外国語チャンネルのすすめ~NativeLangやAcademia Playなど~

 Nativelangという世界中の言語について解説している動画チャンネルがすごい。

 僕は学問関係の動画で外国語のチャンネルをよく見るんだけど、その中でもこれはかなり見ごたえがある。

 英語から、アメリカ大陸の先住民の言語まで、その歴史と特徴を独特な絵を交えて解説してくれる。一番見ごたえがあったのは、『北アフリカで話されていたラテン語のその後』ってやつだ。


 ローマ帝国の領土が地中海全体に広がったために、それまでラテン語が話されていなかった所にもラテン語が広がり、それがフランス語やスペイン語の元になっているけど、当然ながら北アフリカにもローマの支配は及び、ラテン語が伝わった。現代ではすっかりそこはアラビア語圏になってしまったけど、少数ながらラテン語を記した文章が残っている。

 日本語を一番綴りが難しい言語として紹介しているみたいだね……その辺はまだ見たことがないけど。漢字に関する解説も少なくない。非漢字文化圏の、漢字やハングルに対する認識は僕がかなり気になっている所だ。

 世界の言語について解説するチャンネルでは、これも捨てがたいな。

 これもすさまじい
 昔の東ゴート人の言語から、スター・トレックのクリンゴン語、ゼルダの伝説のゲルド語まである。例文に世界人権宣言だったり、聖書の放蕩息子の話が多い所に作為を感じるけれども!

 スペイン語の動画だけど、Academia playというのもいい。スペイン語……まだ聴き取れないんだよね……。一言で言えば、教育チャンネルってところだ。病気や、歴史や、映画のことまで、制約に囚われない色んなジャンルを、メモを書くように解説していく。こういう体裁を見習いたいと思った。

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 僕が動画を創る時は、できるだけ型にはまらない、そして自分のリアルを反映した内容にしたい。
 動画には動き、時には手作り感があった方がいい。
 コンピュータが記録する機械音声でしゃべるのが確かに楽かもしれない。個人を特定されるのを避けるためには効果がある。けれどもそれでは物足りない。機械音声では、誰が語っているのか? が見えないからだ。実際の人の声なら、その点よりはっきりする。キャラ性が明瞭に見えてくる。
 僕はそういう所を見習いたいんだよね。

 でもやはり、自分が創意工夫をいくらこらしても、それがそのまま観られる理由になるとは限らない。
 周知の通り日本ではゆっくり動画が人気だ。僕もゆっくり動画系のチャンネルには面白くて為になるものが沢山あると思うし、東方projectという一大ジャンルから派生していることもあって歴史が深くコンテンツとしては非常に洗練されているけれど、そればかりではつまらない。

 例えばゆっくり動画の中でも、文字ばかりで映像が少なく、ひたすら会話ばかりが展開されるものは、動画にする必要性があまり感じられない。それでもかなりの視聴回数を記録し、何百ものコメントがついてるわけだから、いかに動画が文章媒体よりも強烈な影響力があるかわかる。視聴者の求めるものをよく見極めなければならない。
 ゆっくりは非常に均質化されたシステム(だから安心して観ることができる)の上に構築されていながら、それでもかなりの程度差別化する余地がある、というのはある意味ではすごい。けれどこれは日本以外で通用するのだろうか。
 自分自身の声を出す必要がない点ハードルが低いし、安心感がある。それでも、動画編集に特別な技術がいるからややこしさを感じてしまう。むしろカメラで実写の画像を取った方がまだ簡単じゃないのかって。

 外国の人にも観てもらいたいと思うと、そういう要素で間に合わせるわけにはいかない。もっと自分の現実を顔を見せることに至るわけだけど、個人的には顔を見せるのは、リスクが大きすぎるから今はしたくない。