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手が届くところまで 目が届く範囲で

極端に添加物だの農薬だのに騒いでるやつとかは「わぁ」と思って遠巻きに見てるけど、「人間の歴史において現代の生活スタイルはめちゃくちゃ最近急に始めたことだから、体の機能は追いついてない」てのは「なるほど、そうだよな」と思ってる。

「昔は基本ずっと遠くの方を見てることが多かったから、目は一日中手元を見続けるようには出来てない」
とか
「空腹に耐えられるようには出来てるけど、ずっと食べ続けるようには出来てない」
とか
「普段そんなに甘いもの食べないのに急に甘いもの食べたくなる時は、ビタミンCが不足してるのかも(自然界では甘いもの=果物だから)」
とか
そういう話は、割と信じる。
100信じる訳では無いけど、そうかもなと思う。

そりゃあ、100年やそこらですぐに進化してベストな感じにはならんよね。
まだ体は探り探りで今の生活に合わせてる状態なのかもしれない。

そういうことを踏まえて考えた時、最近よく思うのは「人間の頭と心は、そんなに大勢の”他人”の情報を知るように出来てないのではないか」ということ。

我々は一生行くことがないほど遠い場所の、普通に生きてたら顔を見ることすらない他人が何をしたとか、それが良いとか悪いとか、どっちが正しい、どっちの方が幸せ、誰の方が良い、そんな情報を毎日仕入れて処理する頭も心も持ってないんじゃないだろうか。

人間てのは、自分がコントロールできること以外のことを考えると必ず悩む。

自分が影響を与えられること(自分の行動で変化させられること)以外のことについて考えるのは、ただストレスになるだけだ。だって、いくら考えたって変わらないんだから。
他人の考え、行動、「私に対してこう思うべきだ」「そうするのが普通なのに」と言い始めることで、人間関係が苦しくなる。

そもそも知らなければ、我々はもっとシンプルな関係でいられたのではないだろうか。

もちろん物事には全て両面あるわけで、悪いことばかりでは無いんだけどね。
たくさんの知識や、たくさんの素敵なことを知るのは、とても刺激的で素晴らしいことだと思う。

ただ、ふと「こんな話、知らなくてもよかったんじゃないかな」と思うことはよくある。
狭い世界だから生まれる地獄もあるけど、広すぎて見なくていい地獄を見てるような気持ちになることもある。

人間て、自分自身と、自分の手が届く範囲にある大事なことだけに向き合うようにできてる気がする。
それだけでも、十分大変なことだ。

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