詞に合わせて左右のカメラへ鋭い視線を送っていた。
画面越しのikuraと目が合った瞬間、本当にドキッとした。
あとでダイジェストを見て知ったのだが、このシーンは1日目でしか見ることができなかったようだ。
みなさまにも是非拝んでいただきたいので、1/22のWOWOWライブの視聴を強くお勧めする。

2日目のアンコールのMCではikuraが涙ぐむ場面があった。
しかし最後の曲が歌えなくなるからと必死に涙を堪えていた。
健気でなんともかわいらしかったが、それと同時にプロ根性を感じた。
2年間やりたくてもできなかった有観客ライブ。
コロナ禍ゆえにたくさんの悔しい思いもしてきたのだろう。
待ちに待ったこの舞台で、我々に『最高のパフォーマンスを贈りたい』
ikuraのそんな熱い想いが、我々の涙を誘った。

ikuraはかわいい。けれどカッコいい。
しっかりしている。けれどたまに抜けている。(ごめんなさい)
地頭がいい。けれどたまに迷言をはく。
この真逆とも言える両者のバランスが絶妙で、多くのファンを虜にしているのだろう。
もちろん私もその一人だ。

バランスで思い出したことがある。
初日、緊張気味のikuraの横で、それを吸い取るかのようにAyaseは笑顔をみせていた。
かと思えば終盤ではAyaseが涙ぐみ、ikuraが満面の笑みを浮かべていた。
YOASOBIはこうやってお互いを支え合いながら、補い合いながら2年間をともに歩んできたのだろう。

彼らは突然音楽をはじめて爆発的に売れたわけではない。
それぞれがそれぞれの場所で長い下積みを経験している。
Ayaseはバンドマンを経て現在はボカロPとして。
ikuraはシンガーソングライター幾田りらとして。
たくさんの悔しい想いや失敗をして、この輝かしい舞台へとたどり着いている。
しかし今でも時折『ソロとしても活躍してやるぞ!』という強い意志を感じる瞬間がある。
いつかのローカル番組で『10年後の目標』について聞かれたikuraが
『それぞれの地で活躍したのちに再集合ライブ』と書いていた。
「それ一回解散してるよね?」と番組MCには笑われていたが、
私はそこに幾田りらの強くブレない意思を感じた。
MCでAyaseが「何者でもなかった僕らをYOASOBIが何者かにしてくれた」と語っていたが、
今でもきっと『それぞれの地でも何者かになる』事を目指しているのだろう。
私はそんな彼らの活動をこれからも応援し続けたいと思った。

このライブは、本当にプレミアチケットであったと思う。
コロナ禍をこんなにも騒がせたユニットがついに有観客ライブをやるのだ。
世間が黙っているわけがない。
チケットを手に入れることができなかった、そんな声も多く聞いた。
人間は比べてしまう生き物だから、ライブ会場に行ける人がいれば、行けない人はどうしたって悔しい思いをしてしまう。
しかしチームYOASOBIはそんな我々の想いを察していたのだろう。
ライブ配信という素晴らしいコンテンツを用意してくれた。
それどころか配信を観たものにしか手に入れることのできない『ゴールドチケット』なるものまでも用意してくれた。
ひとりでも多くの人の願いを叶えるべく、
現地のチケットについても、最後の最後まで尽力してくれた。
なんとも愛に溢れた人々なのだろう。

そもそも、YOASOBIが2歳の誕生日を迎えた2021年10月1日、
主役であるYOASOBIから私たちは『武道館ライブ開催』という大きなプレゼントを頂いた。
祝われる人がプレゼントを贈るなんて、逆ではないか。
普通はそう考えるのだが、これが『YOASOBI』なのだ。
ライブを全編無料で配信するし、有観客ライブがあればチケット代は安い。
もちろんライブを開催するには莫大なお金がかかるだろうし利益を得るために様々な事をしているだろうが、なぜかYOASOBIからはそれを感じない。
きっとYOASOBIの音楽をみんなに聴いてもらいたい、楽しんでもらいたい、という純粋な想いが彼らを突き動かしているのだろう。

最後のMCでikuraが「この空間には愛しかない」と語っていた。
それは必然であった気がする。
なぜなら『チームYOASOBIが愛そのもの』だからだ。
愛に触れると愛が生まれる。
YOASOBIに触れた私たちは、気づかぬうちに愛で満たされていたのだ。

『YOASOBIは愛』
これからも、YOASOBIがそばにいる限り『愛の交換会』は続くのだ。

最後に、チームYOASOBIの皆様、バンドメンバー、関係者の皆様、初の有観客ライブ@武道館、本当にお疲れさまでした!
素晴らしいエンターテインメントに触れて、心が満たされました。
このような機会を作ってくださった事、本当に心から感謝します。
この先もお忙しい日々が続くでしょうが、どうかくれぐれもお身体をご自愛ください。

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ここまで私の拙い記事をお読みいただきありがとうございました。
伝えたい想いを箇条書きにしていたら、まとまらない文章になってしまいました。
バンドメンバーについても熱い想いを綴っていたのですが、
YOASOBIのお二人への想いを詰め込んでいたらどこに差し込んだらいいのかわからなくなってしまいました。
なので、機会があればバンドメンバーについても熱く語ろうと思います。
ひとまず、私のYOASOBIへの熱い想いが伝われば幸いです。

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