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年度末はなぜかいつも切ない

別れの季節だからでしょうか。
いや、それだけじゃなくて、別れがあってもなくても、この時期になるといつも切ない気持ちになるのです。
切ないというか、胸がしめつけられるような、焦りにも諦めにも似た、なんとも言えない気持ちになるのです。

周囲は異動や転職、勇退、子供の卒業と、新鮮な動きがあるなかで、私はここ数年、変化の少ない年度末を繰り返してきた。
それならば穏やかな気持ちでいられるのではないか、というと、そうではない。

年が明けると、そこからはもう、年末の積み残しも片付かないまま年度末に向けて一直線。
寒い寒いと言ってるうちに、いつの間にか梅の花が咲いていることに気付き、ああもうすぐ春か。
嬉しいような、ちょっと待ってよまだ早いというような。
そして三寒四温の日々が過ぎるとあっという間に桜の花が咲く(今年はだいぶ遅いけど)。
ちょっと待ってよ、まだ来年度の事業計画が出来てない!お金が足りない!新しい人が来るのに席が無い!
そうこうしてるうちに、4月になり、新年度キックオフ!
明けちゃった。始まっちゃった。
もう、なるようになれ。

ああ、去年もこんな感じだったな。
去年の私から、少しは前進しているのだろうか。
周囲は目まぐるしく変わっているのに、私はなんなんだ。

ふーっと一息つく頃には、桜は散って新緑の季節になっている。
見たかったな、桜。
美しい季節への移ろいを、丁寧に味わいたかったな。
自分を、自分の感性を大事にできなかったな。
離れて暮らす家族を気にかけることもできなかったな。
年内に…もしくは年度内には会おうねと言っていた友達とは結局会えなかったな。
こうやって、5年や10年が束になって過ぎてゆく。
なんなんだ、私の人生って。

これが、切なさの正体のようです。

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