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中山10R 初茜賞

条件

  • 中山ダート1800m

  • 4歳以上2勝クラス

  • 牝馬限定

  • 定量

  • 13頭立て

  • 良馬場(想定)

全頭考察

1. ライクアジュエリー

近走見るところがありません。中山の芝かダート1200mで逃げればワンチャンあるかないかぐらいでは?

2. アヴァニイ

この馬は走りが軽いですね。湿って脚抜きが良くなれば…というところでしょうか。

3. ナーシサステソーロ

2走前は+10kgでキュンに競り勝っており、力をつけてきた感はあります。しかしキュンはそこまで強い馬でもなく、このクラスで通用するかは疑問です。昇級戦の前走もしっかり負けていて評価し辛いです。陣営が「手が合っている」と言っていた戸崎からテン乗りの津村に替わるのもマイナスでしょう。ただ、この馬は直線でどうこうできるタイプではないので東京1600よりも中山1800の方が向いているとは思います。

4. ヴァシリエフスキー

サンデーレーシング所有馬だからか過剰人気傾向がある馬です。前走の時計(稍1.51.9)は確かに速いですが、相手関係を見ると昇級戦で通用するかはかなり怪しいです。2着のメイショウホウズキはヴァシリエフスキーの後ろを同じような脚色で追って来て1.52.2を出していますから、ヴァシリエフスキーが本当に強いならこの馬もそれなりに強くないと辻褄が合わないわけですが、次走以降は1人気6着(1.5差)2人気4着(1.2差)3人気5着(1.5差)と悉く人気を裏切る凡走をしています。4着馬のナリノクリスティーも次走2人気11着(1.6差)と凡走していますし、ヴァシリエフスキーが勝ったレースは過大評価だったと結論付けるのが自然な気がします。すなわち今回人気になったとしてもそれは信用に足るものではなく、嫌ったほうが得だということです。またこの馬は身体が弱いらしく、出走間隔を空けたり強く追わなかったりとケアが必要なようです。クラブ馬ですから危険をおかしてまで勝ちにいくことはしないでしょうし、能力を出し切れないことも十分あると思います。

5. ツウカイヴィータ

2走前は3着以下を突き放して勝っていますが、競り合った2着のエスシーヴィオラは1勝クラスで凡走を繰り返しており強くありません。このレースは前に行ったもん勝ちみたいな展開でしたから、かなり恵まれての勝利でしょう。前走昇級戦も全く歯が立っていませんし、ここでも厳しいでしょう。

6. ブルーカルセドニー

前走は2着クロフネミッションを手前も替えずに0.6秒突き放す圧巻の勝利で、かなり強く見えます。そのクロフネミッションは次走同条件で0.7差の圧勝をしていますから、中山ダート1800mという条件においては1勝クラスに敵無しでしょう。手前替えに関しては、右回り左回り関係なく他馬が近くにいて余裕がなくなれば手前を替えるタイプのようです。決して手前を替えられない馬ではなく、前走は余裕を残しての勝利だったと推察されます。以上の理由から昇級戦でも十分通用すると思いますし、鞍上も横山武史ですから上手くポジションを取ってくれることでしょう。

7. ジュールサイクル

この馬は間違いなく右回り巧者です。昇級してからの5走は新潟4回東京1回と左回りばかりで、全て凡走しています。敗因は手前を替えない、ポジションが後ろすぎる、直線でのキレ味勝負が苦手といくつかあると思いますが、これは中山1800mで鞍上Mデムなら全て解消されそうなのでここは狙いどころでしょう。中山ならスムーズに手前を替えていることが多いですし、前めのポジションも取れています。スタートがイマイチなので初角までにポジションを取れない可能性はありますが、デムーロなら得意のマクリをいれて4角までには先団に取りついていることと思います。
能力的にも2勝クラスで勝ち負けしておかしくありません。1勝クラス勝利時には今回出走するナーシサステソーロやアドアステラを下していたり、2着ジェロボームも次走昇級して昇級戦でも3着と善戦しています。さらにこの馬自身の昇級戦もハイレベルで、上位陣は軒並み2勝クラスを抜けています。
一つ難点があるとすれば、目立ちすぎて過剰人気になりそうなところです。中山1800mで鞍上Mデムとなれば、近走負け続きでも馬柱をよく見れば買えてしまいます。馬券には入れたいですが、オッズに差がなければブルーカルセドニーを上にとりたいところです。

