「役を生きる 女優・渡辺美佐子」(〜2/25)@シネマヴェーラ渋谷

■source:シネマヴェーラ渋谷のフライヤー
■reason:「ムー」「ムー一族」での演技

シネマヴェーラ渋谷の特集上映「あなたは猪俣勝人を知っているか」で短編含む三本の鑑賞をおこなってきた。次は渡辺美佐子の特集上映だ。仕事の事務所からちょいと離れたところに高円寺駅があるが(一番近いのは丸ノ内線東高円寺駅だが高円寺図書館利用などで高円寺駅もよく利用する)、その高円寺駅からほど近い座高円寺はイベントなどで何度か訪問していて、ここで上演される「化粧」のポスターで渡辺美佐子の名前はよく見かけていた。妻が一度見たことがあると話していたが、自分にとってこの名前で思い出すのはBSで再放送されていた水曜劇場「ムー」「ムー一族」のお母さん役だ。この「ムー」シリーズ、オンタイム放送時は話題になっていたのは知っていたがまだ小学生の身の上、現代の小学生と違って(同じような生活しているところってあるんだろうか)「9時に床につく」が日常で、それが「木曜日のザ・ベストテン」で限定解除、という家庭も多かったはず。故にクラスメイトのところでもあまり口の端に登ることはなかったように記憶している。このため、自分はBS再放送で40年あまりを経過しての鑑賞だった。その「ムー」「ムー一族」、確かにドラマとコント、さらには歌。連続生放送にエジプトロケ敢行。おもちゃ箱をひっくり返した久世バラエティは楽しいのは確かだが、物語の深みはその前身たる向田邦子原作「寺内貫太郎一家」と比較するとその表面部分をなぞった感が否めない。向田邦子自身がどういったことからこのドラマ枠から身を引いていったのかはわからないがそこを抜いてもできると久世は確信したのだろうか。「ムー」シリーズは当時としては「弱め」の父伊東四朗と息子郷ひろみが笑いを牽引する一方でドラマをきゅっと引き締めていたのは「大黒柱」たる渡辺美佐子演じるお母さんだった。既に50に到達しようという母の役なれどたまに見せるしぐさ、前髪をふっと息をかけてあげるしぐさなどに色香を見て取れた。そんな渡辺美佐子の若い時を意識して鑑賞した記憶がなく、多分未見なのではないかと思うラインナップの数々。この機会に鑑賞しておこう。「人間狩り」は真魚八重子の評を読んだような気がする。「あなたは猪俣勝人を知っているか」に比較し、ほぼ1ヶ月の特集上映。この前劇場にポイントが全然つかないのはどうしてか、と話したら9の倍数になったら無料で鑑賞できるというシステムになっていたので現在36本鑑賞の自分は4回無料で鑑賞できるのだ。そりゃいいや。ここで使っていきましょう。

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