脚本家・桂千穂 血と薔薇は暗闇の映画@ラピュタ阿佐ヶ谷(〜5/29)

■source:Twitterで流れてきたどなたかの作成した緊急事態宣言下映画館営業状況
■reason:モンドで予想外の脚本作品

東京都下で映画上映している劇場に行く話。脚本家桂千穂の特集って、と思ったら亡くなられていたのだった。ネットニュースで見た記憶があったのを今更思い出した。ご冥福をお祈りします。生前の桂千穂氏のトークショーにお邪魔させていただいたことがある。真魚八重子著作「血とエロスはいとこ同士」で紹介されてもいる「熟れすぎた乳房 人妻」の上映時。シネマヴェーラ渋谷の曽根中生特集のことだ。自分の話ではなく、特集の曽根中生の人となりの話が中心だったのだが、年齢の割に矍鑠として話されていたのを覚えている。今回、「熟れすぎた乳房 人妻」の上映はないが、ラインナップを見ると、暇さえあれば出かけたい作品たち。さっそく日曜に時間作って「薔薇の標的」に出かけてきました。その「薔薇の標的」、現在暇を見つけてはペロペロやってる前出の「血とエロスはいとこ同士」で西村潔監督作品がいくつかレビューされていて、現在気になっている監督のひとり。見終えての感想は、「なにこれ」。劇場内でラストシーンに苦笑しているの自分ひとりでちょっと意外だったが、東宝というか日本のトップスターのはずの若大将加山雄三をヒールに持ってきてのやりたい放題展開。これが桂千穂氏の処女作?と思ってチラシに目を通すと、監督が好きに改変して撮っていたことがわかった。ただ、「熟れすぎた乳房 人妻」にしても「なにそれ」感はホンの時点で漂わせる人であったのも確か。回収しないと叱られる21世紀の現在では考えられないホンのあり方は、しかし、今何周もまわって新鮮に感じる。面白ければ回収なんてなくたっていい。適度な湿度で観客をほっとく部分も欲しいのよ。月内、エロス成分も高めの特集上映。ぜひリターン。

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