8. アサクサマヤ

1勝クラスですら馬券内に入れないことが多い馬ですから厳しいでしょう。

9. ペイシャオウユー

この馬は小回りコースのスペシャリストと言っていいでしょう。コーナリング能力が卓越しています。その能力を発揮したのが3走前の中山1800mと前走の福島1700mで、コーナーで1頭だけ鋭く内に切れ込んで伸びてきています。3走前は4角12番手と最後方にいながら3着まで来ており、もう少し前にいれば突き抜けてもおかしくない脚色でした。前走は向こう正面から長い長いスパートをかけ、後から上がってきたリアンクールに一旦抜かされながらも勝ちきっていてかなり強い内容でした。これらを見るとポジション取りさえ上手くいけばこのクラスでも十分やれそうな気がします。どちらにせよこのコースであのイン突きができるのは大きな武器なので、善戦は必至だと思います。

10. マイコレット

現級で全く通用していません。前走からブリンカーを着けているようですが変わり身もなさそうです。

11. アラゴナイト

この馬は陣営も成長分と言っている通り2走前の+14kgで覚醒した感があります。その2走前は直線半ばまで前3頭が横並びで競り合っている中、ラチ沿いから外に持ち出して突き抜け0.5秒も差をつける強い内容でした。2着のミラーウォーカーズも1勝クラスを勝ち上がっていますから相手が弱かったわけでもありません。前走は昇級戦で6着ですがこれは完全にどん詰まりでどうしようもなかったと思います。
勝った2戦はいずれも他馬が少ない状況で追えているため馬群が固まったときにどうなるかはわかりませんが、能力はかなり高いと思いますし枠も外めで良かったと思います。スムーズに運べれば勝ち負けできるのではないでしょうか。

12. アドアステラ

後方待機で直線勝負の馬なので、新潟や東京で買いたいです。能力はそこそこあると思いますが中山では掲示板までな気がします。首が低いのも気になります、急坂は合わないのでは?

13. コーラスケイト

昇級戦の前走は後ろに展開が向いての1.0差5着で、落鉄もあったようなので見直す余地はあります。しかしダートは中京1800mの2戦しか経験しておらず、未知な部分が多いですから人気なら軽視したいところです。今回唯一輸送がある馬ですし中1週の疲労も気になります。買い材料としてはこのコースの8枠とルメールは成績が良いことでしょう。悩ましい1頭です。

◎ブルーカルセドニー
○ジュールサイクル
▲ペイシャオウユー
△アラゴナイト
☆ナーシサステソーロ
☆ヴァシリエフスキー
☆コーラスケイト
(☆は買っても買わなくてもいい馬)

買い目

◎○▲ 馬連BOX
◎○▲△ 3連複BOX
(◎-○▲-☆ 3連複フォーメーション)

全頭回顧

1. ライクアジュエリー

ガシガシ押して出鞭も3発入れましたが行ききれず、結局ラチ沿い2列目4番手に収まりました。陣営は距離延長でハナを奪う算段だったようですがこのダッシュ力では難しいでしょう。3コーナーでブルーカルセドニーに並ばれたあたりから手ごたえが無くなり、4コーナーからはずるずる下がっていくだけでした。揉まれ弱いとのことなので早々にやめてしまったようです。この馬のベスト舞台はダートなら中山1200mの外枠でしょう。芝スタート外枠でダッシュ力を補って上手くハナや外2番手につけられれば多少可能性がありそうです。

2. アヴァニイ

いつも通りスタートが遅く、ラチ沿い中団やや後ろを追走する形になりました。外に馬がいたお陰か、4コーナーはこの馬にしては上手く回ってきました。直線ではそこそこの脚を使っていますが差し展開でも少し足りないくらいの脚色です。やはり湿った馬場で見てみたいです。前走、前々走を見るとコーナリング能力も怪しいので新潟や東京の稍重以上で外枠とかなら買えると思います。

3. ナーシサステソーロ

はじめは中団やや前を単独で追走し、向こう正面でブルーカルセドニーの外からじわじわと位置を上げていきましたが、4コーナーで置かれるような格好になり直線では手前も替えずにじりじりと失速していきました。特に不利もなく位置取りもまずまずだった割に負けすぎ感があるので、能力評価は下方修正したほうが良さそうです。

4. ヴァシリエフスキー

スタート自体は遅かったですがじわじわと前に出てツウカイヴィータの外2番手につけました。結果的にこの位置取りが功を奏して3着に残れたんじゃないかと思います。このポジションを取っても外からコーラスケイト、内からブルーカルセドニーに差されているので能力の高さには疑問が残ります。決して弱くはないですが2人気3.0倍というオッズはやはりやりすぎな気がします。ブルーカルセドニーとの間にはオッズ差以上の能力差があるのではないでしょうか。

5. ツウカイヴィータ

スタートが良くスムーズにハナを切ることができました。しかし4コーナーでヴァシリエフスキーに並ばれるとそのまま後退していきました。前残りの展開でこの負け方ですから、やはりこのクラスではまだ能力が足りていないと思います。馬券内に入れるとしたらスロー逃げからのロンスパが叶って4コーナーまでに後ろを大きく離したときくらいでしょう。

6. ブルーカルセドニー

スタートは良かったですが少し抑え気味で5番手につけました。直線ではヴァシリエフスキーの背後から内に進路を切り替えて、ヴァシリエフスキーには3/4馬身先着しました。外前にいたコーラスケイトとの差は詰められず2着に終わりましたがこれは位置取りの差でしょう。上がり3Fタイムはコーラスケイトと同じ38.0ですし、地力の差は感じられません。次走も好走必至だと思います。

7. ジュールサイクル

やはりスタートがあまり良くありませんので後ろからの競馬になりました。最初のコーナーを後方2番手で入り、コーナーで2頭かわして後ろから4番手に落ち着きました。向こう正面で後ろからアラゴナイトが上がってきたのを見て一緒に上がっていきましたが、ここで後手になったのが響いて直線に向いたときにはアラゴナイトより1.5~2馬身ほど後ろを走ることになってしまいました。上がり3Fタイムはアラゴナイトと同じ38.2ですが着順2つ分差がついたのはここが原因でしょう。手前替えも問題なく終いの脚もしっかり使えていますから、やはり右回りなら力は出せそうです。4角の位置取り次第で勝ち負けできる存在でしょう。

8. アサクサマヤ

スタートが遅く追走も置かれてしまっています。この馬なりに力は出していたのでしょうがやはり能力が足りていません。

9. ペイシャオウユー

今回最も不発に終わったのがこの馬ではないでしょうか。道中は中団を追走していい感じに回ってきたのですが、ペースが流れず馬群が凝縮したまま直線に入ったためラチ沿いにスペースが空かず、得意の最内強襲ができませんでした。手前も替えていない割にそこそこ伸びているので、高いコーナリング能力を生かしたイン差しが叶えばこのクラスでも勝ち負けできそうです。

10. マイコレット

中団を追走していましたが4コーナーで置かれてしまいました。力が足りていないようです。

11. アラゴナイト

始めは後ろから2番目の位置にいましたが向こう正面から進出を開始してじわじわ上がっていき、4コーナーを出るころには先頭集団に取りつきましたが時すでに遅く、内の馬に押し切られてしまいました。しかし外を回った馬の中では最先着していますし、手前も替えておらず不完全燃焼感がありますから、能力はかなり高いでしょう。マクリやコーナリングの能力が必要な中山では分が悪そうなので、直線勝負に持ち込める東京や新潟が合うのではないでしょうか。

12. アドアステラ

いつも通り最後方待機でした。馬群から4,5馬身ほど離れた位置を追走し、3コーナーから物凄い勢いで上がっていきましたが届かず5着に終わりました。2走前も同じような競馬をしており、やはり中山ではこのくらいが限界なのでしょう。能力は高いですが善戦続きになりそうです。勝つためには、東京や新潟の広い直線で大外一気を決めるのが一番手っ取り早いのではないでしょうか。

13. コーラスケイト

外枠の利を生かして初角までに外3番手をとり、直線では楽に抜け出して完勝しました。前走は展開向かず落鉄もあったようなので能力を測りかねましたが十分強かったです。ただ今回は楽な競馬だったので、3勝クラスでやれるかどうかはまた疑問です。3勝クラスは2勝クラスよりも層が厚いですし、昇級戦はとりあえず疑ってみるのが良いのではないでしょうか。


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